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PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)

2012年5月15日
富士通株式会社

コンテナ型データセンターの提供について

自然エネルギーを活用し、設置場所を問わない間接外気冷却方式を採用

当社は、自然外気を吸気し、間接的に内部を冷却する間接外気冷却方式を採用したコンテナ型データセンターを開発し、10月より提供を開始します。

本製品は、データセンターに必要なICT機器や空調設備、電源などの物理インフラと、データセンター運用に必要なソフトウェアをパッケージ化したもので、約3ヶ月という短期間でのデータセンター構築が可能です。

間接外気冷却方式を採用することで環境や場所を問わずに設置でき、また、ICT機器の需要に応じてスモールスタートによる段階的な増強が可能なため、初期投資や運用費用を最適化できます。従来型データセンターの増強やリモートデータセンターの構築、一時的なICT需要増への対応、事業継続のためのバックアップサイト構築など、幅広い用途での活用が可能です。

本製品は、5月17日(木曜日)、18日(金曜日)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催する「富士通フォーラム2012」でご覧いただけます。また、プロトタイプを当社川崎工場に5月下旬より展示します。

コンテナ型データセンター外観

近年のクラウドコンピューティングの普及に伴いデータセンター需要が高まるとともに、災害対策としてバックアップサイトやリモートデータセンターの短期構築の機運が高まっています。一方で、データセンター構築にあたっては、大規模な先行投資と長期にわたる投資回収、長い建設工期に伴うビジネス機会の損失、未稼働スペースの存在など多くの課題があります。

このような状況に対応するため、当社は、間接外気冷却方式を採用したコンテナ型データセンターを提供します。

本製品の特長

  1. 環境や場所を問わない間接外気冷却方式の採用
    間接外気冷却方式
    • コンテナ筐体内の熱交換は、吸気した自然外気によって冷却し、ICT機器によって暖められた暖気を排出する方式で行います。自然外気を利用するため、外部に冷水供給装置を設置する必要なく、コンテナ筐体内の温度調整が可能です。
    • 外気は、直接コンテナ筐体内に入れず、内気と完全に分離しているため、湿度や埃・虫の混入による機器への影響がありません。
    • 外気が高温の際は空調と併用したハイブリッド熱交換が可能なため、外気の温度環境に応じた効率的な温度調整が可能です。
  2. 段階的な設備増強が可能な空調ユニット
    コンテナ型データセンター配置図
    • コンテナ筐体、空調ユニット、電源(受電盤)は分離可能なため、導入時の運搬性や保守性に優れています。
    • ICT機器の需要増に応じて空調ユニットを1基単位で増強できるため、スモールスタートが可能で、また冗長構成や二系統受電などにも対応可能です。
    • 1つのコンテナ筐体内のラック8本にICT機器をフル搭載した際でも、4基の空調ユニットで、充分な冷却が可能です。
  3. コンテナ内実装に最適化された専用ラック
    専用ラック
    • 業界標準の19インチラックに準拠した構造を採用し、前後の扉やキャスターをなくすことで軽量化を実現しています。
    • ラック背面の左側に機器の電源ケーブル用のPDU(電源タップ)、右側に信号ケーブル用のホルダーを配置するなどで、配線を最適化します。これにより、狭いコンテナ内でも効率よく機器を搭載でき、高密度実装でも高い運用性、保守性を実現します。
  4. ICT機器、ファシリティ機器の運用管理ソフトウェア
    • 当社独自の運用管理ソフトウェアにより、コンテナ筐体内の専用ラック、空調、電源などのファシリティと、ICT機器の構成情報やステータスを管理します。また、ドアセンサー、煙センサー、温湿度センサー、監視カメラの情報を収集し、レポートデータを出力します。さらに、あらかじめ運用ポリシーを設定することで、ポリシーに該当する事象が発生すると自動制御・自動運転を実行します。
    • 富士通研究所の省電力システム制御技術(注1)を搭載することでコンテナ型データセンター全体の消費電力を削減します。

データセンター向け製品への取り組み

当社は、本製品の提供だけでなく、コンテナ筐体内に収容するICT製品についても、高集積、省電力、省スペースを追求し、順次強化しています。

主なICT機器

サーバ  :  高集約・高性能を実現する、マルチノードサーバ「PRIMERGY CX400」
省電力、高温動作を保証する、ラック型サーバ「PRIMERGY RX200」
ストレージ  :  高集約・高性能を実現する、ストレージシステム「ETERNUS VX700」  など

提供開始時期

2012年10月より

商標について

記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 富士通研究所の省電力システム制御技術:
サーバのCPU温度とサーバの消費電力情報をもとに、コンテナ型データセンター全体の消費電力を最小にするための空調ファンの制御技術、およびサーバのCPU温度とサーバの位置情報をもとに、局所的にCPU温度が上昇した場合でもCPU性能が低下し始める温度環境を超えないようにするための空調ファンの制御技術。
コンテナデータセンター向けにサーバと空調システムを連携させた省電力システム制御技術を開発

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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