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PRESS RELEASE

2013年1月10日
富士通株式会社

京都大学様がICT活用で事業継続の対策を強化

学内にクラウドを構築し、運用効率・利便性向上も実現

国立大学法人京都大学(所在地:京都府京都市、総長:松本 紘、以下、京都大学)様は、汎用サーバシステム(システム名称:汎用コンピュータシステム)の事業継続性の強化とICT投資の最適化に向け、サーバ128台を仮想化して学内にプライベートクラウドを構築し、2012 年12 月28 日に本格運用を開始しました。さらに、当社の東日本地区データセンター内に本システムのBCP サイトの構築・運用を進めていく予定です。

これにより、被災時や関西地区の停電時にもホームページサーバなどの基幹サービスの運用が可能となります。本クラウド環境は情報環境機構・学術情報メディアセンターによって運用・管理され、400台以上の仮想サーバ設定を可能にしているため、現在まだ学内各所で個別に運用している汎用のサーバを集約していくことでサーバ運用管理の効率化と教職員や研究者の利便性も向上することができます。

京都大学様は、本システム環境を活用し、さらなるICT投資最適化を図りながら、より先進的で快適な人材育成と研究開発の環境を整備していかれるご予定です。

導入の背景

国立大学法人化後、各国立大学様は、新たな制度・環境変化への対応を必要とされており、学内外へ研究成果や教育内容を発信することが求められています。また、教育・研究の現場でも、ネットワークを利用した多様な大容量のコンテンツの送受信が欠かせなくなっています。

このような動きが加速する中、京都大学様は、全学の情報基盤に関する企画・整備・管理および運用、情報基盤に基づく多様な利用サービスの提供、高度かつ安全な情報環境の構築および提供、高度な情報技術、情報活用能力を備えた人材の育成を目的として、2005年に情報環境機構を設置しました。同機構で研究・開発・教育支援サービスなどの業務を担う学術情報メディアセンターは、安定した情報発信や快適なコンテンツの送受信を行うために、ホームページや学術情報リポジトリの運用、各研究室などで利用するコンテンツの共有などで利用する汎用サーバシステムにおけるサーバ数・処理能力・記憶容量を増強し、被災や電力不足に備えたICT環境を整備したいと考えられました。また、ICT環境の整備を行う上で、ICTに係る投資の最適化と業務の効率化も重要な課題でした。

新システムの概要

新規システムの特徴と効果

  1. サーバの仮想化と集約

    本プライベートクラウド環境は、省電力と省スペースに優れた当社のマルチノードサーバ「PRIMERGY CX400 S1」、「PRIMERGY CX250 S1」計128台で構築しており、本構成で400台以上の仮想サーバ設定も可能です。京都大学様は、本プライベートクラウド環境を利用し、学内に散在するサーバの仮想化集約を進め、全学的なサーバ管理のさらなる効率化と消費電力の削減を進める予定です。

  2. 重要サーバの運用継続性を確保

    仮想サーバのうち一部の重要なものについて複製情報を京都大学とBCPサイトで共有することにより、被災時や学内停電時でも、当社データセンターに設置した代替サーバへ運用を切り替えて重要サーバの運用を継続し、ホームページでの各種サービス提供などを行うことが可能となります。

  3. 全学の教職員メールシステムの24時間365日運用

    従来は学内の担当技術職員の勤務時間や学内法定点検により、教職員メールシステムの利用時間が左右されていましたが、本システムを当社のデータセンターに構築し、運用をアウトソーシングすることにより、24時間365日運用が可能となりました。

  4. 重要データの自動バックアップ

    学内プライベートクラウド環境、BCPサイト、それぞれに当社のストレージシステム「ETERNUS NR1000F series」を設置しています。同ストレージの「SnapMirror」機能を活用し、学内システムとBCPサイトの間で増分データ転送を定期的に行い、重要データを自動的に遠隔地にバックアップします。

  5. 富士通データセンターの活用

    東日本の各種自然災害の被災危険度の低い場所に立地し、安全性・信頼性・効率性を兼ね備えた最新鋭の災害対策設備と、24時間365日体制でのシステム運用を提供する当社データセンターを活用することにより、ICT投資を最適化しながら、全学の教職員メールシステムと、BCPサイトの高信頼性と高セキュリティ、高可用性を実現しています。

  6. 学術情報ネットワークSINET4の活用

    京都大学様と当社データセンターの間は、学術情報ネットワークSINET4(注1)を利用することでネットワークの信頼性と利便性の向上を図ると同時に、ICT資源を有効に活用しています。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 学術情報ネットワークSINET4:
日本全国の大学、研究機関などの学術情報基盤として、国立情報学研究所(NII)が構築して運用している情報通信ネットワーク。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

京都支社 公共・文教営業部
電話 075-252-9711(直通)


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