役員報酬の見直しについて

当社は「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」というパーパス実現のために必要な当社グループの経営を担う優秀な人材を確保、加えて、業績や株主価値との連動性をさらに高め、透明性の高い報酬制度とするため、本日開催しました取締役会において、役員報酬の見直しを行いました。なお、見直した内容のうち、「業績連動型株式報酬制度（パフォーマンスシェア、以下「業績連動型株式報酬」）の改定」については、2022年6月27日開催予定の第122回定時株主総会において、本制度の改定に関する議案が承認されることを条件とします。

1．業務執行取締役を対象とした賞与および業績連動型株式報酬の評価指標の見直し

当社は、業績連動報酬として短期業績に連動する報酬の賞与、株主価値との連動を重視した中長期インセンティブの業績連動型株式報酬を設定しています。現在、いずれの報酬においても当社の経営目標財務指標として掲げる連結決算における売上収益と営業利益を評価指標として選定していましたが、経営目標達成へのコミットメントを高め、それに報いるために、今般、2022年度以降に係る賞与の評価指標に「非財務指標」、業績連動型株式報酬の評価指標に「EPS（一株当たり当期純利益）」を追加することとしました。

（1）賞与における変更点
賞与に、当社の経営目標非財務指標である「従業員エンゲージメント^（注1）」、「顧客NPS®^（注2）」、「DX推進指標^（注3）」および第三者評価として「ESGに関する第三者評価（DJSI^（注4）、CDP気候変動^（注5））」を評価指標として追加します。具体的な評価方法および算出方法は、あらかじめ職務および職責に応じた基準額を設定し、それに対して連結売上収益および連結営業利益の当年度の業績目標の達成度合い、ならびに従業員エンゲージメント、顧客NPS®、DX推進指標の前年度からの伸長度合いおよびESGに関する第三者評価の銘柄入り、最高評価獲得に応じた係数を乗じて支給額を決定します。

（2）業績連動型株式報酬における変更点
業績連動型株式報酬に、当社の経営目標財務指標である「EPS」を評価指標として追加します。具体的な評価方法および算出方法は、あらかじめ職務および職責に応じた基準株式数を設定し、それに対して財務指標である連結売上収益、連結営業利益およびEPS の業績判定期間（3年間）中の業績目標の達成度合いに応じた係数を乗じて年度ごとの株式数を計算の上、業績判定期間の終了をもって、業績連動型株式報酬の支給を決定します。

2．業績連動型株式報酬の支給方法変更について

当社は、2017年度より業績連動型株式報酬制度を導入し、その支給方法については割当株式の時価相当額の金銭報酬債権を支給し、対象者はこの金銭報酬債権を、割当てられた株式に対し出資して、当社株式を取得する方法としています。今般、2022年度以降に係る報酬について、業績連動型株式報酬支給に伴い対象者に生じる納税資金負担を考慮して、一部を納税資金相当の金銭で、残りを当社株式の割当てのための金銭報酬債権で支給する方法に変更します。

3．取締役の個人別報酬決定プロセス変更について

現在、取締役の個人別報酬（評価に用いる指標や目標達成度合いに応じた具体的な支給額）の決定は、取締役会で決議された決定方針の枠組みの範囲内で、報酬委員会の承認を条件として代表取締役社長に決定権限を委任しています。これは業務執行の最高責任者である代表取締役社長が自身の考えを踏まえて決定をすべきという考え方に基づくものです。一方、報酬決定プロセスの客観性・透明性・公正性を従来以上に高いレベルで担保することが必要だと判断し、2022年度以降に係る報酬については取締役会での決議による決定へと変更します。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

注1

従業員エンゲージメント：
会社の向かっている方向性・パーパスに共感し、自発的、主体的に働き貢献したいと思う意欲や愛着を表す指標。
注2

顧客NPS®：
顧客Net Promoter Scoreの略。顧客体験、カスタマー・エクスペリエンス（CX）の改善度や深化の把握のために、企業、商品やサービスへのお客様の信頼度や愛着度を示す「顧客ロイヤリティ」を測る指標。
注3

DX推進指標：
経済産業省が定める、企業のデジタル経営改革を推進するために、経営幹部や事業部門、DX部門、IT部門などの関係者の間で現状や課題に対する認識を共有し、次のアクションにつなげる気付きの機会を提供することを目的とした指標。
注4

DJSI：
Dow Jones Sustainability Indexの略。世界的なESG投資指標。
注5

CDP気候変動：
国際的な非営利組織であるCDPが投資家等の要請に基づき、「気候変動」への取組みを調査、評価を行い、結果を公表するもの。

本件に関するお問い合わせ

広報IR室
電話：03-6252-2175（直通）

プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。