2023年3月24日
富士通株式会社

非接触ミリ波センサーでリアルタイムに複数人のバイタル情報を計測する技術を開発


当社は、非接触ミリ波センサー1台で、複数人の呼吸や心拍などのバイタル情報を同時かつリアルタイムに取得できる新たな信号処理技術を2023年3月に開発し、2023年3月26日よりイギリス スコットランドで開催される信号処理に関する国際会議「WCNC2023(IEEE Wireless Communications and Networking Conference)」にて発表します。

当社は今後、本技術を、生体反応を用いた複数人の心理状態を予測する技術などと組み合わせて、学習塾での生徒のストレスチェックや、web会議参加者のコミュニケーション支援、映画観賞時の感情変化のモニタリングなど、デジタル技術と人文科学の知見を融合したコンバージングテクノロジーによる様々なシーンでの活用を目指します。

開発した信号処理技術について

当社は、ミリ波センサーを用いて、非接触に計測したバイタル情報と心理状態との関連から特殊詐欺を未然に防止するAIの研究開発を行っています。現行技術では、複数人のバイタル情報をリアルタイムに取得するには検知すべき範囲が広がり信号処理に時間を要するため、信号処理に必要なグリッド(角度や距離で決められる小空間)の大きさを粗く設定してグリッド数を減らし、全体の処理時間を短くする方法が一般的でした。一方でグリッド数を減らすと、同一グリッドに複数人が含まれてしまい人物を見分けられなくなることが課題でした。

この課題を解決するため、人の特性に関する知見を応用し、グリッドの大きさを細かく設定してもリアルタイムに複数人のバイタル情報を正確に取得できる新たなミリ波センサーの信号処理技術を開発しました。本技術では、人が存在しているときにのみ現れる体動、呼吸や心拍の微細な信号の揺らぎなどの生体反応に類似した信号の変化を特徴量化することで、人が存在しているグリッドの信号のみを解析できます。

図1.開発した技術の概略図1.開発した技術の概略

また、従来の技術では、人が横たわっているときや座っているときなど安定的に検知できる体勢が限定的でしたが、処理時間が短くかつグリッドを細かく設定できる新技術では、様々な体勢で検知できます。

表1.従来技術との比較

  新技術 従来技術
対象 広い部屋などにいる複数人 センサーから近い1~2人
タイミング リアルタイム(数秒) 非リアルタイム(30秒~数分程度)
人の体勢 人の体勢によらず検知可能 限定された体勢のみ

商標について

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本件に関するお問い合わせ

研究本部 コンバージングテクノロジー研究所
E-mail:fj-actlyzer-contact@dl.jp.fujitsu.com



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