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PRESS RELEASE

2013年10月22日
村田製作所
富士通株式会社

富士通と村田製作所
プリント回路基板のノイズ解析データ提供に関する連携に合意

三菱電機エンジニアリング様のプリント回路基板ノイズ解析に活用

このたび、富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 正已、以下、富士通)と株式会社村田製作所(本社: 京都府長岡京市、代表取締役社長: 村田 恒夫、以下、村田製作所)は、電子機器の主要な電子部品であるプリント回路基板(注1)のノイズ解析システム「FUJITSU Manufacturing Industry Solution FTCP SignalAdviser-SI(シグナル アドバイザー エスアイ、以下、SignalAdviser)」における、コンポーネントライブラリの提供で連携することに合意しました。

コンポーネントライブラリとは、部品の電気的特性をあらわすSパラメータなどのデータを集めた解析モデルで、プリント回路基板上に構成した電気回路の特性解析やノイズ解析などに用いるものです。

本連携により、村田製作所が提供するコンポーネントライブラリを、メーカー側が「SignalAdviser」で容易に設定・利用ができるようになり、村田製作所から部品を購入するお客様のノイズ解析の利便性が向上します。

背景

受動部品の例(セラミックコンデンサ)
受動部品の例
(セラミックコンデンサ)

デジタル家電や自動車用の電子機器・製品などを製造する企業は、短納期で高品質な製品の開発を実現させるために、設計の初期段階でプリント回路基板における主要な電子部品の電気ノイズを解析で確認し、その信頼性を検討する必要があります。電気ノイズの解析をする上で、部品の電気的特性が設定されたコンポーネントライブラリをあらかじめ、解析用システムに取り込む必要がありますが、受動部品(注2)ではフォーマットが定まっていないため、コンポーネントライブラリの登録(注3)に多くの時間がかかっていました。

コンポーネントライブラリの提供について

そこで、このたび富士通と村田製作所は、「SignalAdviser」におけるコンポーネントライブラリの提供で連携し、村田製作所が「SignalAdviser」に簡単に取り込めるコンポーネントライブラリを提供することで、お客様の利便性向上を実現します。

村田製作所の部品をご利用のお客様は、積層セラミックコンデンサ、チップインダクタ、EMI除去フィルタなどの高周波回路設計に必要なコンポーネントに対して、「SignalAdviser」に取り込める形式の「Sパラメータや等価回路モデルの高精度なコンポーネントライブラリ」と「部品ピン⇔ポート対応情報」の利用が可能となります。これにより、システムへの設定作業が自動化され、ノイズ解析の準備にかかる時間が、1機種あたり半日程度から1時間程度への短縮が可能です。

三菱電機エンジニアリングにおける導入について

三菱電機エンジニアリング様は、本連携の最初のお客様であり、プリント回路基板設計のノイズ解析でこのコンポーネントライブラリを活用される予定です

ノイズ解析システム「SignalAdvier」について

本製品は、プリント回路基板上を流れる電気信号の高速化に伴い顕在化するノイズ問題を解決するために、次世代ものづくり環境「エンジニアリングクラウド(注4)」環境で培われたノウハウを元に、富士通アドバンストテクノロジ株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:大畑 道信)が2002年に開発しました。これまでに約150社を超える豊富な導入実績があります。ギガヘルツを超える高速伝送まで解析対象とする独自開発の高精度シミュレーションエンジンを搭載し、解析機能だけでなく電磁ノイズ削減の具体的な対策方法案も出力する「設計アドバイス機能」が特長です。

村田製作所のコンポーネントライブラリについて

当ライブラリは、積層セラミックコンデンサ、チップインダクタ、EMI除去フィルタなどの高周波回路設計に必要なコンポーネントに対して、「高精度Sパラメータ」「高精度等価回路モデル」をベースに構成されています。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 プリント回路基板:
集積回路、抵抗器、コンデンサなど多数の電子部品を固定し、その部品間を配線で接続することで電子回路を構成する板状の部品。
注2 受動部品:
抵抗器やコンデンサなど、増幅・整流といった能動動作を行わずに、供給された電力を消費・蓄積・放出する部品。
注3 コンポーネントライブラリの登録:
CPUやメモリーなどの能動部品は、従来からIBISモデルの利用により部品ピンにコンポーネントライブラリを簡単に割りつけることが可能。
注4 エンジニアリングクラウド:
富士通のデータセンターからクラウドサービスとして提供する次世代ものづくり環境。高速シンクライアント技術により、3DCADやCAEなどグラフィックスを多用するアプリケーションをクラウド環境で利用することが可能。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分
(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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