PRESS RELEASE

2021年1月18日
富士通株式会社

興味分野や度合いを可視化できる新サービス「Finplex eXgrow」を提供開始

米エルトロピー社の技術搭載で、デジタルな非対面営業を支援し、顧客エンゲージメントを強化

当社は、デジタルチャネルを活用して顧客行動のトラッキングおよび興味分野や度合いを可視化、分析できるサービス「FUJITSU Finplex 顧客エンゲージメント強化サービス eXgrow(以下、Finplex eXgrow(フィンプレックス エックスグロウ))」を開発し、主に金融機関に向けて1月18日より提供開始します。

本サービスは、金融機関の営業職員がお客様に、メールやショートメッセージサービス(SMS)、メッセージングアプリを通じて新商品やサービスのカタログなどのコンテンツを提供すると、そのコンテンツの閲覧の有無を可視化できます。さらにPDFコンテンツのスクロール軌跡、閲覧した箇所やピンチイン・ピンチアウト(縮小・拡大)した範囲もトラッキングし、それらの閲覧状況をもとにお客様の興味分野や度合いを一目でわかるヒートマップ形式で表示します。これにより、営業職員は、お客様が興味を持った分野を一目で瞬時に把握できるため、非対面での営業活動が増える中でも、お客様のニーズとタイミングを的確に捉えて、顧客エンゲージメントを強化し、効果的な営業活動やマーケティング活動が可能になります。

本サービスは、メッセージングアプリとデータ分析を活用した米エルトロピー社(注1)のデジタルマーケティングサービス「Eltropy(エルトロピー)」と、PDF操作ログの分析を行う株式会社スカイコム(注2)のソフトウェア「SkyPDF TrackingAPI」を組み込み、当社がトータルで閲覧状況や分析結果を確認できるようサービス化したものです。

当社は今後も先端テクノロジーと業種業務ノウハウを活用し、金融業界をはじめとする企業や社会のさらなるデジタルトランスフォーメーション(DX)を牽引していきます。

背景

金融機関の営業職員にとって、日々の営業活動は、いかに多くのお客様に他社に先んじてアプローチを行い、そのための初期接点の機会を増やし、そしてお客様のニーズとそのタイミングを的確に捉えるかが重要です。しかし、デジタル化が進む近年は、金融機関への来店や対面セミナーに参加するお客様は減少傾向にあり、また求められるコミュニケーション手段も変化しています。さらに、昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大により対面でのコミュニケーションが難しい状況となり、電話やメール、SMSやメッセージングアプリを通じた非対面でのコミュニケーションが増えたために、対面で感じ取れていたニーズの把握が難しく、営業活動のタイミングを逸することが大きな課題となっています。

新サービス「Finplex eXgrow」は、お客様に情報提供したコンテンツの閲覧状況をタイムリーにトラッキングし、分析できるサービスで、非対面でもお客様一人ひとりの興味を的確に把握し、最適な提案活動に結び付けることができます。

「Finplex eXgrow」の特長

  1. お客様のコンテンツ閲覧状況を可視化、分析可能
    営業職員がお客様に送付した新商品やサービスのカタログなどのコンテンツについて、お客様が閲覧したかどうか、また、いつ、何分間閲覧したかを可視化できます。コンテンツ自体に閲覧の有無や箇所、時間などの状況を可視化する機能を付けているため、お客様側は専用のアプリが不要です。また、営業職員がコンテンツを送付する手段は、メール、SMS、メッセージングアプリいずれでも可能です。
    「Finplex eXgrow」のサービス概要 「Finplex eXgrow」のサービス概要

  2. コンテンツ操作を分析し、興味分野が一目でわかるヒートマップで表示
    お客様が閲覧したコンテンツの箇所とその閲覧時間、タップ数、ピンチイン・ピンチアウトなどの操作情報を分析し、ヒートマップとして表示できます(トラッキングPDF機能)。これにより、お客様が興味を持った範囲が一目でわかり、タイムリーにお客様への提案や説明が可能です。また、一人ひとりのお客様の興味分析に要する時間を大幅に削減し、営業活動を効率化できます。
    ヒートマップ表示の例 ヒートマップ表示の例

  3. PDFコンテンツをお客様が閲覧した状況を再現
    お客様が閲覧したPDFコンテンツの操作を動画で再現できます(トラッキングPDF機能)。これにより、ヒートマップで可視化されたお客様の興味範囲について、より関心が高い箇所を把握することができます。
    閲覧状況を再現する動画イメージ 閲覧状況を再現する動画イメージ

「Eltropy」について

eltropy

デジタルマーケティングサービス「Eltropy」は、エルトロピー社の提供する代表的なサービスで、コンテンツ管理、メッセージング、閲覧状況の可視化という3つのコンポーネントで構成されるクラウドベースのプラットフォームです。メッセージングアプリのセキュアな活用による、お客様とのリレーション強化から顧客接点の改善、効果的な営業、マーケティング戦略の策定に至るまでをトータルに支援しています。

「SkyPDF TrackingAPI」について

株式会社スカイコムが提供するPDF操作ログの分析を行うソフトウェアで、PDF閲覧操作のトラッキングにより、閲覧ログの収集および閲覧操作リプレイ、閲覧ログの多角的分析、分析結果の可視化などの機能を提供します。ブラウザ上に表示するPDFの操作(スクロール、タップなど)を収集し、PDFのどの領域に注目しているかを表すヒートマップを生成します。また、収集したデータを分析してPDF閲覧時の操作を動画で確認できる機能を備えています。「SkyPDF TrackingAPI」は、2021年2月に、株式会社スカイコムが販売開始予定です。

販売価格と提供開始日

サービス名 販売価格(税別) 提供開始日
Finplex eXgrow スタートアップサービス 個別見積 2021年1月18日
Finplex eXgrow プラットフォームライセンス 個別見積 2021年1月18日
Finplex eXgrow 1ユーザライセンス 個別見積 2021年1月18日
Finplex eXgrow トラッキングPDF機能(オプション) 個別見積 2021年1月18日

販売目標

2023年度末までに「Finplex eXgrow」で売上13億円(当社の決算期は3月末日です。)

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

  • 注1
    米エルトロピー社:
    本社 米国カリフォルニア州ミルピタス、CEO Ashish Garg。2013年に米国シリコンバレーで設立されたスタートアップで、銀行やクレジットカード会社、保険会社に向けて、富裕層向けサービスや住宅ローン、資産管理などのサービスを支援するソリューションを提供。Redstone Federal Credit UnionやPatelco Credit Unionなど米国を中心に145社の金融機関の導入実績があり、高い評価を得ている。
  • 注2
    株式会社スカイコム:
    本社 東京都千代田区、代表取締役社長 川橋 郁夫。PDFソフトウェアプロダクト(ペーパーレス、業務改革推進のための製品・ソリューション)を提供。

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