富士通

 

  1. ホーム >
  2. プレスリリース >
  3. ネットワークサービス管理ソフトウェア「Proactnes II V01」販売開始

PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)

2008-0123
2008年6月5日
富士通株式会社

ネットワークサービス管理ソフトウェア「ProactnesⅡ V01」販売開始

~次世代ネットワークでのお客様が感じる音や映像の体感品質を見える化~

当社は、次世代ネットワークにおける運用管理・品質管理を実現するネットワークサービス管理ソフトウェア「ProactnesⅡ(プロアクトネス ツー) V01」を本日より販売開始します。新製品は、ネットワークサービスで提供される音声や映像の体感品質(QoE:Quality of Experience)を管理する「ProactnesⅡ QM(プロアクトネス ツー キューエム) V01」と、大規模ネットワークの監視や運用管理を行う「ProactnesⅡ NM(プロアクトネス ツー エヌエム) V01」の2つのソフトウェアです。

「ProactnesⅡ QM V01」は、IP電話の音の聞こえやすさやネット上で配信される映像の見えやすさといったお客様が感じる品質の「見える化」を実現します。

「ProactnesⅡ NM V01」は、基幹ネットワークからアクセスネットワークまで、数十万台の大量のネットワーク機器を一元監視、運用管理を行います。

このソフトウェアにより、当社は、次世代ネットワークで提供される各種サービスの的確な品質管理や分析を可能にするとともに、大規模ネットワークの運用管理を行い、お客様に高品質なネットワークサービスをご利用いただくためのインフラ構築を支援してまいります。

近年、ブロードバンドネットワークの普及により、ネットワークを流れるデータのデジタル化が進み、IP電話や映像配信といったさまざまなサービスがネットワーク上で提供されるようになりました。次世代ネットワークの社会的重要性が高まる中で、ネットワークインフラは大規模かつ複雑化し、運用管理や問題発生時の対処方法、ネットワークサービスの品質管理やインフラの運用管理がサービス事業者にとって非常に重要な課題となっています。当社はこの課題を解決するため、ネットワーク品質管理ソフトウェア「ProactnesⅡ QM V01」と、ネットワーク運用管理ソフトウェア「ProactnesⅡ NM V01」を通信事業者様、プロバイダー様向けに提供します。

なお、「ProactnesⅡ V01」は、2008年6月11日(水曜日)から6月13日(金曜日)まで幕張メッセにて開催される「Interop Tokyo 2008」に出展します。

本製品の特長

  1. ネットワーク品質管理ソフトウェア「ProactnesⅡ QM V01」

    ネットワークの品質劣化、例えばネットワークを流れるデータの遅延や消失などのパケットロスが1%で通信速度が半減し、インターネットでWebサイトを閲覧しているときに反応が鈍いと感じ、2%以上になると配信画像の乱れが画面全体に広がります。ネットワークを流れるデータの品質の劣化はわずかでもユーザーの聞こえやすさや見えやすさといった体感品質に大きな影響を与えます。

    従来の監視システムでは、装置の故障情報からサービス中断を検知し、影響範囲を特定する方法を用いてきました。近年増加している、故障が発生してもその情報をオペレーターが把握できないサイレント故障や、IP電話サービスにおける品質劣化については、専門家による分析を経て、ユーザー単位、サービス単位に特定する必要がありました。

    これらの問題を解決し、安定したネットワークを提供するため、サービスごとの品質監視を行う「ProactnesⅡ QM ネットワーク故障検知ソフトウェア V01」「ProactnesⅡ QM 音声品質管理ソフトウェア V01」「ProactnesⅡ QM トラフィック測定ソフトウェア V01」の3製品を提供いたします。

    1. 「ProactnesⅡ QM ネットワーク故障検知ソフトウェア V01」

      リアルタイムにネットワーク品質劣化を検知するソフトウェアです。

      従来の技術では、ネットワークを流れるデータのヘッダー(宛先)とデータ(内容)の全てを常時収集する必要があったため、リアルタイムに故障を検知することは、保存容量の制約や、検知のための解析にかかる時間が長時間必要なため困難でした。

