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PRESS RELEASE

2020年9月10日
富士通株式会社

自動車ビッグデータの活用を加速する車載カメラ映像解析プラットフォーム
「Digital Twin Analyzer」を販売開始

当社は、コネクテッドカーから収集される自動車ビッグデータを活用してサービスを提供する事業者向けに、車載カメラ映像解析プラットフォーム「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Analyzer」(以下、「Digital Twin Analyzer」、デジタルツインアナライザー)を9月25日より販売開始します。

「Digital Twin Analyzer」は、株式会社富士通研究所(注1)が開発した、映像解析を行うAI画像認識技術と、自車および周囲物の高精度三次元位置推定技術により、車載カメラ映像を解析し価値あるデータに変換することでお客様のデジタルトランスフォーメーションを支援します。本製品により、刻々と変化し続ける、歩行者や車両・道路・建物といった実世界空間の三次元位置・軌跡情報を高精度に推定することができるため、車両状態や交通状況のタイムリーな分析、予測が可能となります。また、解析ロジックを変更・追加することで地物検知(注2)や事故状況解析といったユースケースに適用できるため、様々な業種サービスに活用することが可能です。

当社は2021年2月より、北米や欧州地域も含めたグローバル展開を予定しています。

背景

近い将来、コネクテッドカーが爆発的に増加し、走るセンサーである車両から集まったCAN(注3)データやドライブレコーダー映像など様々なデータを活用することで、自動車の開発のほか、交通監視や地図、保険といった様々なモビリティサービスへ活用範囲の広がりを見せると期待されています。

その中で、当社は、実世界で刻々と変化し続ける車両や道路などの情報をデジタル世界上に再現することを目的としたモビリティデジタルツイン実現に向け、2019年10月に、実世界の車両データや天気情報などの様々なデータをリアルタイムにデジタル空間上に再現・分析することができるストリームデータ処理基盤「Digital Twin Utilizer(注4)」の提供を開始しました。そしてこのたび、モビリティデジタルツイン実現に向けた製品の第2弾として、車載カメラ映像を活用して自車の周囲状況を高精度に把握することで、デジタル空間上に再現できる実世界情報を格段に広げることができる「Digital Twin Analyzer」を提供し、自動車ビッグデータを活用した様々なモビリティサービスの実現を支援します。

「Digital Twin Analyzer」の特長

「Digital Twin Analyzer」は、車載カメラ映像を解析するAI画像認識技術と、自車および周囲物の高精度三次元位置推定技術を実装した車載カメラ映像解析プラットフォームです。

当社のAI画像認識技術は、画像から車両や白線、信号機といったオブジェクトを認識するだけでなく、乗用車やバス、トラックといった車両の種別、横断歩道やセンターラインといった白線の種別などの詳細属性まで認識できます。また、例えば信号機などその時々での変化があるオブジェクトについては、オブジェクトをトラッキングすることで、色などの変化を検知・記録することが可能です。

また、高精度三次元位置推定技術は、AI画像認識技術で認識したオブジェクトおよび自車の三次元位置を正確に把握することができ、車載カメラの設置条件や種類によらず、市販のドライブレコーダーなどでも高精度に推定することが可能です。

さらに、他のAI画像認識エンジンや、データを新たな価値に変換するロジックを容易に取り替えることができるため、お客様のニーズに合わせたサービスを提供することが可能です。

ユースケース

  • 損害保険業務の効率化・高度化

    事故発生時の車載カメラ映像を解析することで、事故発生時の自車進行軌跡や信号の色変化・横断歩道の有無といった事故状況を自動で解析でき、効率的な事故対応が可能な自動車保険サービスを提供できます。

  • 道路管理業務の高度化

    車載カメラ映像から、事故や障害物の落下など道路上で発生しているイベントを正確な位置情報とともに自動検知できるため、レーン別規制など細やかな交通管制サービスを提供できます。

  • ダイナミック情報提供サービス

    車載カメラ映像から、建物や店舗の入れ替わりといった実世界の状況を検知して、個人の嗜好に合わせた情報をタイムリーに地図上に表示する情報提供サービスを提供できます。

サービス構成

自車の位置や速度、周囲の車両・標識・建物の三次元位置といった車載カメラ映像から解析可能なデータを提供する基本機能サービスに加えて、お客様の要望に合わせたシステム化要件定義書の作成を支援する要件定義支援サービス、システム化要件定義書に従い利用環境を構築するセットアップサービスなどのサービスがあります。

販売価格、および販売開始時期

サービス名 販売価格(税別) 必須サービス 販売開始時期
Digital Twin Analyzer 基本サービス 月額費用:500万円~
従量費用:個別見積り
9月25日
Digital Twin Analyzer 要件定義支援サービス 個別見積り 9月25日
Digital Twin Analyzer セットアップサービス 個別見積り 9月25日
Digital Twin Analyzer サポートサービス 個別見積り 9月25日
Digital Twin Analyzer カスタマイズサービス 個別見積り 9月25日
Digital Twin Analyzer バージョンアップ付帯作業サービス 個別見積り 9月25日
Digital Twin Analyzer トライアルサービス 個別見積り 9月25日

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 株式会社富士通研究所:
本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:原裕貴。
注2 地物検知:
カメラ映像から特定の静止物(標識・建物など)を検出して、時系列な変化を追跡・検知すること。
注3 CAN:
Controller Area Network。車載ネットワークの通信方式の一種で、主にダッシュボードのメーターやボディー制御、エンジン制御などのデータ送受信に使用。
注4 Digital Twin Utilizer:
「FUJITSU Future Mobility Accelerator Stream Data Utilizer」を2020年9月より名称変更。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン(総合窓口)
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・当社指定の休業日を除く)


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