PRESS RELEASE (環境)
2017年8月10日
富士通株式会社
2018年度までに再生可能エネルギー利用割合6%以上を目指す
「富士通グループ環境報告書2017」を公開
富士通グループは、2016年度から3ヵ年の環境目標である「第8期富士通グループ環境行動計画」における2016年度の実績をまとめた「富士通グループ環境報告書2017」を公開しました。
2016年度は「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、以下SDGs)」をこれまで以上に意識するとともに、ICTの提供によって737万トンの温室効果ガス(以下、GHG)排出量削減に貢献しました。また、当社グループの事業拠点におけるGHG排出量は、施設の省エネ対策や製造プロセスの効率化などにより、2013年度比で9.4%削減しました。さらに、再生可能エネルギーの利用拡大という目標に対しては、「再生可能エネルギーの利用割合を2018年度までに6%以上に拡大する」という定量目標を新たに設定しました。
なお、2017年5月に策定した中長期環境ビジョン「FUJITSU Climate and Energy Vision」において、2050年までに自らのCO2ゼロエミッションを目指していますが、そのCO2排出削減シナリオは、科学的根拠のある水準として、国際的なイニシアチブ「Science Based Target(SBT)」(注1)に承認されました。
当社グループは、今後も第8期環境行動計画および中長期環境ビジョンの実現を通じて、社会・環境課題の解決に貢献し、持続可能で豊かな社会の実現を目指します。
「第8期富士通グループ環境行動計画」に対する2016年度の主な実績
- ICTサービス・製品の提供により、社会の持続可能な発展に貢献
富士通グループでは、2015年に国連でSDGsが採択されことを機に、ICTサービスの提供を通じたGHG排出量の削減や食糧供給の安定化など、様々な社会・環境課題の解決に貢献することに従来以上に取り組んでいます。2016年度は、環境貢献度の高いICTの提供によって、737万トンのGHG排出量削減に貢献しました。
また、製品のライフサイクルにおける環境価値の向上に取り組み、エネルギー効率の高い製品や資源効率の高い製品の開発を行っています。2016年度は業界初の高効率冷却技術「Vapor and Liquid Loop Cooling」を採用したサーバや、世界最軽量を達成した13.3型モバイルノートパソコンなどを開発しました。
- 当社グループの事業拠点におけるGHG排出量の削減
2016年度は、各事業所におけるBAT(注2)対象機器の導入更新やエネルギーマネジメントツールを通じた空調機の運転適正化、製造プロセスの効率化などを行い、GHG排出量を2013年度比1.6%増加に抑制するという目標に対して、同9.4%を削減し、目標を大きく上回りました。今後、事業拠点のエネルギー消費量の見える化および、データセンターにおけるJIT(Just In Time)モデリング空調制御やAIによる学習制御技術などの新技術により空調機の電力効率化を進め、さらなるGHG排出削減に取り組んでいきます。
また、再生可能エネルギーの利用拡大という目標に対して、今回、「再生可能エネルギーの利用割合を2018年度までに6%以上に拡大する」という定量目標を新たに設定しました。イギリスやフィンランドなどの海外事業所を中心に再生可能エネルギーの利用を促進しており、2016年度の再生可能エネルギーの利用割合は5.2%(133GWh)となりました。今後、さらに再生可能エネルギーの利用を拡大するとともに、再生可能エネルギーの利用効率を高めるエネルギーの地域連携シミュレーターの開発や蓄電池における高効率な充放電制御の研究などに取り組んでいきます。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 Science Based Targets(SBT):
- 2015年に国連グローバルコンパクト、WRI(世界資源研究所)などの団体が共同で設立したイニシアチブ。産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑えるために、科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標の設定を企業に働きかけている。
- 注2 BAT:
- Best Available Technology の略。温室効果ガス排出量削減のために利用可能な最先端技術。
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