2023年3月20日
富士通株式会社

組織間の信頼構築に重要なエンドースメントグラフを「Trustable Internet」の主要機能として開発し、インターネット標準化会議「IETF 116 Yokohama」に出展


当社は、データの確からしさを検証可能な当社が考える新たなインターネットの仕組みである「Trustable Internet」を構成する主要機能として、組織がグローバルでビジネスを行う際に相手組織と信頼を構築するためにインターネット上のデータの確からしさを高信頼に検証可能にするエンドースメントグラフを2023年3月に開発しました。エンドースメントグラフは、慶應義塾大学SFC研究所と共同開発したもので、データの発信者情報を高信頼に検証できるため、例えば、企業に関するインターネット上の誤った情報に惑わされることなく企業活動を行うことができ、グローバルにおける組織間の信頼構築の実現につながります。さらに今回、エンドースメントグラフにおけるデータの発信元の地理位置をネットワークによって高信頼化するTrust-Enhanced NetworkingのコンセプトをイスラエルのBen-Gurion University of the Negevと共同で策定しました。

当社は、慶應義塾大学SFC研究所やBen-Gurion University of the Negevとともに、3月26日(日曜日)にパシフィコ横浜で開催されるインターネット標準化会議「IETF 116 Yokohama」におけるデモイベント「Host Equipment Demonstrations」にエンドースメントグラフとTrust-Enhanced Networkingを出展し、「Trustable Internet」に基づく信頼できる新しいインターネットの実現に向けて、エンドースメントグラフの標準化を推進していきます。

  1. 検証可能なエンドースメントグラフ
    「Trustable Internet」におけるエンドースメントグラフは、インターネット上のデータの発信者に関する情報や、そのデータおよび発信者に対する第三者に関する情報をメタデータとして共有する仕組みであり、そのデータが正しさを示す根拠を提供します。このメタデータを流通させることで、企業が機密情報を直接明かすことなくデータの正しさを証明したり、発信者、第三者などの関係からデータが信頼できるか判断したりすることが可能です。これにより、インターネット上に提供されるデータから、不確かなものを少なくする効果が期待でき、グローバルで活動する組織同士のインターネット上におけるスムーズな連携を可能にします。
    詳細についてはこちらからご覧ください。
  2. 今回コンセプトを策定したTrust-Enhanced Networking
    サイバー社会において国を跨り様々なステークホルダーと安心してビジネスを行うには、取り扱うデータの地理的位置やデータにアクセスするビジネス上の相手の所在といったリアル空間におけるフィジカル情報を相互に検証でき、また、データが通過するネットワーク装置の地理的位置やネットワークの信頼性を考慮する必要があります。Trust-Enhanced Networkingは、データを管理するサーバや、ユーザが利用する端末、データが経由するルータなどのネットワークを構成する各々の装置の位置情報を、偽装などのセキュリティリスクを検出しながら高信頼に検証可能にします。
    詳細についてはこちらからご覧ください。

「Trustable Internet」紹介動画

「IETF 116 Yokohama」について

・ 開催期間・場所: 2023年3月25日(土曜日)~31日(金曜日)

・ 開催場所: パシフィコ横浜(アクセス:https://www.pacifico.co.jp/visitor/access/tabid/236/Default.aspx

・ IETF(Internet Engineering Task Force)について:

  • インターネットに関連する多種多様な技術の標準仕様について議論、策定を行っている国際標準化団体であり、年3回の頻度で全体会合が世界各地で開催され議論が行われます。過去、日本では3回開催されています(2002年のIETF 54(横浜)、2009年のIETF 76(広島)、2015年のIETF 94(横浜))。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

研究本部 データ&セキュリティ研究所
E-mail:contact-trustable-internet@cs.jp.fujitsu.com



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