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PRESS RELEASE (サービス)

2012年5月15日
富士通株式会社

クラウドを活用したエネルギーマネジメントシステム「Enetune」を新発売

企業が保有する全拠点の電力データを一元管理し、電力利用の効率化を支援

当社は、クラウドを活用したEMS(エネルギーマネジメントシステム)サービス「Enetune(エネチューン)」を開発し、6月末より提供を開始します。企業が保有する自社ビル、テナント、店舗など、複数の拠点から電力データを収集し、クラウドに集約して一元管理することで、統合的・横断的な見える化を実現します。

これにより、従来は拠点ごとの改善にとどまっていたエネルギーマネジメントを、全拠点を対象に一元的に行うことができ、電力利用の効率を複数拠点間で比較・評価したうえで効果的な対策を展開することが可能となります。また、株式会社富士通研究所(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:富田達夫、以下、富士通研究所)の最新技術を適用した電力需要予測機能により、あらかじめその企業のピーク電力が予測できるため、計画的に蓄電池や自家発電機に切り替えたり、対象機器の遠隔制御や自動制御が可能になり、契約電力超過の抑制も実現します。

[関連リンク] Enetune 紹介サイト

昨今の逼迫した電力供給や電気料金の値上り、省エネ法の改正など、さまざまな電力利用環境の変化に柔軟に対応するため、企業は電力利用の効率化に向け、よりいっそうのエネルギーマネジメントの強化が求められています。

自社ビルなどの建屋の電力利用の効率化に注目が集まっていますが、従来のような拠点ごとの対応は、個々の拠点管理者のスキルやノウハウへの依存が強く、また複数拠点間の電力利用の効率性評価が困難なため、拠点ごとの改善レベルに偏りが生じるという課題がありました。この課題を解決するうえで、複数拠点の電力データを一元化して比較・評価することにより、効果的で共通した対策を各所で展開することが有効です。

そこで当社は、企業のエネルギーマネジメントを支援するクラウド型EMSサービス「Enetune」により、企業が必要とする電力利用の効率化、最適化を支援する機能を提供します。

なお、今回提供するサービスは、5月17日(木曜日)、18日(金曜日)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催する「富士通フォーラム2012」でご覧いただけます。


図1. クラウド型EMSサービス「Enetune」

本製品の特長

  1. クラウドを活用し、複数拠点の電力データの一元管理を実現

    本サービスは、高セキュリティ、高信頼を誇る当社のパブリック型クラウドサービス「FGCP/S5」(注1)を用いて、企業の複数拠点の電力データを集約、一元管理します。複数拠点の電力利用状況をリアルタイムに把握し、状況に応じて機器・設備を停止するなどタイムリーな施策を実行できます。また、建物の規模や稼働時間、生産量など、さまざまな視点で電力利用の効率を比較・評価することにより、同規模の拠点でも電力の利用状況に差があるなどの知見が得られます。それらにもとづいた対策を複数拠点に展開することにより、従来の拠点ごとの改善ではなく、複数拠点での全体最適が可能となります。

  2. 企業の電力需要を予測し、ピーク電力を抑制

    富士通研究所の最新技術を適用した電力需要予測機能により、その企業が利用する当日の電力需要を事前に把握することができるため、蓄電池や自家発電機に切り替えるなど、あらかじめ対策を検討しておくことが可能となります。また、一定周期で利用電力を監視し、契約電力を超過することが予測される場合には、データセンターからEメールなどにより警報を通知します。警報通知をもとに、空調・照明などの設備を遠隔制御や自動制御することにより、契約電力超過を抑制できます。

  3. 当社の豊富な実践ノウハウを生かし、お客様の省エネ・改善をサポート

    当社事務所、工場、データセンターなどでの実践ノウハウを活かし、空調・照明などの設備機器や共用部分も含めたお客様のビル全体の電力利用状況を現地で診断したうえで、省エネ・改善提案を実施します。

当社は経済産業省が推進しているエネルギー管理システム導入促進事業費補助金において、BEMSアグリゲータに幹事会社として採択されています。今後、クラウド型EMSサービス「Enetune」の導入を促進し、BEMSアグリゲータとしてお客様による省エネ・節電への取り組みを強力に支援します

クラウド型EMSサービス「Enetune」の機能
機能 概要
見える化 各拠点で計測した電力データをクラウドサービスへ集約・蓄積します。
蓄積したデータをもとにグラフや帳票形式で電力利用状況を可視化します。
統合管理 管理対象拠点全体の電力利用状況の集計と把握を行います。
目標達成状況の確認や拠点間の電力利用効率の比較・評価が可能です。
電力需要予測 当日の電力需要を事前に予測し、管理者に情報を提供します。蓄電池や自家発電に切り替えるなどの対策を、あらかじめ検討しておくことができます。
デマンド管理 一定周期の利用電力監視により、システムから管理者に警報を通知します。遠隔制御機能などにより、契約電力超過を抑制できます。
遠隔制御 遠隔操作で空調、照明などの省エネ制御が可能です。
自動制御 自動で空調、照明などの省エネ制御を行います。
報告書作成 収集したデータをもとに省エネ法や自治体条例に対応した報告書を作成します。

スマートシティへの展開について

当社は、本サービスをスマートシティにおける電力需給コントロールの重要な一要素として捉えています。現在、当社は、ビルや家庭、街・都市、地域などさまざまなシーンに応じたエネルギーマネジメントシステムに、各地のスマートシティプロジェクトとあわせて取り組んでいます。本サービスについてもスマートシティの一翼を担い、電力需給コントロールに貢献します。

提供価格および提供時期

提供価格および提供時期一覧
サービス名 価格(税別) 提供時期
クラウド型EMSサービス 「Enetune」 月額3万円(1拠点)~
※初期費用は個別見積
2012年6月末より各機能を順次提供

販売目標

2012年6月から2年間で約2,000件

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は,各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 FGCP/S5:
サーバやストレージなどのICTインフラを一括して、当社のデータセンターからネットワーク経由で仮想的に提供するもので、お客様が利用用途に合わせ、オンデマンドで利用できるパブリック型のクラウドサービス。99.99%の高い稼働率を保証しており、企業の基幹システムでの利用にも耐え得る高い信頼性を確保している。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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