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[ PRESS RELEASE ] |
2002-0109
平成14年5月14日
富士通株式会社 |
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多値セル技術MirrorFlashTMアーキテクチャ採用
世界初! 64メガビットNOR型 MirrorFlashメモリ新発売
当社は、このほど世界で初めてMirrorFlash(ミラーフラッシュ)アーキテクチャを採用した64メガビットNOR型MirrorFlashメモリ4製品「MBM29LP640UHM」「MBM29LP641UHM」「MBM29LP640ULM」「MBM29LP641ULM」を開発し、2002年5月14日より販売を開始いたします。
MirrorFlashアーキテクチャとは、米国 アドバンスト・マイクロデバイセズ(AMD)社と共同で開発した独自のセル構造をもつ新しい多値セル技術を用いたメモリ方式のことで、既存のプロセス技術を用いながら、同じサイズのチップ上に次世代プロセス技術を採用したのと同等の1クラス大きな容量を実現できます。
近年、携帯電話、レーザープリンタ、カーナビゲーションなどの電子機器では、高機能化によりプログラムサイズ、データサイズが拡大しており、搭載されるフラッシュメモリにも、大容量化、高速化、小型化が求められています。
MirrorFlashアーキテクチャはこの要求に応えたもので、大容量、小型を実現した高信頼のアーキテクチャです。1つのセルの左右に局所的に2つの電子保持領域を形成できるため、セル内で2ビットのデータを保持することができます。そのため、既存のプロセス技術だけで大容量化が実現できます。また、セル構造が単純なためチップサイズの小型化が図れます。さらに、マルチレベルセルアーキテクチャ( *1)と異なり、絶縁膜に電子を局所的に保存させる方式であるため、より高い信頼性を保持できます。
本製品の特長は以下のとおりです。
- 多値セル構造でありながら高速化を実現
- 高速読み出し
イニシャルアクセス(*2) 90ナノ秒(最大)、ページモードアクセス(*3)25ナノ秒(最大)従来製品と同等の高速読み出しを実現しました。
- 書き込み性能向上
新たに搭載したライトバッファプログラミング(*4)機能により、32バイト、または16ワードの同時書き込みが可能です。(従来品は、1バイトまたは1ワード毎)
- 従来製品との互換性を維持
当社製「MBM29DLシリーズ」と互換性があり、お客様システムでの大幅な設計変更をすることなくMirrorFlashメモリへの移行が可能です。
今後は、当社は、MirrorFlashメモリファミリの大容量製品、および高性能品を開発し、順次ラインナップの充実を図ってまいります。
【サンプル出荷時期】 | 平成14年5月15日(4製品共) |
【税別サンプル価格】 | 2500円(4製品共) |
【販売目標】 | 200万個/月(4製品共) |
【主な仕様】
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プロセス技術 | : | 0.23マイクロメートル CMOSプロセス |
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セル構造 | : | 1層ポリシリコンゲートMirrorFlash型メモリセル |
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電源電圧 | : | 2.7V〜3.6V |
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メモリ容量 | : | 64メガビット |
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I/O構成 | : | x8/x16 |
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セクタ構成 | : | 64キロバイトx 128 (バイトモード時)
32キロワードx 128 (ワードモード時) |
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セクタアーキテクチャ | : | ユニフォームセクタ |
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インタフェース | : | Common Flash Memory Interface(CFI) |
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ライトプロテクト機能搭載: |
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- 「MBM29LP640UHM」「MBM29LP641UHM」;
- アドレス最上位セクタ64キロバイト(32キロワード)をプロテクト
- 「MBM29LP640ULM」「MBM29LP641ULM」;
- アドレス最下位セクタ64キロバイト(32キロワード)をプロテクト
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Hi-ROM(*5)機能搭載 |
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高速ページモード搭載:スピードバージョンが各製品2種類あります。
- | イニシャルアクセスタイム | :最大90ナノ秒/110ナノ秒 |
- | ページモードアクセスタイム | :最大25ナノ秒/ 30ナノ秒 |
- | /CEアクセスタイム | :最大 90ナノ秒/110ナノ秒 |
- | /OEアクセスタイム | :最大25ナノ秒/ 30ナノ秒 |
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低消費電力動作:
- | オートマチックスリープ・モード搭載 |
- | スタンバイ電流 | :標準 1マイクロアンペア |
- | 読み出し動作電流 | :平均 50ミリアンペア(ワードモード、5MHz時) |
- | 書き込み/消去動作電流 | :平均 30ミリアンペア |
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消去/書き込み回数:最小 10万回 |
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パッケージ:
「MBM29LP640UHM」「MBM29LP640ULM」; |
プラスティックTSOP(*6)-56ピン |
「MBM29LP641UHM」「MBM29LP641ULM」;プラスティックTSOP-48ピン |
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【用語説明】
- *1 マルチレベルセルアーキテクチャ(Multi level cell architecture):
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本技術は、セル上に蓄える電荷の量によって複数ビットの情報を記憶する方式です。
- *2 イニシャルアクセス(Initial access):
- ページモードでのリード時に、一番最初に選択したアドレスからデータが出力されるまでの時間を指します。
- *3 ページモードアクセス(Page mode access):
- ページモードでのリード時に、2番以降のアドレスからデータが出力されるまでの時間を指します。
- *4 ライトバッファプログラミング(Write buffer programming):
- ライトバッファフプログラミング機能とは最大32バイトもしくは16ワード分のデータをライトバッファに入力後、フラッシュメモリへの書き込みを行う機能です。
- *5 Hi-ROM (Hidden Read Only Memory):
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セキュリティコードや固有の情報を保存しておく領域です。
- *6 TSOP(Thin Small Outline L-Leaded Package):
- 薄形表面実装パッケージの一種です。
【商標】 MirrorFlashは、富士通株式会社の商標です。
以 上
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。
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