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[ PRESS RELEASE ] 2002-0108
平成14年5月14日
株式会社富士通研究所
ブロードバンド・インターネットを支える富士通No.137

無線LANや携帯電話網を自動的に切り換える
シームレスローミング技術を開発


株式会社富士通研究所(社長:藤崎道雄、本社:川崎市)は、無線LANやIMT-2000等の移動無線網を、環境に応じて最適な通信手段に自動的に切り換えるシームレスローミング技術を開発いたしました。
今回開発した技術を用いると、たとえばホットスポットでは無線LAN、移動中はIMT-2000携帯電話網などを用いてインターネットや社内LANに継続してアクセスすることが可能になります。最近拡大しているホットスポットサービスと連携し、モバイルインターネットがますます便利になることが期待されます。

【開発の背景】

近年、複数の無線ネットワークを使用したマルチネットワークアクセスの需要が高まっています。特にホットスポットサービスの登場により、無線LANとIMT-2000、PHS、携帯電話網といった公衆移動無線網との連携が重要となっています。
ところが現状ではユーザが状況に応じて使えるネットワークを意識してネットワークの選択や設定を行う必要がありました。また、通信中に他のネットワークに切り換えるとデータを始めから取り直す必要があるという問題がありました。
そこで、異種網間を自動的に切り換えられるシームレスローミング技術の開発が望まれていました。


【開発した技術】

今回開発したのは、端末側でネットワークを自動的に選択、設定するミドルウェアと、Mobile IP(*1)と連携し、異種網ローミング時に転送データが途切れないようにするセッション維持技術からなるシームレスローミング技術です。

その特長は、以下の通りです。
(1)パーソナルエージェント機能によるユーザ側端末の接続設定とアプリケーションの管理
(2)ネットワークエージェント機能によるネットワーク状態管理と制御
(3)無線用TCP技術によるネットワーク切り換え後の速やかなデータ通信の再開
この技術によって、ユーザはアプリケーションを起動するだけで自動的に最適なネットワークに接続したり、逆にネットワーク接続時に必要なアプリケーションの起動が行えたりするようになります。また、ネットワークの状態や切り換えを意識せずにスムーズにアプリケーションを使用できるようになります。
これにより、コンピュータやネットワークに詳しくない人でも簡単にモバイルコンピューティングが行え、企業ソリューションに適用した場合、稼働率の向上や通信コストの削減といった効果が期待できます。

今後は、本技術を無線LANソリューションの一環として関連製品へ適用していく予定です。

【用語解説】

*1: Mobile IPは移動先でも同一IPアドレスを使用するためのインターネットの標準技術です。

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以 上


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。

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