PRESS RELEASE
2012年8月20日
富士通株式会社
京都大学様が図書館システムを刷新し、本格的な次世代OPACを構築
富士通の大学図書館業務パッケージ「iLiswave-J」を活用
国立大学法人京都大学(所在地:京都府京都市、総長:松本 紘、以下、京都大学)様は、当社の大学図書館業務パッケージ「iLiswave-J」を活用して図書館システムを刷新しました。本システムには、文献の検索機能として、次世代OPAC(Online Public Access Catalog、オパック)サービスが装備されており、2012年8月20日より本サービスが提供されます。(京都大学様 次世代OPACサイト)
本システムでは、学術情報リポジトリのコンテンツなどを含むすべての京都大学図書館所蔵文献のほか、他の大学や機関の蔵書や電子ジャーナル、商用データベースも一つの検索画面から検索することができます。また、検索対象の切り替えや、検索を容易にする各種の次世代OPAC機能により、京都大学様の蔵書のみでも650万超という膨大な検索対象の中から、目的の文献をすばやく見つけ出すことができます。
京都大学様は、今後、スマートフォン、スレートPCなどの次世代端末用OPACアプリケーションも提供し、いつでも、どこからでも、快適に図書館サービスを利用できる環境を整備するご予定です。
導入の背景
京都大学図書館機構様では、業務の効率化と、より高度な図書館サービスの提供を目的として、昭和60年以来、業務のシステム化を行ってこられました。近年、電子コンテンツが増加し、ソーシャルメディア、Web API(注1)などの高度なWeb技術を駆使した新しいサービスが登場してきたため、これらに対応できるシステムの導入が急務となっていました。このような変化に対応するため、京都大学様と当社は、当社の大学図書館業務パッケージ「iLiswave-J」を活用して図書館システムを刷新しました。
京都大学様の次世代OPAC機能
- 一度のキーワード入力で、さまざまな文献検索が可能
従来は図書のみ、冊子単位で検索可能でしたが、図書・雑誌・電子ジャーナル・電子ブックに加えて、論文、学術情報リポジトリなど幅広いコンテンツも検索対象となり、記事単位、論文単位での検索ができます。また、他大学が提供するOPACや商用データベースの検索も可能です。
一つの検索窓にキーワードを入力して検索を行うと、『蔵書検索』『論文検索』『他大学検索』など、選択されたタブの分類ごとに情報が表示されます。一度入力した検索キーワードはそのままで、タブを切り替えることで、資料種別、検索対象機関別などの検索方法を切り替えることができます。
検索対象切り替えのイメージ - 目的の文献を見つけやすいファセットブラウジング機能
検索結果件数が膨大で、探しているものが見つけにくい場合でも、あらかじめ資料ごとに用意されている、著者名や件名、出版年、所蔵館などの項目が絞り込み条件(ファセット)として自動的に提示されるので、容易な絞り込みができ、目的の文献に辿り着くことができます。
ファセットブラウジングのイメージ - 書評の登録機能とソーシャルタギング(注2)機能の提供により、インタラクティブなOPACサービスを実現
学生などの利用者が、第三者にも参照可能な書評の登録や、関連情報のタグ付けを行う機能を備えており、文献探しの参考となるコンテンツを提供することができます。他の利用者は、書評やタグ付された情報を参照することにより、タイトルや件名からだけでは得られないリアルな情報を得ることができ、目的の文献を見つけやすくなります。
京都大学様は今後、このサービスの活用法と運用指針を検討されるご予定です。
- スマートフォン、スレートPC対応
京都大学様は、さらなる普及が予想されるスマートフォン、スレートPCなど次世代端末を対象としたOPACを、2013年3月をめどに提供し、いつでも、どこからでも、快適に図書館サービスを利用できる環境を整備されるご予定です。
ハイブリッドクラウド方式によるシステム構築
大学図書館業務パッケージ「iLiswave-J」に次世代OPAC機能を追加し、大学構内に蔵書データベースを含む図書館業務システムを構築することで、学内他システムとのシームレスなデータ連携とセキュリティ強化を図っています。一方、OPACのポータルとインターネット上の多様な学術情報との連携には当社の学術情報ポータルSaaS「Ufinity」を活用し、簡単、スピーディーに、信頼性の高いポータルサイトを構築しています。
ハイブリッドクラウド方式によるシステムイメージ
今後の取り組み
当社は、今回の図書館システム構築で培ったノウハウを生かし、次世代OPAC機能を搭載した大学図書館パッケージ「iLiswave-J V3」(仮称)を2013年1月に提供開始予定です。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 Web API:
- Webサイトなどの開発を効率的に行うための技術。
- 注2 ソーシャルタギング:
- Web上で公開されているコンテンツに対して、ユーザーが「タグ」と呼ばれるメタデータの一種を付与し、共有する仕組みのこと。
関連リンク
本件に関するお問い合わせ
ビジネス推進本部 文教ソリューション推進部
075-252-9710(直通)
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