このページの本文へ移動
  1. ホーム >
  2. プレスリリース >
  3. ブロックチェーン技術を活用した新たな銀行間決済の実証実験を実施

PRESS RELEASE (導入事例)

2018年10月29日
富士通株式会社

ブロックチェーン技術を活用した新たな銀行間決済の実証実験を実施

全銀ネットの実証をアプリケーション開発ベンダーとして支援

当社はこのほど、一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク(以下、全銀ネット)が行う、一般社団法人全国銀行協会(以下、全銀協)の「ブロックチェーン連携プラットフォーム(注1)」を利用した資金決済システムへのブロックチェーン技術の活用可能性に係る実証実験について、アプリケーション開発ベンダーとして採用されることが決定しました。

本実証実験では、理事銀行(注2)の参加のもと、銀行間資金決済専用のデジタル通貨(注3)(以下、決済用デジタル通貨)を用い、小口取引を対象とした即時決済(RTGS、注4)方式による、経済効率の高い新たな銀行間資金決済の仕組みに係る機能検証を行うとともに、ブロックチェーン技術の有用性について確認いたします。

当社は、本実証実験のICT基盤である新銀行間決済プラットフォームをブロックチェーンによって構築・提供を行うとともに、2017年度にメガバンク3行と開発を行ったP2P送金プラットフォーム(注5)を活用し、銀行間資金決済のトリガーとなる他行宛送金取引を発生させることで、本実証実験のサポートを実施します。

当社は本実証実験を経て、キャッシュレス社会の実現に向け、先端技術を活用した新たなプラットフォームの確立を目指していきます。

実証実験の概要

  1. 実施体制
    実施主体  :  一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク
    参加銀行  :  全銀ネット理事銀行9行
    みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、常陽銀行、福岡銀行、
    西日本シティ銀行、三井住友信託銀行、京葉銀行
    アプリケーション
    開発ベンダー
     :  富士通株式会社
  2. 実施目的

    ブロックチェーン技術を活用した新たなセトルメント(銀行間決済、注6)の仕組みとして、決済用デジタル通貨の機能検証を行い、さらに、ブロックチェーン技術を採用した場合の非機能面(性能・セキュリティなど)について検証を行い、技術の有用性確認を行います。

  3. 検証スコープ

    新銀行間決済プラットフォーム上において「決済用デジタル通貨を用いた価値移転・銀行間決済の仕組み(決済用デジタル通貨の発行・流通・回収)」を確認します。(図)

    図:実証実験イメージ
    図:実証実験イメージ
    拡大イメージ

  4. 実施内容

    決済用デジタル通貨の発行・流通・回収について、以下のフローによる検証を行います。

    発行  :  各銀行からの申請に基づき、全銀ネットが各銀行向けの決済用デジタル通貨を新銀行間決済プラットフォーム上で発行します。
    流通  :  銀行間資金決済の必要性が発生した都度(今回はP2P送金プラットフォームを利用)、新銀行間決済プラットフォーム上で、仕向銀行の決済用デジタル通貨を被仕向銀行に価値移転させることでセトルメント(銀行間決済)を実施します。
    回収  :  各銀行からの申請に基づき、全銀ネットが各銀行向けに発行した決済用デジタル通貨を新銀行間決済プラットフォーム上で回収します。
  5. 実施環境

    全銀協「ブロックチェーン連携プラットフォーム」において、当社が提供する実験環境を使用します。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 ブロックチェーン連携プラットフォーム:
全銀協が整備する、ブロックチェーン技術や分散台帳技術に関する知見の共有・蓄積などを目的とした、連携・協働型の実証実験環境。
注2 理事銀行:
理事銀行については https://www.zengin-net.jp/company/pdf/directors.pdf 参照。
注3 銀行間資金決済専用のデジタル通貨:
資金清算機関である全銀ネットが、加盟銀行に発行(1マネー=1円の固定)するもの。この決済用デジタル通貨の利用によりRTGSのような銀行間決済を行うため、別途の資金清算などが不要となる。
注4 RTGS:
Real Time Gross Settlement(即時グロス決済)。個々の支払指図を一件ごとにグロスで決済する仕組み。未決済残高が積み上がることがないため、決済リスクの削減につながる。
注5 P2P送金プラットフォーム:
「メガバンク3行とブロックチェーン技術を活用した個人間送金サービスの実証実験を実施」(2017年10月10日プレスリリース)P2PとはPeer to Peerの略で、「個人間」の意味。
注6 セトルメント:
他行宛の送金取引によって発生する銀行間の債権債務を、銀行間決済によって解消すること。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン(総合窓口)
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・当社指定の休業日を除く)


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。