PRESS RELEASE (導入事例)
2016年3月24日
富士通株式会社
3.5GHz帯TDD方式対応の小型低出力光張出し無線装置を開発
NTTドコモの「PREMIUM 4G™」のフィールド試験に貢献
小型低出力光張出し無線装置
高密度基地局装置
TDD方式は、同じ周波数帯を短い単位時間に分割し、上り(端末から発信する)通信に比べ、通信量の多い下り(端末が受信する)通信に多くの単位時間を割り当てることが可能な方式です。また、3.5GHz帯は、TDD方式のグローバル周波数であることから、多様な端末が本周波数に対応することが期待されています。
このたび、当社が開発した3.5GHz帯TDD方式に対応したスモールセル用の小型低出力光張出し無線装置は、屋外環境に加えて駅構内や屋内の天井などへの設置を想定し、プラスティック素材の適用による小型軽量化、送信電力の最適化技術による低消費電力化を図るとともに、一般的な商用AC電源を採用しています。
NTTドコモが実施する3つの周波帯域を束ねたキャリアアグリゲーション(3CC)のフィールド試験において、本装置とすでにNTTドコモで導入されている当社製のLTE-Advancedに対応した高密度基地局装置をあわせて採用いただき、通信速度340Mbpsの達成に大きく貢献しています。高密度基地局装置は、ソフトウェアにより、柔軟に機能拡張できる拡張性の高いアーキテクチャーを実装しており、今回、TDD方式への対応もソフトウェアにより実現しています。NTTドコモは、3.5GHz帯TDD方式を追加した「PREMIUM 4G™」を2016年6月から開始する予定です。
当社は、エンドユーザーの通信速度向上に向けた技術を具現化したシステムを提供することで、移動通信のさらなる発展に貢献していきます。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 3.5GHz帯:
- 2014年に次世代携帯電話の通信規格となる「第4世代移動通信システム(4G)」の周波数帯として、総務省が新たに通信事業者に割り当てた周波数帯。
- 注2 TDD方式:
- 同じ周波数帯を時間分割し、上り通信と下り通信の割り当て時間を変動させる方式。
- 注3 小型低出力光張出し無線装置(SRE:low power Small optical remote Radio Equipment):
- 高密度基地局装置(注5)と接続する屋内外に設置が可能な低出力タイプの小型光張出し無線装置。
- 注4 LTE-Advanced(Long Term Evolution-Advanced):
- 3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規定されたLTE方式の次世代の移動通信規格。
- 注5 高密度基地局装置:
- LTE-Advanced方式に対応した無線基地局装置で、高密度化により、広域のエリアをカバーするマクロセルと、小さな範囲をカバーするスモールセルを合わせて最大48セルまで収容することが可能。
- 注6 FDD方式:
- 上り通信と下り送信に別の周波数を割り当てて通信する方式。
- 注7 キャリアアグリゲーション:
- 複数の周波数を束ねた無線通信速度の高速化技術。
本件に関するお問い合わせ
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