PRESS RELEASE

2013年2月20日
富士通株式会社

岡山市立オリエント美術館様
スマートフォンで利用できる「多言語展示ガイダンスサービス」開始

収蔵品管理データベースから音声合成技術でナレーションを自動作成

背景

公立ミュージアムにおいては、地方自治体の厳しい財政状況の中、限られた予算とマンパワーを最大限に生かした運営と、地域の宝である文化財を活用した観光振興の実現が課題になっています。そのような中、岡山市様は、「文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」のひとつとして、オリエント美術館様の文化財情報活性化を目的とした事業を開始しました。当社グループの株式会社富士通システムズ・ウエスト（本社：大阪市中央区、代表取締役社長：鈴木 英彦）が岡山市オリエントの文化財情報活用活性化実行委員会（注2）様と討議を重ね、そのソリューションとして、「多言語展示ガイダンスシステム」を提案し、新たに構築しました。

本システムの特長

1. スマートフォン、タブレットで文化財情報をまるごと視聴

   来館者は、自分のスマートフォンやタブレット、またはオリエント美術館様の貸し出しタブレットに、展示品写真と文化財情報、日本語・英語による音声展示ガイダンスなどの展示コンテンツをダウンロードし、これらを視聴しながら、展示品を鑑賞することができます。展示品の正面写真に加え、通常の展示では見られない裏側や内側などの写真も見ることができます。また、自分のスマートフォンやタブレットにダウンロードした展示コンテンツを館外でも繰り返し視聴できます。

2. 多言語（日本語・英語）対応した音声ガイダンス

   日本語だけでなく、英語の音声展示ガイダンスも作成することができます。英語の音声展示ガイダンスを用意することにより、外国人観光客にもオリエント文化をより理解していただくことができます。

3. 収蔵品管理データベースを容易に二次活用

   オリエント美術館様で保持している収蔵品管理データベースの情報から、容易な操作で、公開用の写真や、文化財情報、音声展示ガイダンスを作成できる機能を装備しており、特に、音声展示ガイダンス作成機能では音声合成技術を採用しているため、文章から自動的に音声展示ガイダンスを作成することができます。容易に、短期間で、低コストでの情報発信とサービス向上が可能です。

4. 音声合成技術を生かした魅力あるガイダンス

   文章から音声展示ガイダンスを作成できるため、展示品の解説に遊び心を持たせて岡山弁にするようなことも容易です。季節や地域、オリエント美術館様のイベントなどに合わせた音声ガイダンスを手軽に作成することもできます。そのような折々の音声展示ガイダンスを用意することで、来館者があらゆる角度から展示品を鑑賞できるような環境づくりにも利用することができます。

今後の取り組み

当社グループは、全国の自治体様をICTで支えてきた実績とノウハウにより、今後も岡山市様のパートナーとして、課題解決を支援するコンサルティングやシステム構築、および運用サポートを提供していきます。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

注1 スマートフォンやタブレット：

スマートフォンおよびタブレットはアンドロイドOS搭載機種に対応。iPhone端末へのサービスは順次開始予定。

注2 岡山市オリエントの文化財情報活用活性化実行委員会：

岡山市立オリエント美術館様を中心とした「文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」の実行組織。岡山市教育委員会文化財課様、岡山シティミュージアム様、岡山大学教育学部赤木研究室様、東京大学西秋研究室様などが参画。

関連リンク

• 岡山市立オリエント美術館様サイト

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