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THE POSSIBIliTIES ARE INFINITE
Japan
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[ PRESS RELEASE ](技術)
2004-0114
2004年6月23日
ネットツーコム株式会社
株式会社富士通研究所

無線LANと公衆無線網をシームレスに切換えられる無線IP電話を開発

〜自由に業務アプリケーションを搭載でき、幅広い用途に利用可能〜

ネットツーコム株式会社(注1)と株式会社富士通研究所(注2)は共同で、世界で初めて、無線LANと公衆無線網をシームレスに切換えられる無線IP電話端末を開発しました。開発した端末は、無線LAN機能を内蔵すると同時に、コンパクトフラッシュ(注3)タイプの通信カードを差換えることで公衆無線網を自由に選択でき、国内外での利用も可能です。 また、PDA向けの一般的なOSの採用により、業務用アプリケーションなど幅広いアプリケーションに対応可能です。

今回開発した端末は、ユビキタス時代の多様なネットワーク環境・業務・サービス・利用シーンに対応できる、オープン性と携帯性を兼ね備えた新しいタイプの無線IP電話端末です

本端末は、6月23日から上海で開催されているCHINA ELECOM 2004、7月7日から東京で開催される富士通ソリューションフォーラム2004に出展します。


【開発の背景】

企業内や家庭、公衆スポットでの無線LANの普及により、無線IP電話への需要が高まっています。しかし無線LANの使えるエリアは一部の場所に限定されています。一方、PHSや携帯電話等の公衆無線網は、比較的データ通信帯域は限られていますが、広いエリアをカバーしています。そこで無線LANと公衆無線網の両方に対応するIP電話端末の実現が望まれていました。

一方、従来のモバイル・パソコンやPDAは自由にアプリケーションを搭載できますが、携帯性は携帯電話に及びませんでした。そこで、PCやPDAのようなオープン性と、携帯電話の携帯性を持つ端末の実現が望まれていました。

【開発した内容】

今回開発したのは、オープン性と携帯性を兼ね備えた新しいタイプの、無線LAN内蔵のIP電話端末です。外付けコンパクトフラッシュカードにより各種の公衆無線網に対応し、また、自由にアプリケーションを搭載できるオープンなアーキテクチャを採用しています。無線LANと各種の公衆無線網間のシームレス・ハンドオーバー(注4)が可能で、ユビキタス時代のネットワーク環境に対応します。ハードウェアは主にネットツーコムが、ソフトウェアは主に富士通研究所が担当して開発しました。

今回開発した端末の特長は、以下の通りです。

  1. コンパクトフラッシュ用スロットインターフェイスを装備し、各種公衆無線網に対応
  2. 一般的なPDA用のOSを採用し、自由にアプリケーションを搭載可能
  3. 無線LANと各種の公衆無線網間の自動切換えと、切換え時のサービス継続が可能(注5)
  4. 各種の無線LANスポットの接続方法の違いを意識することなく自動接続可能(注6)
  5. 高圧縮音声CODEC(注7)による狭帯域無線網でのIP電話に対応
  6. 公衆無線網カードによる回線交換モードの音声通話機能(注8)に対応(予定)

【主な仕様】

表示部2.2インチQVGA カラーLCD
音声CODECG.711, G.729a対応
無線LANIEEE802.11b(内蔵)
外部インターフェースCF Slot x1, USB x1
OSWindows CE .NET 4.2(Linuxへの対応も検討中)
CPUインテル® PXA273(注9)

【今後】

今後、ネットツーコム株式会社で2004年秋を目途に製品化を行い、既存のIP-Centrex製品と組合せ、日本、中国などの市場へ投入していく予定です。さらに、富士通株式会社と連携し、「ユビキタスIP電話システム」(注10)への対応を行い、企業向けのモバイルソリューションへの適用を目指します。また株式会社富士通研究所では、周辺の機器と連携する「Task Computing技術」(注11)など、本端末に様々な応用サービスを搭載することを目指していきます。

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

(注1)ネットツーコム株式会社:
社長 王清、本社 台東区。2000年7月に富士通株式会社の社内ベンチャー制度に基づき設立。以来、自社独自開発のVoIP技術に基づくネットワーク製品の販売、企業および通信サービス事業者へのソリューション提案を行なう。主な製品としてIP-Centrex、IP-PBX、無線IP電話など。
(注2)株式会社富士通研究所:
社長 村野和雄、本社 川崎市。
(注3)コンパクトフラッシュ:
CompactFlash Associationによる業界標準に従った小型カードの仕様。公衆無線網に対応した各種通信カードが販売されている。対応するカードをCFカードともいう。
(注4)シームレス・ハンドオーバー:
サービスを継続しながらネットワークを切り換える技術。
(注5)無線LANと公衆無線網間の自動切換えとサービス継続が可能:
富士通株式会社製ソフトウェア「Seamlesslink」を標準搭載。網切換え時のサービス継続を行なうには別途Mobile IPサーバが必要。
(注6)各種無線LANスポットへの自動接続可能:
富士通株式会社製の「自動認証制御ソフトfor Seamlesslink」を標準搭載することで実現。一部対応していない無線LANスポットもある。
(注7)高圧縮音声CODEC:
音声信号をデジタルデータに変換する能率の高い音声符号化方式。本端末では国際標準であるG.729aを使用。
(注8)公衆無線網カードによる回線交換モードの音声通話機能:
各社の音声通話機能を持つ通信カードと対応ソフトウェアが必要。
(注9)PXA273:
携帯電話や PDA 向けに設計されたインテルの最新プロセッサ。
(注10)ユビキタスIP電話システム:
ユーザーの居場所や状況を管理し、どこにいても最適な通信手段、端末に電話をつなぐIP電話システム。http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/04/16.html
(注11)Task Computing技術:
次世代のWeb技術であるセマンティックWeb技術を用いて、ユーザーの簡単な操作によって周辺の情報機器を自由に連携動作させる技術。http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/06/8-1.html

関連リンク

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