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PRESS RELEASE

2015年3月11日
Vodafone Group Plc
富士通株式会社
Fujitsu Laboratories of Europe Limited
Kathrein

携帯電話基地局向け国際標準規格の実証実験に成功

Vodafone、富士通、FLE、Kathreinの4社で仕様の実用性を確認

Vodafone Group Plc(本社:イギリス、CEO:Vittorio Colao、以下、Vodafone社)、富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 正已、以下、富士通)、Fujitsu Laboratories of Europe Limited(本社:イギリス、代表取締役社長:中田恒夫、以下、FLE), Kathrein(本社:ドイツ、CEO:Anton Kathrein、以下、Kathrein社)の4社は、2014年12月に欧州電気通信標準化機構(以下、ETSI、注1)で標準化された携帯電話基地局向け国際標準規格であるOpen Radio Equipment Interface(以下、ORI、注2)に準拠した装置を用いたLTE実証実験に世界で初めて成功しました。

ORIは、基地局のベースバンド装置(以下、BBU、注3)と無線装置(以下、RRH、注4)をそれぞれ異なるベンダーの装置で構成しても相互に接続して運用することを可能にするための標準規格です。これにより、モバイル通信キャリアは基地局を構成するBBUとRRHをそれぞれ別々の機器ベンダーから調達できるようになり、基地局設備を展開する上で機器の選択肢を広げることが可能です。その結果、BBUおよびRRHの技術革新が促進され、移動体通信サービスのパフォーマンスの向上が期待されます。

今回の実証実験では、いずれもORIのRelease1が実装された富士通のBBUと、Kathrein社のRRHを光ファイバーで接続して検証を実施しました。さらに、富士通のRRHもORIに準拠することを接続して検証しました。

ORIは、Release 1でLTE-AdvancedとUMTSの通信方式、Release 3でGSM/GPRS(注5)の通信方式を、さらに、Release 4でC-RAN(Centralized-RAN、注6)構成を想定した最適化をサポートしています。

Vodafone社のR&D DirectorのLuke Ibbetsonは、次のようにコメントをしています。
「今回の実証実験の成功により、ORIはモバイル通信キャリアと機器ベンダーの両者に柔軟性を与え、モバイルネットワークにおける基地局の新たなイノベーションを起こすための重要な役割を果たしました。また、我々にとっても将来のネットワークインフラを考える上で重要かつ戦略的な要素となることが証明されたと考えます」

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 ETSI:
the European Telecommunications Standards Instituteの略。欧州電気通信標準化機構。世界的影響力のある電気通信産業に関するヨーロッパの非営利の標準化機構。
注2 ORI:
Open Radio Equipment Interfaceの略。ETSIのIndustrial Specification Group(ISG)により標準化された携帯電話基地局におけるBBUとRRH間の通信仕様。
注3 BBU:
Base Band Unitの略称。携帯電話基地局の無線送受信装置の制御・ベースバンド部のこと。
注4 RRH:
Remote Radio Headの略称。携帯電話基地局の無線送受信装置の無線部のこと。
注5 GSM/GPRS:
ヨーロッパを中心に、広く採用されている携帯電話の方式のGSMと、GSM網を利用したデータ伝送技術GPRSを組み合わせることにより、2G(第2世代)と3G(第3世代)の橋渡し的役割を果たすということから2.5G(2.5世代)とも呼ばれている携帯電話サービス。
注6 C-RAN:
Centralized Radio Access Networkの略称。現在のベースバンド処理分散型のネットワーク構成から、ベースバンド処理を集約することで、セル間協調により干渉制御を最適化し、パフォーマンス向上を目指すネットワーク構成。

関連リンク

  • ETSIサイト(ORI Release 1-4の仕様を公開、英語のみ)

本件に関するお問い合わせ

ネットワークプロダクト事業本部 ワイヤレスシステム事業部
電話 044-874-9009(直通)


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