PRESS RELEASE
2022年6月15日
富士通株式会社
英国での新たなイノベーション拠点「Fujitsu Center for Cognitive and Advanced Technologies」の設立に向け、2,200万ポンドを投資
量子、AI、デジタルツインなどの最先端技術によるイノベーションを推進
当社は、このたび、欧州における量子やAI、デジタルツインなどの最先端技術の実用化を推進する当社のグローバル技術戦略の中核拠点として、英国に「Fujitsu Center for Cognitive and Advanced Technologies」の設立を決定しました。今後、本拠点設立に向けて2,200万ポンド(約35億円、注1)を投資し、1年間で200人以上の高度なスキルを備えた人材の雇用を目指します。
本拠点は、当社のグローバル技術戦略における重要な拠点として、日本の最先端技術を導入し、分野を超えたイノベーションの実現に向けて研究の商用化やパートナーとの連携に注力していきます。
背景
当社は、これまで約40年間にわたり英国で事業を展開してきています。本拠点は、2020年10月に日本と英国の間で署名された自由貿易協定(FTA)以来、日英関係が強化されてきたことを受けて設立されるもので、これにより、これまで以上に日英間での科学技術分野での連携が可能となります。当社は本拠点の設立によって、英国政府が掲げる科学技術大国の実現や、科学技術分野における両国の関係強化に貢献します。
「Fujitsu Center for Cognitive and Advanced Technologies」について
本拠点では、量子や、スーパーコンピュータ「富岳」(注2)の開発・製造で培ったハイパフォーマンスコンピューティング、AI、デジタルツインなど、当社の様々な最先端技術を組み合わせてイノベーション創出を加速させます。中でも、量子インスパイアード技術(注3)の「デジタルアニーラ」(注4)は、既に英国宇宙局などの英国政府機関のパートナー企業とスペースデブリ(宇宙ごみ)除去に向けた最適な航路計算の共同実証で有効性を確認しており、今後も活用分野のさらなる拡大に向けて強力に推進していきます。
なお、英国での最先端技術によるイノベーション創出活動は、本拠点設立に先立ち当社の英国拠点であるFujitsu Services Limitedのマンチェスター市のオフィスを拠点にして開始しています。また、当社の「説明可能なAI」の開発において連携しているマンチェスター大学とのパートナーシップを活用し、産業界や学術界、さらには英国政府とも連携し、今後の本拠点の活動における技術革新を通じて大きな社会的課題の解決を目指します。
英国グリムストーン閣外大臣(投資担当)のコメント
「Fujitsu Center for Cognitive and Advanced Technologies」設立に向けて2,200万ポンドを投資するという富士通の決定は、英国がビジネスに良好な環境であることを示すとともに、今後、200人の雇用を創出し、英国と日本を結ぶイノベーションの架け橋をより強固にするでしょう。このプロジェクトは、科学技術の超大国としての英国の地位を維持し、現代のデジタル化されたデータドリブン型の経済においてAIや量子コンピューティングなどの主要分野で世界をリードする取り組みを強化するという英国の目標を支援するものです。
富士通株式会社 執行役員SEVP CTO ヴィヴェック マハジャンのコメント
当社は、科学技術大国としてさらなる成長を目指すという英国政府の目標にコミットしています。私たちは、日英間のパートナーシップ拡大の可能性を認識しており、「Fujitsu Center for Cognitive and Advanced Technologies」の設立により、日英間の技術革新の橋渡し役として貢献していきます。本拠点の設立は、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」という私たちのパーパスにおいて英国が重要な位置づけであることを示しています。
Head of Fujitsu Services Limited, Anwen Owenのコメント
今回の投資は、量子、AI、デジタルツインなどの最先端技術の研究において今後数年間に渡りさらなる発展をもたらし、個人や組織の意思決定の方法を変革するという私たちの目標を実現します。また、「Fujitsu Center for Cognitive and Advanced Technologies」の設立を通じて、英国が科学技術大国としてさらなる成長を遂げることに貢献するため、人材と技術へ投資し、英国での研究開発やビジネスを拡大していきます。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
注釈
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注1約35億円:
1ポンド=160円で計算。 -
注2スーパーコンピュータ「富岳」:
スーパーコンピュータ「京」の後継機として理化学研究所に設置された計算機。2020年6月から2021年11月にかけて世界のスーパーコンピュータに関するランキングの主要4部門において4期連続で1位を獲得するなど、世界トップクラスの性能を持つ。2021年3月9日から共用開始。 -
注3量子インスパイアード技術:
量子効果そのものは利用していないが、量子技術に着想を得た複数の高速化技術。 -
注4デジタルアニーラ:
計算量が膨大なため一般的なコンピュータでは解くことが難しい組合せ最適化問題を解くことに特化した、当社独自のドメイン指向型計算機アーキテクチャ。
当社のSDGsへの貢献について
2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。当社のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束するものです。
本件に関するお問い合わせ
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富士通コンタクトライン(総合窓口)
0120-933-200(通話無料)受付時間: 9時~12時および13時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・富士通指定の休業日を除く)
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本文の一部を訂正しました。(2022年6月24日)
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