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PRESS RELEASE

2019年9月30日
富士通株式会社

安心・安全なAIの社会実装に向け、
「富士通グループAI倫理外部委員会」を設置

当社は、AI倫理に関する外部の有識者で構成した、「富士通グループAI倫理外部委員会」を9月30日に設置し、第1回会合を開催します。

本委員会は、AI倫理に関する各種テーマについて議論を行い、そこで得られた客観的な意見や考え方を、当社グループのAI倫理指針である「富士通グループAIコミットメント」(注1)にフィードバックするなど、安心・安全なAIの社会実装に向けて、社会のステークホルダーと対話を重ねていくことを目的としています。

当社グループは、刻々と変化する社会課題や環境問題の解決に貢献するべく、AI倫理を踏まえた技術やソリューション・サービスの研究開発、提供を継続的に推進していきます。

背景

当社は、2019年3月に、安心・安全なAIがお客様や社会へもたらす価値のさらなる創出を目指して、AI倫理を含む価値観に基づき、AIの研究開発やビジネスに携わる企業として守るべき項目を「富士通グループAIコミットメント」としてまとめました。

今回、本コミットメントに基づき、当社グループのAI倫理に関する第三者の客観的な評価を受ける仕組みとして、外部の有識者などで構成される委員会を設置し、当社グループのAI倫理に関するコーポレート・ガバナンスの充実を図ります。

「富士通グループAI倫理外部委員会」について

「富士通グループAI倫理外部委員会」は、安心・安全なAIの社会実装に向け、社会のステークホルダーと対話を重ねていくことを目的として設置するものであり、AI倫理に関する以下のテーマについて議論を行い、そこで得られた客観的な意見や考え方を当社の取締役会に共有してまいります。

当社グループは、本委員会を通じて、AIの開発者・提供者として高い倫理観を持ち、技術やソリューション・サービスの研究開発、提供を継続的に推進し、AIがもたらす豊かな価値を広く社会に普及していきます。なお、第1回会合は、9月30日に開催します。

「富士通グループAI倫理外部委員会」における議論のテーマ:

  1. 当社グループにおけるAIに関する営業上・技術上の活動について、特に倫理的な側面からの検討
  2. 当社グループの従業員、顧客、消費者、その他社会におけるステークホルダーに対して、AIがもたらしうる影響についての検討
  3. 安全・安心で ”Human Centric”なAIや、社会に豊かな価値をもたらすAIの推進に向けた検討
  4. 上記を踏まえた、「富士通グループAIコミットメント」に関する客観的な評価

委員については、外部の有識者として、倫理・法律を含む人文・社会科学に関して高い識見を有する方、AI技術を含む自然科学に関して高い識見を有する方などから、下記のとおり招聘しました。あわせて、議論のテーマに応じて、専門家を招聘することもあります。

委員の氏名および略歴(敬称略)

〔委員長〕

辻井 潤一(つじい じゅんいち)
:国立研究開発法人 産業技術総合研究所 情報・人間工学領域フェロー 兼 人工知能研究センター長
   東京大学 名誉教授・マンチェスター大学 教授(兼任)
     1979年京都大学助教授、1988年マンチェスター大学教授、1995年東京大学大学院教授、2011年マイクロソフト研究所(北京)主席研究員を経て2015年より現職。マンチェスター大学教授兼任。計算言語学会(ACL)、国際計算言語学会(ICCL)の会長を歴任。専門は、AI、テキストマイニング、計算言語学、機械翻訳、言語処理学。紫綬褒章、情報処理学会功績賞、大川賞など受賞多数。

〔委員(五十音順)〕

君嶋 祐子(きみじま ゆうこ)
:慶應義塾大学 法学部 教授(知的財産法)
     1992年弁護士登録。1993~1995年マックス・プランク知的財産法研究所奨学生を経て、1996年慶應義塾大学大学院後期博士課程修了(法学)。専門は、特許法、営業秘密保護、大学の技術移転、国際契約交渉。経済産業省・産業構造審議会臨時委員(2012~2018年)、第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会委員(2016年度)、内閣府SIP第2期課題評価WG委員(2018年~現在)を歴任。
国谷 裕子(くにや ひろこ)
:キャスター
  東京藝術大学 理事(学長特命担当)
     1979年米国ブラウン大学卒業。1993年から2016年3月までNHK総合テレビ「クローズアップ現代」キャスター。自然エネルギー財団理事(2017年9月~現在)、国連・食糧農業機関(FAO)親善大使(2017年10月~現在)。1998年放送ウーマン賞、2002年菊池寛賞、2011年日本記者クラブ賞、2016年ギャラクシー賞特別賞を受賞。2016年から持続可能な開発目標(SDGs)の取材・啓発活動に取り組む。
武部 貴則(たけべ たかのり)
:東京医科歯科大学 医学部統合研究機構 教授
   横浜市立大学 コミュニケーション・デザイン・センター センター長
   シンシナティ小児病院 オルガノイドセンター副センター長
     2011年横浜市立大学医学部医学科卒業。同年より横浜市立大学臓器再生医学助手、2013年横浜市立大学臓器再生医学准教授、2014年スタンフォード大学 幹細胞生物学研究所 客員准教授、科学技術振興機構 さきがけ領域研究者などを経て、2018年2月より現職。Takeda-CiRA Jointプログラム研究責任者を兼務。2014年 ベルツ賞、2016年文部科学大臣表彰科学技術賞、2018年日本学術振興会賞、2019年日本学士院学術奨励賞、日本医学会総会最優秀奨励賞を受賞。医学博士。専門は再生医学、コミュニケーションデザイン学。
板東 久美子(ばんどう くみこ)
:日本司法支援センター 理事長
     1977年東京大学法学部卒業。2013年文部科学審議官。2014年消費者庁長官。2018年より日本司法支援センターの理事長を務める。

〔招聘専門家〕

湯本 貴和(ゆもと たかかず)
:京都大学 霊長類研究所 所長
   同 社会生態研究部門 生態保全分野 教授
     1987年京都大学大学院後期課程修了(理学博士)。専門は生態学。長年にわたり、「植物と動物の相互関係」について研究。著書に「里山という物語(環境人文学の対話)」(勉誠出版、2017年)など。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 富士通グループAIコミットメント:
AIの安心・安全な利用に向けて、当社グループにおけるAI関連の技術やソリューション・サービスの研究開発に際し、AI倫理を含む価値観をまとめたもの。(2019年3月13日プレスリリース

本件に関するお問い合わせ

法務・コンプライアンス・知的財産本部
AIコミットメント担当
電話 03-6252-2170(直通)


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