PRESS RELEASE
2020年12月8日
富士通株式会社
Vcognition Technologies, Inc.
富士通とZippin、リアル店舗のデジタル化加速に向けて協業開始
Zippinの総代理店として、AI技術を活用したレジレスソリューションを富士通が日本市場で独占販売
富士通株式会社(注1)(以下 富士通)とZippin(注2)(ジッピン)はこのほど、Zippinが開発するレジレスソリューションの再販を開始することで合意しました。
本合意に基づき、富士通は世界初のZippinの総代理店として、2021年3月までに日本市場向けにZippinのレジレスソリューションの提供を開始し、新たなマイクロマーケット(注3)向けAIスマートストアビジネスの創出を目指します。また、今後は協業を強化し、日本以外の地域への展開も検討します。
なお、本合意は、富士通およびZippinが参画する、株式会社ローソン(注4)(以下、ローソン)が2020年2月より実施しているレジなし店舗の実証実験の成功が後押しとなり、締結に至りました。
さらに、本協業を通じて、富士通はレジレスソリューションの活用とキャッシュレス化を基軸に、マルチ生体認証(注5)による本人認証、省人化・省力化・無人化オペレーション、非接触・非対面オペレーションといった周辺機能の強化・拡充を図り、2021年9月までに、新たな購買体験を実現するソリューションを開発し、提供開始します。
両社は、各々が持つテクノロジーを融合させることで、お客様のリアル店舗におけるデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)の加速、競争力強化を支援していきます。
背景
小売業界では、消費者のライフスタイルや価値観の変化、キャッシュレスの浸透、社会課題となっている人手不足の解消や働き方改革への配慮、昨今の新型コロナウイルス禍における行動様式の変化と安全確保に向けて、リアル店舗での新たな購買体験や接客スタイルの提供を求められています。
これらのニーズに対応するため、富士通はZippinと世界初の総代理店契約を締結し、2021年3月までに日本市場向けにZippinのレジレスソリューションの提供を開始します。
協業の概要
本協業を通して両社は、富士通の小売業界をはじめとする幅広い業種・業態における強固な顧客基盤とサービスインテグレーションの実績、株式会社富士通研究所(注6)が開発したマルチ生体認証をはじめとするデジタル技術と、ZippinのAIをベースとしたグローバルでのレジレスソリューション実用化の経験を融合させることで、リアル店舗の先進的なDXを支援します。
富士通は、日本市場向けに、Zippinのレジレスソリューションの再販を行います。さらに、消費者向けのパーソナライズドサービスやグローバルにおける小売企業のビジネス加速を支えるマネージドサービスの提供を含む、新たな購買体験を実現するソリューションを開発し、2021年9月までにSaaS型のサービスとして提供開始します。リアルな顧客接点が重要なファクターとなる小売企業に対して本ソリューションを提供することで、レジ待ちなし、フリクションレス(注7)、さらに財布やスマートフォンさえも不要な手ぶらでの購買体験による消費者の満足度向上、新しい小売業態の創出を通じたビジネス収益の改善を支援します。
Zippinは、無人店舗運営における知見や、消費者行動・動作解析モデルを搭載した即時導入可能なSaaS型サービスであるレジレスソリューションを富士通に提供し、レジレスソリューションのグローバル展開によるビジネス拡大を目指します。
富士通株式会社 執行役員常務 ファイナンス&リテールソリューションビジネスグループ長 山口 裕久のコメント
小売業界における先進的な技術と実用化・商用化の知見を持つZippinと協業することで、日本の小売業に新しい価値を提供できることになりました。日本だけでなく、世界中の小売業界のDXを加速させるため、富士通としては、今後も積極的に世界の先進的なスタートアップ企業と連携していきます。
Zippin Co-Founder・CEO Krishna Motukuriのコメント
このたびの富士通との協業には大きな期待をしています。既に、米国、欧州、アジアの多くの企業がZippinのテクノロジーに注目しています。信頼の高い総合ICTベンダーであり、世界各国に拠点を有する富士通が、強力な販売パートナーとして、グローバルスコープで本領域をけん引してくれると確信しています。
株式会社ローソン 理事執行役員 牧野 国嗣様のコメント
2020年2月より、富士通とZippinは、ローソンが取り組むレジなし実験店舗に参画しており、実証実験の結果をもとに、ローソンは2社と共にビジネス課題・技術課題の整理を行っています。本実証実験により、改めてその将来性を感じており、共同実証実験を継続しています。環境変化が激しい現代において、対人決済が不要となるレジなし店舗は、時代のニーズを反映した店舗形態であり、富士通とZippinの協業が、小売業界に新たな息吹をもたらすことを期待しています。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 富士通株式会社:
- 本社 東京都港区、代表取締役社長 時田隆仁。
- 注2 Zippin:
- 2014年創立の米国発スタートアップ企業であるVcognition Technologies, Inc.(本社 米国カリフォルニア州、CEO Krishna Motukuri)の呼称であり、ソリューション名。
- 注3 マイクロマーケット:
- オフィスや駅構内などの狭小スペース、小商圏のこと。
- 注4 株式会社ローソン:
- 本社 東京都品川区、代表取締役社長 竹増 貞信。
- 注5 マルチ生体認証:
- 手のひら静脈と顔情報のみで本人を特定し、非接触で認証できる生体認証を融合したデジタル技術。
- 注6 株式会社富士通研究所:
- 本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長 原 裕貴。
- 注7 フリクションレス:
- サービス提供者にとって機会損失となる顧客の手間(=摩擦)を排除し、ストレスなく、利便性の高いサービスを提供すること。
関連リンク
- 富士通、事業所内のローソンレジなし実験店舗でマルチ生体認証技術を世界初導入(2020年2月18日プレスリリース)
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