PRESS RELEASE

2023年5月31日
富士通株式会社

東北電力ネットワーク様の送配電設備のアセットマネジメントを「EnergyAPM」で支援、安定的な電力供給に貢献

レベニューキャップ制度のもとで設備価値の最大化を実現

当社は、このたび、日本国内向けに販売しているGEのソリューション「EnergyAPM(エナジーエーピーエム)」を東北電力ネットワーク株式会社注1(以下、東北電力ネットワーク)様へ提供し、アセットマネジメントシステムの2025年度の本格運用に向けて取り組みます。

「EnergyAPM」は、電力分野における送電および配電設備運用に特化したデータ分析ソリューションで、鉄塔や変圧器、電柱などの送配電設備の経年劣化による故障の確率や故障が電力供給に支障を及ぼす影響度などを算出し、ダッシュボードで可視化することにより、重要度に基づく効率的な設備のリスク管理や、安全かつ適正なコストで設備の維持が可能です。

本ソリューションの活用により、東北電力ネットワーク様が注力される送配電設備のリスク評価に基づいた工事計画策定を行うアセットマネジメントの取り組みを支援し、安定的な電力の供給に貢献します。

当社は、サステナブルな世界の実現を目指す「Fujitsu Uvance」のもと、豊かで持続可能な社会を実現する「Trusted Society」の取り組みを進めていきます。

背景

電力をはじめ、ガスや水道、鉄道など社会インフラを支える設備の老朽化対策が課題となっている中、特に日本の高度経済成長期に整備された鉄塔や変圧器、電柱などの送配電設備は、高経年化による劣化が今後進行するため、その対策が急務となっています。一般送配電事業者は、保有する大規模なネットワーク型設備を安全に維持し安定的な電力供給を行うために、高経年化設備更新ガイドライン注2(以下、ガイドライン)に沿った設備のリスク量の算定と保全によるコストの効率化に取り組んでいます。

また、サステナブルなエネルギー基盤の構築を促すことを目的に2023年4月から導入が開始されたレベニューキャップ制度注3に基づいて、一般送配電事業者は、一定期間に目指す収入上限を定めた上で策定した中期的な投資計画を国へ申請するため、計画達成に向けた必要費用および収入の見通しを算出する必要があります。

本取り組みの概要

東北電力ネットワーク様は、設備管理・設備保全データを基にガイドラインを踏まえたリスク評価を行い、合理的な工事計画策定を可能とするアセットマネジメントの取り組みに注力しています。

当社は、ガイドラインで定められた設備の故障リスクを把握するAPM(Asset Performance Management)、および設備投資の最適化を行うAIPM(Asset Investment Planning and Management)の機能を持つ「EnergyAPM」を用いて、東北電力ネットワーク様が目指すアセットマネジメントの取り組みを支援し、社会インフラの安全性の維持と電力の安定供給に貢献します。

図:システムの概要 図:システムの概要

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

  • 注1
    東北電力ネットワーク株式会社:
    本社 宮城県仙台市、取締役社長 坂本 光弘
  • 注2
    高経年化設備更新ガイドライン:
    電力広域的運営推進機関にて策定している送配電設備更新のためのガイドライン
  • 注3
    レベニューキャップ制度:
    国が一定期間(5年)ごとに、一般送配電事業者が算定する収入の見通しを審査後、収入上限を承認することにより、一般送配電事業の適切性や効率性を定期的に確認するとともに、事業者の効率化を促す仕組み

関連リンク

当社のSDGsへの貢献について

2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。当社のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束するものです。

本件が貢献を目指す主なSDGs

本件に関するお問い合わせ




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