PRESS RELEASE
2020年11月24日
富士通株式会社
東京都立中央図書館様と共同で、利用者サービス向上に向けた実証実験を開始
AIチャットボットによる問い合わせ対応で、受付時間の拡張や回答スピード向上
当社は、東京都立中央図書館(所在地:東京都港区、以下 都立中央図書館)様と共同で、図書館の利用者サービス向上に向け、図書館職員の問い合わせ対応業務にAIチャットボットを活用する実証実験を、2020年12月1日より一般利用者を対象に実施します。
当社は、本実証実験向けに、AIチャットボット用の応対データを整備し、LINEアプリ上でAIチャットボットが利用者からの調べもの相談や問い合わせに自動応答する、図書館専用のAIチャットボットサービスを構築しました。図書館利用者は、自身のスマートフォンにインストールされているLINEアプリから、都立中央図書館様の実証実験用アカウントを友だち追加するだけで、学習調査、研究に関わる調べもの相談や、図書館利用に関する問い合わせをトークルーム上で行うことが可能になります。
当社は、本実証実験を通じて、AIチャットボット活用が図書館にもたらす利用者サービス向上への効果を検証するほか、今後図書館をはじめとする様々な施設のニューノーマルな利用形態への応用を検討していきます。
1973年に設立された都立中央図書館様は、蔵書数約210万冊を有する国内最大級の公立図書館であり、来館者、非来館者を問わず、都民および利用者に高度かつ高品質な情報サービスを提供し、利用者の多様な学習活動や調査研究活動を支援しています。特に、利用者の調べたいことや探している資料などに関する質問に対し、必要な資料や情報を案内するレファレンスサービスについては、デジタル時代に見合ったサービスの向上が課題となっています。
この課題解決に向け、当社は富士通Japan株式会社(注1)とともに、AIチャットボットを活用し、LINEアプリ上で利用者からの問い合わせに24時間自動応答する新たなサービスを構築しました。これにより、利用者からの問い合わせへの対応スピード向上や受付時間の拡張など、利用者サービス向上における有効性を検証します。
図1. 簡易メニュー画面
図2. トーク内容図
実証実験の概要
- 期間:
2020年12月1日(火曜日)から 12月25日(金曜日)まで
- 実証場所:
東京都立中央図書館(東京都港区南麻布5丁目7-13)
- 実証内容および実証を支えるシステム
図書館利用者から寄せられる調べもの相談に応対するレファレンスサービスや、図書館利用に関する問い合わせに回答するインフォメーションサービスを、24時間提供できるAIチャットボットサービスとして構築。
また、利用者はLINEのトークルームに配置されたボタンをワンタッチするだけで都立中央図書館様が公開している様々な情報へ簡単にアクセスできるほか、チャット入力欄に質問を入力することでいつでも必要な情報を入手可能。
- レファレンスサービス
- 都立中央図書館様が提供するレファレンスサービスの中で、「東京」というキーワードに関する質問のみを本実証実験の対象として選定し、AIチャットボット用の応対データを整備。LINEのトークルーム上で利用者からの調べもの相談に対して、AIチャットボットが相談内容に応じた資料や調べ方を回答。
- レファレンスサービスの品質を確保するため、AIチャットボットによる自動応答の結果に利用者が満足できなかった場合は、図書館の専門職員による有人チャット(注2)対応へとシームレスに切り替える、図書館では全国初の仕組みを実装。
- インフォメーションサービス
- 利用者から問い合わせの多い情報を選定しAIチャットボット用の応対データを整備。AIチャットボットが応対データをもとに24時間無休の問い合わせ対応を実現。
- 特に問い合わせが多い図書館情報については、ワンタッチでアクセス可能なメニューボタンを用意することで利便性を向上。
- 都立中央図書館様の新型コロナウイルス感染対策に関する問い合わせにも対応。
図3. 利用イメージ
拡大イメージ - レファレンスサービス
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以上
注釈
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