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PRESS RELEASE

2017年12月12日
富士通株式会社

自然な対人コミュニケーションを実現する 「ロボットAIプラットフォーム」を提供開始

既存システムやマルチデバイスにも対応した柔軟なロボットサービスを実現

背景

センサー、ネットワーク、クラウド、AIなどのテクノロジーの進歩により、人とのコミュニケーションなど様々な機能を持ったサービスロボットが普及しています。企業活動のみならず社会生活においても、サービスロボットは次世代の新たなインターフェースとして期待されています。

当社は、株式会社富士通研究所（注2）（以下、富士通研究所）が中心となり、1980年代よりロボットの実用化に向けた研究開発に取り組み、特に対人インタラクション技術を中心に研究開発を継続しています。そこで培った技術、知見をベースに、当社のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」を活用し、対人コミュニケーションにおける領域において独自技術を持つ複数の企業とパートナーシップを形成し、「ロボットAIプラットフォーム」として体系化しました。

概要

本プラットフォームは、コミュニケーションロボットをはじめとする様々なデバイスと接続でき、デバイスと人が自然なコミュニケーションを実現するものです。本プラットフォームの特長は以下の通りです。

1. 既存システムとも連動可能なロボットプラットフォーム

   ロボットを使ったシステムを検討されるお客様に対し、導入検討に向けた1年間実証利用できるサービス「ロボットAIプラットフォーム 実証パック for unibo」として、「unibo」とセットで提供します。今後、本格的な導入用途に最適化し、お客様の既存システムとも連動可能な「ロボットAIプラットフォーム 基本サービス for unibo」を提供予定です。

2. 自然対話によるコミュニケーション機能

   本プラットフォームでは、富士通研究所が開発したサービスロボット基盤技術（注3）により、ロボット側から積極的に話しかけることによって獲得した人の嗜好や状態に基づき、文脈に応じた話題を提供できます。また、イナゴ株式会社（注4）が開発した、人の対話意図を絞り込む目的志向の対話機能を利用できます。これらの二つの対話方式を、利用シーンによって自動的に使い分ける事により、様々な対話パターンに応じた対話を実現できます。

3. 表情認識、音声感情分析機能と、生活やビジネスシーンに最適化された顔認識技術

   株式会社sMedio（注5）と当社が共同開発した、わずかな表情変化でも喜怒哀楽を判別可能な表情認識技術と、株式会社Empath（注6）の開発した音声感情分析技術を、当社で統合しました。また、株式会社sMedioと当社が共同開発した顔認識技術により、顔の一部が隠れた状態でも個人を識別できます。

4. 導入コンサルティングの提供

   今回のサービス提供に合わせて、当社は長年のロボット研究開発により培った知見・ノウハウを活用コンサルティングとして体系化しました。お客様がロボットの導入を検討される場合に、計画策定や活用アイデアの創出、アイデア検証、有効性評価をサポートし、お客様のイノベーションの早期実現を支援します。

   
   

製品体系、販売価格および提供開始時期

ロボットサービスの導入検討中のお客様に対し、「ロボットAIプラットフォーム」および「unibo」本体の実証パック、導入検討を支援するコンサルティングサービスを12月12日より提供開始します。今後、本格導入を前提としたお客様に対するサービスや、様々なフロントデバイスとの接続サービスを順次追加予定です。

製品体系、販売価格および提供開始時期

	製品名	販売価格（税別）	提供開始時期
1	ロボットAIプラットフォーム 実証パック for unibo	648,000円	2017年12月12日
	unibo本体
2	ロボットAIプラットフォーム 活用コンサルティング	個別見積	2017年12月12日

今後提供予定の製品

	製品名	提供開始時期
1	ロボットAIプラットフォーム 基本サービス for unibo	2017年度中
	unibo本体
2	ロボットAIプラットフォーム 基本サービス for マルチデバイス	2017年度中
3	ロボットAIプラットフォーム　基本キット for unibo	2017年度中
4	ロボットAIプラットフォーム アプリケーション開発サービス	2017年度中
5	ロボットAIプラットフォーム アプリケーション運用サービス	2017年度中

