PRESS RELEASE (ネットワークプロダクト)
2012年5月15日
富士通株式会社
住宅や店舗のエネルギーマネジメントシステムを容易に構築できるソフトウェア
「SSPF V01」を販売開始
スマートハウスやスマートコミュニティーの実現に不可欠な生活環境のネットワーク制御を簡単に
当社は、住宅や店舗など生活環境のエネルギーマネジメントシステムを容易に構築するため、家電や太陽光発電などエネルギー機器のネットワーク制御を簡単な操作で行えるソフトウェア「SSPF(スマートセンシングプラットフォーム) V01」を本日より販売開始します。
本製品は、家電や太陽光発電などのベンダー毎に規格が異なるエネルギー機器と、電力使用量など生活環境データの収集・制御に関わる多くのネットワーク規格を効率的に繋ぐ独自開発のアーキテクチャーにより、スマートハウスやスマートコミュニティー市場におけるエネルギーマネジメントシステムの開発効率を飛躍的に向上させます。
近年、太陽光発電、燃料電池、定置型蓄電池のような創蓄エネ機器や、電力消費制御を実現するスマート家電のような省エネ機器が生活環境に普及しています。今後、これらの機器とICTを組み合わせることで省エネを実現するスマートハウス市場の拡大を目指して、住宅における電力使用量の見える化、それに基づく省エネ行動、さらに生活環境を最適に制御し快適な住宅空間をつくる新たなサービスが見込まれています。
こうした家電やエネルギー機器の最適制御には、ネットワーク接続およびネットワークを活用した機器操作を実現することが不可欠ですが、ネットワークを介して機器の遠隔制御を行うためには、機器毎に異なる業界標準やホームネットワークに関する通信規格、インターネットに代表される広域ネットワークの通信規格などを統合的に使いこなす必要があり、このための難易度の高いネットワーク設計がサービス事業者や機器メーカーにおける業務システムの早期構築を行ううえでの課題となっています。
当社は、これらの課題を解決し、スマートハウスやスマートコミュニティー市場における業務システムの開発効率を飛躍的に向上させるソフトウェア「SSPF V01」を開発し、本日より販売開始します。
本製品の特長
- ベンダー毎に異なる機器やネットワーク規格を繋ぐ当社独自開発のアーキテクチャー
「SSPF V01」は、ベンダー毎に異なる機器の通信規格、ホームネットワークの通信規格、インターネットなど広域ネットワークにおけるIoT/M2M型(注1)通信規格を一括処理します。そして、当社独自開発の正規化アーキテクチャーにより、各機器の制御情報や温度や熱などの状態情報を一般的に使われている分かりやすいデータに変換しインターネットでの操作を可能とすることで、ベンダー毎に異なる機器が混在する環境での各種サービスの提供を可能とします。
- 機器の機能進化や混在する独自仕様に対応するプラグアンドプレイ実行基盤の採用
住宅内で利用される機器は、新製品の提供サイクルが早く、一定の通信規格に準拠するだけではネットワークで制御できない機能や、ネットワークに繋がらない機器が出てきます。
「SSPF V01」は、OSGi技術(注2)を採用したプラグアンドプレイ型の実行基盤により、必要となる機能を柔軟にモジュール追加することができ、機器の機能進化や新製品への対応を迅速に行うことが可能です。
- JSCAスマートハウス標準化検討会が制定したHEMS標準規格をいち早くサポート
東日本大震災以降、電力消費の最適化を実現する技術の確立が急務となっています。JSCA(注3)スマートハウス標準化検討会では、スマートメーターおよびHEMS(注4)の標準化検討が進められ、生活環境への導入を加速し、省エネと新産業創出を推進しています。
「SSPF V01」は、JSCAスマートハウス標準化検討会が制定したスマートメーターとHEMS間の標準通信規格、およびHEMSと家電やエネルギー機器間の標準通信規格をいち早くサポートし、標準機能として搭載しています。
標準価格および販売時期
製品名 | 標準価格(税別) | 販売時期 | 出荷時期 |
---|---|---|---|
SSPF Center(センター側ソフトウェア) | |||
SSPF Center メディアパック V01 | 20,000円 | 2012年5月15日 | 2012年6月1日 |
SSPF Center 基本ライセンス V01 | 6,000,000円 | 2012年5月15日 | 2012年6月1日 |
SSPF Center ゲートウェイ接続ライセンス | 6,000円 | 2012年5月15日 | 2012年6月1日 |
SSPF Center 追加機器接続ライセンス | 2,000円 | 2012年5月15日 | 2012年6月1日 |
(注)ゲートウェイ装置に対する実装ソフトウェアは、ハードウェアの条件差異などにより、必要となるシステムインテグレーションを含め個別見積もりでのご提供となります。
販売目標
国内において、周辺機器を含めたシステム全体で2015年までに50億円の販売を計画しています。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 IoT/ M2M型:
- IoT(Internet of Things):
モノのインターネット。モノとはネットワークに繋がる全ての総称であり、人がPCや携帯電話を利用してコミュニケーションや情報流通を行うインターネットから、モノが相互に接続された構造によるインターネットへの拡大を表す言葉。
M2M(Machine to Machine):
機械と機械がネットワークを介して通信し合う技術形態を表す言葉。ここで言う「機械」とは、住宅、店舗、工場、ビルなどに設置されている家電や設備、街にある自動販売機や監視カメラなど広い分野の機器を指す。 - 注2 OSGi技術:
- 遠隔から管理できるJavaベースのサービスプラットフォーム。
- 注3 JSCA(Japan Smart Community Alliance):
- スマートコミュニティー市場の国際展開や国内普及を目的としたコンソーシアム。官民一体となってスマートコミュニティーを推進するために平成22年4月6日設立。
- 注4 HEMS(Home Energy Management System):
- 家庭におけるエネルギーの管理を行うシステム。住宅に設置されたエネルギーを消費・創出する機器や、その量を測るメータ機器などをネットワークで接続し、稼動状況監視や遠隔操作での自動制御などを可能とする。
関連リンク
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