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PRESS RELEASE (導入事例)

2014年2月24日
富士通株式会社

東京金融取引所様の新しい金利先物等取引・清算システムが稼働

国産デリバティブ取引アプリケーションを新規開発

当社はこのたび、株式会社東京金融取引所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:太田 省三、以下、TFX)様と共同で、TFX様の基幹業務システムである、金利先物等取引・清算システムを刷新し、2014年2月3日に本格運用を開始しました。

TFX様の金利先物等取引・清算システムは、金融デリバティブ商品(注1)の注文を受付け、約定などを行う、デリバティブ取引アプリケーションと、約定した取引の清算を行う、清算アプリケーションで構成されるシステムです。従来は、海外の取引所が提供するデリバティブ取引アプリケーション・パッケージと、当社が開発した清算アプリケーションを組み合わせ、当社構築のシステム基盤上で運用していました。

今回、TFX様は、国内取引所での数十年に渡る構築実績に基づく当社ソリューションを活用することにより、当社と共同で、デリバティブ取引アプリケーションを開発し、金利先物等取引・清算システムを刷新しました。これにより、金利先物等取引・清算システム全体をトータルで当社が提供することとなります。

今回のシステム刷新では、システム基盤の更改も行っており、PCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY(フジツウ サーバ プライマジー)」、ストレージ「FUJITSU Storage ETERNUS(フジツウ ストレージ エターナス)」などの最新の機器と、高速かつ、高信頼なインメモリデータ管理ソフトウェア「FUJITSU Software Primesoft Server (フジツウ ソフトウェア プライムソフト サーバ)」などを採用し、信頼性と業務継続性を向上させています。

さらに、システム運用では、当社の運用センターからTFX様のシステムを24時間365日体制で運用と監視を行う運用管理サービスを提供し、TFX様の運用・保守業務負荷の軽減を図っています。

稼働実績のあるソリューションを活用したアプリケーション開発と、運用・保守業務を当社に一元化することで、TFX様は、従来と比べ、約50%のTCO削減が可能となります。

現在、日本を含め、世界各国のデリバティブ商品の取引を扱う取引所では、海外の取引所が開発した、パッケージ製品のデリバティブ取引アプリケーションが多数採用されています。TFX様における従来の金利先物等取引・清算システムにも、次のような課題がありました。

  1. システムの障害により取引が停止した場合、金融市場に大きな影響を及ぼすが、パッケージ製品の詳細な仕様は公開されないため、障害の再発防止や改善プロセスの妨げとなりやすい。
  2. 金利先物等取引・清算システムのTCO削減ができない。

そこで当社は、詳細な仕様まで把握できる、デリバティブ取引アプリケーションの開発と、システムの運用・保守業務の一元化による信頼性の向上とTCO削減を提案しました。

システムのイメージ
システムのイメージ

システムの特長と効果

今回の金利先物等取引・清算システム刷新では、国内取引所で数十年に渡るシステム構築実績に基づく当社ソリューションの活用と、システムのライフサイクル全般を当社がサポートすることで、TFX様は、従来と比べ、約50%のTCO削減を実現しています。

  1. システムの信頼性と業務継続性の向上
    1. 国産デリバティブ取引システムの導入

      当社が長年、国内取引所のシステムの構築と運用支援の実績により培った取引アプリケーションのスクラッチ開発の技術を利用し、TFX様と共同で、国内の金利先物等の取引に最適な、デリバティブ取引アプリケーションを開発しました。開発コストを抑え、高い信頼性を確保するため、国内取引所で数十年に渡る構築実績に基づくソリューションを活用しています。

      自主開発したアプリケーションを利用することで、障害が発生した場合には根本的な原因を追究し、アプリケーション改修やプロセス改善などの効果的な再発防止対策を講じることが可能です。効果的な再発防止対策を講じることで、システム障害発生率を低減でき、業務継続性の向上につながります。

    2. システム基盤の刷新と高速インメモリデータ管理ソフトウェアなどの導入

      「FUJITSU Server PRIMERGY」、「FUJITSU Storage ETERNUS」などの信頼性の高い当社機器、データをメモリ上に自動的に多重化することでサーバの障害発生時に迅速なサーバ切り替えを実現する、高速インメモリデータ管理ソフトウェア「FUJITSU Software Primesoft Server」や統合運用管理やアプリーケーション基盤などの当社ミドルウェアを採用し、信頼性と業務継続性を向上させています。

  2. システム運用の品質と効率の向上
    1. システムのライフサイクル全フェーズをワンストップで提供

      アプリケーション開発・構築・運用・保守などの全フェーズでの各種サービスと、プラットフォーム設備など、ワンストップで当社が提供するため、迅速、かつ、より適切に、各種の課題に対応できます。

      また、システム全体の一元的な運用管理が可能となることで、運用管理の品質と効率が向上します。さらに、TFX様による複数ベンダーの管理業務も不要となります。

    2. 運用管理サービスの活用

      当社の運用センターから、金利先物等取引・清算システムを24時間365日体制で運用と監視を行う運用管理サービスを提供します。このサービスでは、当社運用チームが、本システムの構築段階から、プロジェクトに参加し、システムを十分に把握した上で、システムの運用・管理サービスを提供します。TFX様は、専門の技術者によるサービスを受けることで、システムの運用・管理の品質を向上でき、従業員の業務負荷を軽減できます。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 金融デリバティブ商品:
金利などの現物の金融商品から派生する、先物やオプションなどの商品。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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