PRESS RELEASE

2022年11月1日
富士通株式会社
Fujitsu Taiwan Ltd.

産官学連携による量子科学技術のさらなる発展を目指し、台湾の「デジタルアニーラ量子インフォメーションセンター」に「デジタルアニーラ」を提供


Fujitsu Taiwan Ltd.(注1、台湾富士通)は、次世代の量子コンピューティング技術に関する研究開発を加速させるため、台湾政府により発足した「量子国家チーム」に参画し、中原大学注2が設立した「デジタルアニーラ量子インフォメーションセンター」に、富士通株式会社(注3、以下、富士通)の量子インスパイアード技術「Fujitsu Quantum-inspired Computing Digital Annealer」(以下、「デジタルアニーラ」)を2022年11月1日より提供します。

「量子国家チーム」は、台湾政府が2022年度から2026年度の5年間で80億台湾元(日本円で約367億円)を投入し、産業界と政府・学界との緊密な連携のもと量子科学技術の研究開発を推進するプログラムです。本プログラムからの支援を受け設立した「デジタルアニーラ量子インフォメーションセンター」において、中原大学は「量子コンピューティングの最適化と金融への応用」をテーマに、量子コンピューティング技術とアプリケーション研究開発の先進的な取り組みを行います。

本取り組みにおいて、Fujitsu Taiwan Ltd.は、高度なコンピューティング技術とソフトウェア技術を容易に利用できるサービス群「Fujitsu Computing as a Service」(以下「CaaS」)を構成するひとつである富士通の「デジタルアニーラ」をクラウド上で提供することで研究開発を支援するとともに、中原大学が目指す、量子技術の次世代を担うプロフェッショナル人材の育成に貢献します。

デジタルアニーラ量子インフォメーションセンターについて

  • 所在地:
    台湾 桃園市(中原大学構内)
  • 設立日:
    2022年4月21日
  • 概要:
    以下の3つをテーマに、量子コンピューティング技術とアプリケーションの研究開発について先進的な取り組みを実施
    1. 組合せ最適化問題の求解について研究
    2. 金融分野での活用
    3. 化学分野での材料開発への応用

「デジタルアニーラ」は、量子コンピューティングに着想を得た技術で、現在の汎用コンピュータでは解くことが難しい複雑な組合せ最適化問題を非常に高速に解くことができます。「デジタルアニーラ」のハードウェアは、半導体技術をベースにしており室温で動作させることができるため、メンテナンスコストの削減や、他システムとの容易な統合が可能です。また、「デジタルアニーラ」は、クラウドサービスや専門的なコンサルタントサービスの提供を通じて、様々な分野におけるお客様に活用いただいており、その有用性が実証されています。

なお、「CaaS」は、「デジタルアニーラ」を含む富士通の高度なコンピューティング技術とソフトウェア技術を誰もが容易に利用できるサービス群として、10月25日より日本国内で提供開始しました。今後、2023年度より順次グローバル展開を行います。

富士通は今後も、研究・教育機関や官公庁、民間企業などのお客様に幅広く「CaaS」を提供していくことで、これらの先端技術を活用したサービスによって様々な価値創造や社会課題解決に貢献していきます。また、専門技術者の育成にも寄与していきます。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

  • 注1
    Fujitsu Taiwan Ltd.:
    本社 台湾 台北市、Chairman & President 遊口 証。
  • 注2
    中原大学:
    所在地 台湾 桃園市、学長 李英明。(http://www.cycu.edu.tw
  • 注3
    富士通株式会社:
    本社 東京都港区、代表取締役社長 時田 隆仁。

関連リンク

当社のSDGsへの貢献について

2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。当社のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束するものです。

本件に関するお問い合わせ




プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。

このページの先頭へ