PRESS RELEASE
2018年3月8日
富士通株式会社
仙台市で、ドローンを活用して空撮した写真をリアルタイムに共有し、
被災状況の把握と情報共有を想定した実証実験を実施
当社は、仙台市(注1)様と株式会社NTTドコモ(注2)(以下、NTTドコモ)様の協力のもと、ドローンに装着したスマートフォンで空撮した写真とその位置情報などを、当社が開発したリアルタイムな情報共有を実現する地図アプリケーションを活用して地図上に表示し、安全かつ迅速な被災状況の把握と情報共有を想定した実証実験を2018年3月19日(月曜日)に行います。
本実証実験では、震災遺構 仙台市立荒浜小学校から遠隔操作されるドローンに装着したスマートフォンで深沼海岸の約10箇所を空撮します。撮影した写真とその位置情報などを地図アプリケーション上へリアルタイムに反映することで、危険が伴う被災地に赴くことなく遠隔地からタイムリーに被災状況を把握することができます。
また、ブロックチェーンの機能を拡張した「富士通VPX™(Virtual Private digital eXchange)テクノロジー」(注3)を活用し、安心・安全なデータ共有を可能にする当社のデータ流通基盤ソフトウェアと地図アプリケーションとの連携も実証します。本ソフトウェアを今後複数の企業や自治体内の組織で活用することで、撮影した写真データなどをセキュアに共有することが可能になります。
当社は今後、本実証実験の結果を活用し、災害時の連携や情報共有を容易にする社会を目指していきます。
背景
仙台市様は、2011年3月に発生した東日本大震災での経験を踏まえて、防災・減災に関する様々な取り組みを進めています。その一環として3月19日に仙台市様とNTTドコモ様が行うドローンを活用した津波避難広報の実証実験において、当社は、ドローンに装着したスマートフォンで空撮した写真やその位置情報などを、当社が開発した地図アプリケーション上へリアルタイムに表示することで、安全かつ迅速な被災地の状況把握と情報共有を想定した実証実験を行います。
本実証実験の概要
- 実施日
2018年3月19日(月曜日)
- 実施場所
- 震災遺構 仙台市立荒浜小学校(宮城県仙台市若林区荒浜字新堀端32-1)
- 深沼海岸(宮城県仙台市若林区荒浜中丁 東側海岸)
- 実証実験内容
当社が開発した地図アプリケーションをインストールしたスマートフォンをドローンに装着し、震災遺構 仙台市立荒浜小学校からドローン事業者により遠隔操作されるドローンでの空撮を通じて、深沼海岸付近の現場確認を行う実証実験を実施します。
具体的には、ドローンに装着されたスマートフォンで撮影した写真を地図アプリケーションのサーバ上にアップロードすることで、同アプリケーションをインストールした他のデバイスにて、ドローンが撮影した写真とその位置情報のほか、ドローンの軌跡や現在位置をリアルタイムに確認することができます。これにより、二次災害などの危険が伴う被災地に赴くことなく遠隔地から安全かつ迅速に被災地の状況を把握することができます。今後、警察や消防などとも連携して情報共有することで、通行不可ルートや火災、停電状況などをタイムリーに共有し、迅速な復旧・救助活動の実現に貢献します。
また、ブロックチェーンの機能を拡張した「富士通VPX™テクノロジー」を活用し、安心・安全なデータ共有を可能にする当社のデータ流通基盤ソフトウェアと地図アプリケーションとの連携も実証します。今後、本ソフトウェアを複数の企業や組織間で活用することで、撮影した写真データなどをセキュアに共有でき、参加者間での安心・安全なデータ共有が可能になります。
図. 本実証実験のイメージ図
拡大イメージ
今後の取り組み
当社は、今後、本実証実験の結果を活用し、災害時の的確かつ迅速な救助活動のサポートを実現するため、自治体や警察などの行政機関だけではなく、一般企業や市民などの利用を通じて、開発した地図アプリケーションの機能拡充を行っていきます。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 仙台市:
- 市長 郡和子
- 注2 株式会社NTTドコモ:
- 本社 東京都千代田区、代表取締役社長 吉澤和弘
- 注3 富士通VPX™(Virtual Private digital eXchange)テクノロジー:
- 株式会社富士通研究所(本社 神奈川県川崎市、代表取締役社長 佐々木繁)が開発したブロックチェーン技術の機能拡張によって、データ提供者が保有するデータの属性情報と、データの保管場所に紐づいたID情報のみをブロックチェーンの分散台帳に登録し、データ登録時にアクセス権限を設定できるため、データを外部環境へ預けることなく、自身の持つ環境に置いたまま必要な相手のみとデータの相互利活用が可能な技術。
関連リンク
- ブロックチェーンの応用による安心・安全なデータ流通ネットワークを実現するソフトウェアを開発(2017年6月5日プレスリリース)
本件に関するお問い合わせ
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