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プレスリリース

2012年10月24日
株式会社富士通システムズ・ウエスト

富士通システムズ・ウエストは、名古屋大学医学部附属病院様と「オープンソースソフトウェアを活用した医療ソリューション」に関する共同研究を開始

~Hadoopを中心としたオープンソフトウェアにより、将来的な電子カルテの在り方を探る~

株式会社富士通システムズ・ウエスト(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:鈴木 英彦)は、国立大学法人名古屋大学医学部附属病院(以下、名古屋大学医学部附属病院)様とともに、Hadoop等のオープンソースソフトウェア(OSS) を利用した医療の電子カルテデータ活用によるソリューション化の研究を共同で開始しました。
   本研究では、電子カルテシステムに保存されている過去の記録を含めたビッグデータ(大量データ)全文検索の実現性や、患者の生涯にわたる電子カルテデータを効果的に二次利用するための患者別生涯カルテ閲覧機能の実現性を検討し、これらを含めた次世代の電子カルテの方向性を研究します。
   今回の研究を通じ、類似患者検索や生涯カルテ分析、病傷・病名予測の診療支援など、オープンソースソフトウェアを利用した医療ソリューションの価値創造と実現を目指します。

医療施設の基幹システムである電子カルテシステムは、医師・看護師の記録などが自由なテキスト形式で保存されており、大学病院や大規模病院では、診察数増加に伴う記録数が多く、データ量が肥大化しています。 蓄積している情報を利用した統計分析や患者情報の横串検索が必要とされるなか、ビッグデータ活用のインフラ構築や大量データの効果的な分析と高速レスポンス、利活用の仕組みが課題となり、システム化が進みませんでした。

このたび、富士通システムズ・ウエストは、名古屋大学医学部附属病院様と、電子カルテに蓄積された情報を利活用できる医療ソリューション開拓を目的に、共同研究を開始しました。

【 研究項目 】

Hadoop等のオープンソースソフトウェアによる電子カルテデータ利活用において、次の3点の検討を行います。

1. WEBオンライン電子カルテ全文検索機能の実現性

自由なテキスト形式で保存された医師・看護師の記録や診断内容を患者横串の複合条件で検索し、テキストマイニングや統計情報取得を合わせて行うことで、新たな知見を発掘する仕組みを検討。
また、キーワードの出現頻度やアレルギー情報・病名や問題点を含めた類似患者検索により、患者の今後の病気予測などの価値あるデータを提供する仕組みを検討。

2. 電子カルテの患者別生涯カルテ閲覧機能の実現性

過去から現在の外来・入院の分析など、患者の生涯カルテを鳥瞰的に把握する為の機能と、病気・症状の周期の分析や関連する症状の発生時期の予測を実現する仕組みを検討。

3. 次世代電子カルテシステムに向けた方針

患者の診断情報に関するデータ解析を研究に二次利用するだけでなく、積極的に患者へフィードバックできる仕組みを検討。またビッグデータの活用を医療現場のワークフローで利用できるようにするためにスマートデバイスの活用やユーザメードシステムとの連携を実現する仕組みを検討。

【 共同研究への期待 】

名古屋大学医学部附属病院コメント

当院では、電子カルテを導入して10年近く経過し、2012年8月時点で約5000万件に達する記録情報が蓄積されております。やがて電子カルテ上は生涯全体の診療記録を扱うこととなりますが、慢性疾患で長期的に受診している患者の年余にわたる経過を正確に把握する為には、現在の日常の診療に用いられる表示方法だけでは不十分であると考えており、大量のデータを鳥瞰的に閲覧できるビューが必要となります。

また、電子カルテ内の情報には、構造化された情報とフリーテキストの診療記録のように非構造化情報が混在しています。本共同研究により、大量データ活用の視点で注目されているオープンソースソフトウェアのHadoopを利用することにより、特に非構造化情報としての大量データのテキスト分析が容易に実現できると考えております。今後、次世代電子カルテ閲覧システムに向けた見せ方の追求と分析結果を患者の診療にフィードバックする仕組みの提供が医療の質向上につながっていくものと考えております。

富士通システムズ・ウエストコメント

名古屋大学医学部附属病院様が医療現場で培った経験・ノウハウと、当社電子カルテシステムの仕組みを組合せ、次世代の電子カルテを視野に入れたオープンソースソフトウェアによる医療データの利活用のシステム化について共同で研究させていただけることを誇りに思います。

医療で取り扱う非構造の大量データは、蓄積・データ解析を行いながら価値の発掘・創造を実現することが現在求められております。その結果を診療に役立てる(電子カルテデータの二次利用を一次利用にフィードバックする)ことは、医療品質の向上と医師の負荷軽減につながると考えております。本研究では、Hadoopと関連オープンソースソフトウェア等を利用しており、医療現場で分析結果をオンライン利用できると想定してシステムの検討を行っております。従来のDWHを使ったデータ活用では困難な高速な検索を、簡単にかつより安価に利用できる仕組みを目指し検証作業を実施してまいります。

本研究を通して、大量データでの統計処理及び診療支援のシステム化を実現し、我々は社会貢献できると考えています。

【 商標について 】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先

《本件に関する問い合わせ》

  • 株式会社富士通システムズ・ウエスト
    ヘルスケアシステム本部 第一システム事業部 第二システム部
    E-mail: fwest-hc-hadoop@cs.jp.fujitsu.com

《報道関係お問い合わせ先》

  • 株式会社富士通システムズ・ウエスト
    経営推進本部 経営企画統括部 ブランド推進部 竹本・伊藤・川波
    Tel: 06-6920-4207(直通)
    Fax: 06-6920-4182
    E-mail: fwest-press@cs.jp.fujitsu.com

以上


プレスリリースに記載された内容は発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。