      本ソフトウェアでは、ネットワークを流れるデータのヘッダー(宛先)を収集し、収集したヘッダー情報はネットワークを利用しているユーザー単位に分析を行います。従来の課題である保存容量の問題や解析にかかる時間短縮が可能となり、品質の劣化をタイムリーに把握できます。

    2. 「ProactnesⅡ QM 音声品質管理ソフトウェア V01」

      IP電話におけるユーザー体感品質を見える化するソフトウェアです。

      従来の技術では総合的な音質の検知を目的としていたために、個別の音質劣化を検知することができませんでした。特に音質劣化の原因となる、相手の声に自分の声が重なって聞こえるエコーは、背景の雑音や相手の声が混じると検知できないなど定量化が困難でした。本製品はエコー混入時にも、ほぼ100%と高い精度で検知する技術を開発し、ユーザー体感品質の定量的な見える化を行います。

    3. 「ProactnesⅡ QM トラフィック測定ソフトウェア V01」

      数十万台規模の大規模ネットワークからデータの流れを定期的に収集し、ネットワーク設計時の値と対比させ、異常があった場合にアラームをあげます。

      本製品は、「ProactnesⅡ NM V01」と連携し、ネットワーク構成情報の共有や、アラーム情報の一元化、ネットワークマップ上へのアラーム情報の連携表示を行い、品質監視とネットワーク監視を統合できます。この情報を活用することにより、最適なネットワーク運用の管理が可能となります。

    「ProactnesⅡ QM V01」のイメージ図
    拡大イメージ
  2. ネットワーク運用管理ソフトウェア「ProactnesⅡ NM V01」

    次世代ネットワークサービスの開始により、既存ネットワークは基幹ネットワークからアクセスネットワークまでIP化しており、通信事業者様やプロバイダー様にとっては膨大な数のIP機器をいかに効率的に運用管理できるかが重要な課題になっています。

    「ProactnesⅡ NM V01」は、数十万台規模の大規模ネットワーク機器に対応し、基幹からアクセスネットワークまでの障害監視、仮想的なネットワークであるMPLS-VPN(注1)、VLAN(注2)などの運用管理を行います。また、「ProactnesⅡ QM V01」と連携し、ネットワークの障害や品質を、サービスごと、地域ごとに把握し、サービスの運用状況および影響を的確に把握することができます。これにより、膨大な数のIPネットワーク機器を効率的に運用管理することができます。

    1. 「ProactnesⅡ NM 大規模ネットワーク監視ソフトウェア V01」

      数十万台規模の大規模ネットワークを統合し、従来は基幹ネットワークやアクセスネットワークでそれぞれ独立に行っていたネットワークの運用管理を、一元的に管理することが可能となります。

      また、仮想的なネットワークであるMPLS-VPN、VLANといった複数のサービス経路も一元管理することにより、End To End のサービス経路の管理ができます。

      さらに「ProactnesⅡ QM V01」と連携することで、機器の故障によるネットワークの障害状態の把握から、品質劣化などのネットワーク全体の状態を把握できます。

    「ProactnesⅡ NM V01」のイメージ図
    拡大イメージ

最小構成価格、および出荷時期

商品名 最小構成価格(税別) 販売時期 出荷時期
ProactnesⅡ QM
ネットワーク故障検知ソフトウェア V01
282万円から 6月5日 6月30日
ProactnesⅡ QM
音声品質管理ソフトウェア V01
2008年度第3四半期にホームページにて
公開予定
2008年度
第3四半期予定
2008年度
第3四半期予定
ProactnesⅡ QM
トラフィック測定ソフトウェア V01
130万円から 6月5日 6月30日
ProactnesⅡ NM
大規模ネットワーク監視ソフトウェア V01
300万円から 6月5日 6月30日

販売目標

国内において、周辺機器を含めたシステム全体で3年間に200億円の販売を計画しています。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

  注1 MPLS-VPN:
Multi Protocol Label Switching-Virtual Private Networkの略。IPパケットに固定長のラベルをつけて転送することにより、パケットをより高速に目的地まで転送するためのパケット転送制御方式を使用した仮想的なプライベートネットワーク。
  注2 VLAN:
Virtual Local Area Networkの略。LANにおいて、物理的な接続形態とは別に、MACアドレスやIPアドレス、プロトコルなどに応じて構成する仮想的なネットワーク。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 : 0120-933-200
受付時間 : 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。