PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)
2013年10月7日
富士通株式会社
リアルタイムな情報利活用が求める、多種多様な大量データを高速に収集・加工する
「Interstage Information Integrator Enterprise Edition V11」を販売開始
当社は、多種多様なデータを高速に収集・加工して統合する、データ収集・統合ソフトウェアの新エディション「FUJITSU Software Interstage Information Integrator Enterprise Edition V11(フジツウ ソフトウェア インターステージ インフォメーション インテグレーター エンタープライズ エディション)」を本日より販売開始します。
本製品は、従来の日次・週次・月次の売上データなど蓄積した情報の傾向分析・施策立案する形態に加え、現場で発生している最新データを収集・統合して、需要の変化を予測した販売施策や店舗間の在庫融通など、リアルタイムな情報利活用を実現する製品です。
高度な分析には、分析に必要となる大量データの収集・加工の時間を短縮することが重要です。例えば、ある流通業のお客様では、約20万アイテムの売上情報の分析において、店舗数を特定地域の500店舗から全国に10倍に拡大しながらも、データの加工・統合の処理時間を10分の1に短縮することで、需要の変化を捉えたきめ細かい拡販施策を実行できるようになります。
本製品は、世界最大手の信販会社をはじめ世界68カ国、4000社を超える企業で採用実績のある、Syncsort社(本社:米国、CEO: Lonne Jaffe)の「DMExpress」の高速データ加工技術と、当社の高速データ転送技術を融合し、データ収集・統合ソフトウェア「FUJITSU Software Interstage Information Integrator」のラインナップを強化するものです。
企業の情報システムは、経営統合や他社との連携などを経て複雑となる一方で、システムから収集、分析するデータの量と種類はますます増加しています。ビジネスの現場では、最新の情報を利活用し、データ分析の結果を短時間にビジネス活動に反映し、新たなサービスの提供や製品価値の向上を目指す取り組みが始まっています。
当社は、既存のStandard Editionで提供済みの革新的な高速データ転送技術とDMExpressの高速データ加工技術を融合した新製品により、遠隔地や通信回線の品質が低い地域からでも大量のデータを短時間で収集し、基幹系データを様々なデータと組み合せて高速に加工することで、お客様の情報利活用を支援します。
本製品は、当社の最先端テクノロジーと高度なデータ分析力により、データから新たな価値を創出し、お客様と社会のイノベーションを支える取組み「FUJITSU Big Data Initiative」のビッグデータミドルウェア製品です。
本製品の特長
- 世界最速のデータ加工処理エンジン(注1)と高速データ転送技術を融合したETL
企業内外に分散した多種多様なデータの利活用では、分析ノウハウの蓄積と再利用による分析業務の高度化に加え、より多くの最新データに基づく分析の重要度が増しています。データウェアハウスやBI (Business Intelligence) /BA (Business Analytics)ツールによる情報利活用の現場では、最新データを取り込んだ推移予測や、予兆の自動監視など、要件の高度化が進行しています。
本製品は、Standard Editionで好評の革新的な高速データ転送技術と、DMExpressの高速データ加工技術を融合したETL(Extract Transform Load)です。リアルタイムな情報利活用に求められる、大量の最新データの転送と加工を高速に処理します。これにより、複雑化するマーケットや在庫状況の変化をデータの中から正確に捉えて、現場での的確なアクションにつなげることができます。
大手小売業のお客様を想定した例では、国内全店を対象にした売れ筋分析をシミュレートする12GB(ギガバイト)、2400万件のPOSデータの転送・加工処理(注2)の時間を、当社従来製品の9分の1(4時間25分から31分)に短縮しました。これにより、刻々と変わる全国各地の売れ筋商品を把握し、天候変化や交通状況などを加味した販売施策を地域・店舗に応じて時間単位、商品単位で推進できるようになります。
- オープンインターフェースの豊富な連携機能
「FUJITSU Software Symfoware Server」や「Oracle Database」「Microsoft SQL Server」「SAP Sybase IQ」など12種類以上の主要なデータベース・データウェアハウス、SAPをはじめとするERP (Enterprise Resource Planning)など、豊富な連携実績があります。GUIの定義ベースで、既存の業務システムに影響を与えることなく、データ活用の基盤を構築できます。
「FUJITSU Software Interstage Business Analytics Modeling Server」をはじめとするBAツールを使った専門的な分析から、スマートデバイスを使った現場業務での情報の見える化まで、お客様の高度な情報利活用を実現します。パートナー様製品、PostgreSQLなどのOSSと連携し、世界のビッグデータ活用ソフトウェアと組み合わせたエコシステムとして、お客様の業務に合わせたシステムを構築できます。
