PRESS RELEASE
2021年10月18日
富士通株式会社
日本経済新聞社様と、選挙に関するデータの分析を行う共同プロジェクトを実施
地域特性や議員属性データを活用した報道を実現
当社は、株式会社日本経済新聞社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:長谷部 剛、以下、日本経済新聞社)様と、選挙に関する報道にデータ分析の視点を取り入れるべく、共同でデータ分析を行うプロジェクトを実施しました。
本プロジェクトでは、日本経済新聞社様の知見に基づき、過去の選挙結果に関するデータと、選挙区固有の地域特性や議員属性などのデータを掛け合わせるなど、これまでにない切り口で多彩な分析を行い、選挙に関する報道への新たな洞察という付加価値を購読者や有権者に対し提供することを目指します。これらのデータ分析により得られたインサイトは、日本経済新聞に掲載される記事にて順次公開されます。
当社は、データを活用して新たなインサイトを導くことで、お客様のビジネスや、業界、社会を変革する「Digital Shifts」のデータドリブンマネジメントの取り組みを強化していきます。
背景
国政選挙や地方選挙などの選挙は、国の在り方や日々の暮らしを決定するために重要な役割を果たしており、日本経済新聞社様をはじめとする多くのメディアでは、有権者でもある購読者に対して、選挙区の情勢や候補者の政策など、投票に必要な情報を提供する報道活動を行っています。
しかしながら、日本における選挙報道においては結果の報道に重点が置かれ、欧米メディアに比べると、例えば米国の大統領選挙における広範囲におよぶデータを分析した報道のような、選挙結果や投票行動を分析する報道が少ないと言われています。選挙区と行政区が異なり、選挙区割りが頻繁に改定されること、一般公開される投票率や当落、選挙費用などの選挙結果関連データがデータ分析処理に向かない形式であることなどから、これらの選挙結果関連データと、行政地域の人口構成や就業率といった選挙区固有の地域特性や議員属性などのデータを掛け合わせた分析、報道は一部に留まっているという課題があります。
今回、当社は、国内外の政治に関する様々な報道活動を行う日本経済新聞社様の政策報道ユニット政治・外交グループと、新しい視点に基づいた選挙報道記事を購読者や有権者に提供すべく、日本経済新聞社様が保有する選挙関連データやオープンデータをはじめとした幅広いデータを活用し、過去の選挙結果や投票行動を分析する共同プロジェクトを実施しました。
共同プロジェクトについて
本プロジェクトでは、当社のデータサイエンティストが、大規模で複雑なデータをスピーディに取り扱うことのできる米Palantir Technologies Inc.のデータ分析ツールを用いて、日本経済新聞社様の知見を基に選定された選挙関連データや国勢調査データなどの公開情報を統合して過去の選挙結果を分析します。日本経済新聞社様の記者は、当該分析を活用して、地域特性と投票行動の関連や景気と得票の関連など従来とは異なる視点や新しい洞察を提供する紙面を作成し、購読者や有権者へ価値ある情報の提供を目指します。また、これまで記者が肌感覚で理解していたことをデータで実証したり、分析の結果として得られた発見を取材で深堀りしたりすることで、事象の報道にとどまらず、選挙報道に深い洞察などを加えた新たな価値を付加し、購読者や有権者の政治への関心、参加意欲などの向上に寄与することを目指します。
-
掲載媒体:
日本経済新聞 朝刊
日本経済新聞 電子版 など -
掲載日時:
10月17日から掲載 -
内容:
2021年8月から10月にかけて、主に以下の2テーマについてデータ分析を実施し、得られたインサイトを上記の紙面作成に活用します。
テーマ1.地域特性による選挙の傾向および結果分析
選挙区の地域特性が選挙結果に与える影響を分析します。行政区分における住民の属性データ(年齢、性別、職業、学歴など)、人口の増減や経済指標に関するデータと、過去の選挙結果を分析し、当該選挙区における住民の投票行動特性を把握します。
テーマ2.議員属性による選挙の傾向および結果分析
選挙当選者の特性から、候補者の属性、世襲候補、年齢、選挙資金など、選挙に当選する要因を探ります。また、三バン「ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)」(注1)の有効度などを検証します。
今後
当社は、お客様がこれまで活用しきれていなかった複雑で膨大なデータを効果的に活用できるよう支援していくことで、お客様とともに新たなインサイトを発掘し、お客様の経営やビジネス、ひいては業界や社会をデータで変革する「Digital Shifts」のデータドリブンマネジメントを実現に導くソリューションを今後も提供していきます。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
注釈
-
注1三バン「ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)」:
日本における公職選挙で有利になるとされる三要素を表した比喩表現。地盤は選挙区内の支持基盤、看板は評判や知名度、鞄は資金力を意味している。
関連リンク
- 日本経済新聞 電子版の掲載記事(2021年10月17日)
- 富士通 データドリブンマネジメント
- 富士通とPalantir Technologies Inc.が戦略的提携 富士通はPalantir Technologies JapanのFlagship Technology Partnerへ(2020年6月10日 プレスリリース)
当社のSDGsへの貢献について
2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。当社のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束するものです。
本件に関するお問い合わせ
-
富士通コンタクトライン(総合窓口)
0120-933-200(通話無料)受付時間: 9時~12時および13時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・富士通指定の休業日を除く)
-
Webでのお問い合わせ
入力フォームへ当社はセキュリティ保護の観点からSSL技術を使用しております。
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。