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PRESS RELEASE (技術)

2019年4月1日
株式会社富士通研究所

世界最高速を達成!ディープラーニングの高速化技術を開発

高効率な分散並列処理によりResNet-50の学習処理を75秒で完了

株式会社富士通研究所(注1)(以下、富士通研究所)は、ディープラーニングソフトウェアを高速化する技術を開発し、国立研究開発法人産業技術総合研究所(注2)様に富士通株式会社(注3)(以下、富士通)が導入した「AI橋渡しクラウド(AI Bridging Cloud Infrastructure、以下、ABCI)」を利用して学習に要する時間を測定したところ、このたび世界最高速を達成しました。

近年、ディープラーニングの普及に伴い、高速に学習処理を実行できるアルゴリズムが求められており、過去2年間で当初の30倍の高速化が進んでいます。また、ディープラーニングの処理速度を測定するためのベンチマークとしては、一般的に、画像認識のディープニューラルネットワークであるResNet-50(注4)において、画像認識精度を競うコンテストILSVRC2012(注5)での画像データを利用した学習時間で比較されます。

今回、富士通研究所がこれまでにHPC開発で培った技術にもとづき、ディープラーニングの学習の進捗度に応じて学習強度を適切に調整することで、学習精度を低下させずに1GPUあたりの計算量を拡張する技術を開発し、高効率な分散並列処理を実現しました。ベンチマークにあたり、ABCIの2,048個のGPUを利用し、オープンソースのディープラーニングソフトウェアに開発技術を適用して測定したところ、従来の最速記録を30秒以上短縮する、世界最高速(注6)となる74.7秒で学習が完了することを確認できました。

富士通研究所は、今後、ディープラーニングのさらなる高速化を検討するとともに、開発技術を富士通のサーバやスーパーコンピュータに適用し実用化を目指します。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 株式会社富士通研究所:
本社 神奈川県川崎市、代表取締役社長 古田英範。
注2 国立研究開発法人産業技術総合研究所:
本部所在地 東京都千代田区、理事長 中鉢良治。
注3 富士通株式会社:
本社 東京都港区、代表取締役社長 田中達也。
注4 ResNet-50:
マイクロソフト社の開発した高性能な画像認識ディープニューラルネットワーク。
注5 ILSVRC2012:
「ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge 2012」。
注6 従来の最速記録を30秒以上短縮する、世界最高速:
2019年3月26日現在、当社調べ。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

株式会社富士通研究所
ICTシステム研究所
電話 044-754-2931(直通)
メール ngcs-ai-press@ml.labs.fujitsu.com


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