販売目標

2020年度に、関連ソリューションを含めて300億円

主な当社の先行事例

1. Connected Design株式会社様

   Connected Design株式会社様（本社：東京都世田谷区、代表取締役社長：武田 浩治）と、小さなお子様を育てる主婦向けのサービスなどを想定し、スマートホーム機能と連携させ、実証を行っています。

2. 名古屋市様

   名古屋市様（市長：河村 たかし）の主催する「医療介護ものづくり研究会」において、特別養護老人ホームの職員様、入居者様それぞれに対する付加価値提供の実証を行っています。職員の業務負荷軽減、介護の質のさらなる向上、自治体様の介護保険費用の抑制を目指しています。

3. 沼津信用金庫様

   沼津信用金庫様（本店：静岡県沼津市、理事長：紅野 正裕）の新店舗オープンにあたってのセレモニー対応、受付窓口におけるコンシェルジュ対応、金融商品の情報紹介など、来店客のサービス向上と営業店職員の負荷軽減の実証を進めています。

4. 株式会社アクロディア様

   株式会社アクロディア様（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：堤 純也）のインターホンを「ロボットAIプラットフォーム」に接続させ、訪問者特定、対話内容のテキスト化の検証を進めています。

エンドースメント

当社の「ロボットAIプラットフォーム」の共創型ビジネスを形成していただいている企業からのコメントです。

1. ユニロボット株式会社 代表取締役社長 酒井 拓 様のコメント

   「unibo」が富士通株式会社の「ロボットAIプラットフォーム」に採用され、これまでの共同開発の取り組みを経て、いよいよサービスが提供開始となりますことを嬉しく思います。富士通株式会社の本サービスはロボットを切り口とした、これまでにない新しいアプローチの提案となり、お客様の多種多様なビジネス現場に大きく貢献していくと考えております。

2. イナゴ株式会社 CEO ロン ディカールアントニオ 様 のコメント

   イナゴ株式会社は「Making Technology ALive!」をモットーに、人とコンピュータが友人のように気軽に話せる世界を目指し、技術開発に取り組んできました。このたびの「ロボットAIプラットフォーム」の取り組みが、技術だけでなくビジネス、そして人々の生活においてもイノベーションを創出し、今後さらに新しいコミュニケーション体験を共創していくためのエコシステムとなることを期待しています。

3. 株式会社sMedio 代表取締役社長 岩本 定則 様 のコメント

   「ロボットAIプラットフォーム」の特長の1つである「顔の表情から個人の気持ちを読み取る」ことに、人工知能を使った当社の技術で貢献できたことを嬉しく思います。今回の富士通株式会社の取り組みは、お客様の新たなビジネス価値創出に貢献し、企業・社会におけるイノベーションを加速していくと考えております。

4. 株式会社Empath 代表取締役社長 下地 貴明 様 のコメント

   株式会社Empathの音声感情分析AI 「Empath」が富士通株式会社の「ロボットAIプラットフォーム」の中にご活用いただけたことは非常に光栄です。今回の取り組みが、コミュニケーションロボットにおける音声対話の新しい可能性を開き、企業・社会への新たな価値創造に繋がると考えております。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

注1 ユニロボット株式会社：

本社 東京都渋谷区 代表取締役社長 酒井拓
なお、ユニロボット株式会社の販売チャネルとして提供するuniboはユニロボット社独自のクラウドと接続しており、「ロボットAI・プラットフォーム」と接続はしておりません。

注2 株式会社富士通研究所：

本社 神奈川県川崎市 代表取締役社長 佐々木繁

注3 サービスロボット基盤技術：

ロボット側から積極的に話しかけることによって人の嗜好や状態を獲得し、新たな話題を提供しながら適切なサービスに導くロボット基盤。 雑誌FUJITSU 2017-9月号（Vol.68, No.5）（802KB / A4・10ページ）

注4 イナゴ株式会社：

本社 東京都港区 CEO ロン ディカールアントニオ

注5 株式会社sMedio：

本社 東京都中央区 代表取締役社長 岩本定則

注6 株式会社Empath：

本社 東京都千代田区 代表取締役社長 下地貴明

関連リンク

• 「ロボットAIプラットフォーム」ご紹介サイト
• 富士通研究所のロボットの歴史

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