- エントリーサーバからハイエンドサーバまで、ハードウェアの性能を無駄なく引き出す
エントリーサーバからハイエンドサーバまで、オンプレミスからクラウド環境まで、プラットフォームの特性に応じた性能を最大限に引き出して動作します。ハードウェアのリソースや入力データの形式を分析し最適な割り当てを自動計算し、最も効率的にマルチコアで並列実行します。Standard Editionに比べてコアの性能を従来の170%引き出し、ディスクアクセスも10分の1に削減し、効率的に処理を実行します。データの量や種類の増加に応じてハードウェアリソースを増強しても、高度なチューニングを施す必要はありません。
特に、システム・オン・チップなどの高密度実装技術により、CPUとメモリ間を近接化することで高いメモリアクセス性能を実現するUNIXサーバ「SPARC M10」(注3)や、パブリッククラウドサービス「FUJITSU Cloud IaaS Trusted Public S5」などの先進のプラットフォームとの組み合わせで、大容量メモリに高速アクセスできる特性を活かした処理性能を余すことなく引き出します。
Syncsort 社CEO Lonne Jaffe様のコメント
「様々な業界や地域における企業が、持続的なビジネス価値を維持するために、企業全体のデータを収集・処理する最も効率的な方法を探し求めています。Syncsortは、強化された”Interstage Information Integrator Enterprise Edition”における富士通との提携により、お客様の目標達成を支援することを喜ばしく思います。」
製品の標準価格、および出荷時期
製品名 | 標準価格(税別) | 出荷時期 | |
---|---|---|---|
Interstage Information Integrator Enterprise Edition V11 | 運用ノード コアライセンス | 275万円より | 2013年10月より |
待機ノード コアライセンス | 105万円より | ||
Interstage Information Integrator Standard Edition V11 | プロセッサライセンス | 150万円より | 提供済 |
- 運用ノード コアライセンスは、プログラムを動作させるサーバで稼動しているプロセッサコア数分の購入が必要なライセンスです。
- 待機ノード コアライセンスは、クラスタシステムにおける待機ノード用のライセンスです。運用ノードとして動作する際に稼動する可能性のあるプロセッサコア数分の購入が必要です。
- プロセッサライセンスは、マルチコアプロセッサの場合、コアの総数×特定の係数分のライセンスが必要です。
動作環境
製品名 | サーバ動作OS | クラウド |
---|---|---|
Interstage Information Integrator Enterprise Edition V11 |
Microsoft Windows Server 2012 Microsoft Windows Server 2008 Microsoft Windows Server 2003 Red Hat Enterprise Linux 6 Red Hat Enterprise Linux 5 Oracle Solaris 11 Oracle Solaris 10 |
FUJITSU Cloud IaaS Trusted Public S5 |
商標について
- Syncsort、DMExpressの社名および製品名は、Syncsort Incorporatedの商標または登録商標です。
- OracleとJavaは、Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。
- Microsoft、MS、Windows、SQL Serverは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
- SAPおよびSAPロゴ、SAP R/3、mySAP.com、mySAP Businness Suite、その他のSAP製品は、ドイツおよびその他の国におけるSAP AGの商標または登録商標です。
- すべてのSPARC商標は、ライセンスを受けて使用されており、SPARC International, Inc. の米国およびその他の国における商標です。SPARC64商標は、SPARC International, Inc. の米国およびその他の国における商標であり、ライセンスを受けて使用しています。
- その他の記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 世界最速のデータ加工処理エンジン:
- Syncsort社調べ。
- 注2 POSデータの加工処理:
- レコードの分類、レイアウト変更、数値集計、マスタコードを変換するデータ加工処理。
- 注3 UNIXサーバ「SPARC M10」:
- 最大CPUコア数1,024コア、最大メモリ容量64テラバイト(TB)まで、段階的に拡張が可能。1コア単位で段階的なリソース追加ができるCPUコア アクティベーション、筐体間を高速インタコネクトで接続し、性能保持しながらシステム拡張できるビルディングブロック方式により、圧倒的な拡張性を実現。
関連リンク
本件に関するお問い合わせ
富士通コンタクトライン
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