PRESS RELEASE
2011年8月31日
富士通株式会社
東日本大震災を教訓とした富士通グループ合同防災訓練を実施
当社は9月1日に、東日本大震災への対応を教訓とした富士通グループ合同防災訓練を実施します。近年、発生の可能性が高まっている首都直下地震による甚大な被害を想定し、以下の訓練を実施します。
- 関西に臨時災害中央対策本部を設置し、その初動対応と被災した当社グループ事業所の初動対応の訓練
- 停電や通信障害により事業所間で電話(携帯電話)やメール(携帯メール)がつながらない状態での臨時災害中央対策本部の対応能力を確認する訓練
これらの訓練を通じて、当社グループ全体が災害発生時の組織的に連動した初動対応について共通の認識を持つとともに、防災に関する強固な連携体制の構築と、事業継続対応能力の強化を推進していきます。
また、当社グループ従業員の安否および、事業所の建屋設備の被害状況を共有するシステムと、お客様の被災状況を確認するシステムを相互に活用することで、当社グループ内の復旧体制を迅速に確立するとともに、全国のお客様先にいち早く急行できる要員を確保・配置し、お客様のICTシステムの復旧支援を行います。
訓練概要
- 富士通グループの複数事業所で現地対策本部を設置し、首都直下地震へのアドリブ対応訓練を実施
被災想定エリア内に拠点を持つグループ会社98社260拠点が、それぞれの想定した地震被害の状況にもとづいて訓練を実施します。参加する各事業所担当者が、株式会社富士通総研(注1、以下、富士通総研)による訓練シナリオ策定のワークショップを通じて事前に独自の被害想定シナリオを策定しており、訓練当日、各事業所に設置される対策本部のメンバーが被害状況にアドリブで対応する訓練を実施します。
各事業所での対応状況は、衛星携帯電話やMCA無線(注2)により関西に設置される臨時災害中央対策本部に通知されます。あわせて、当社が販売しており、すでに東日本大震災への対応でも活用している、SaaS型情報収集システム「CRMate(シーアールメイト)」によって情報を共有・整理する訓練も実施します。
これらに加え、当社那須工場(栃木県大田原市)や株式会社富士通東北システムズ(注3)では地震影響による負傷者発生を想定して、担架による搬送やAED取扱いの訓練を計画しています。
東日本大震災で近隣の液状化などにより多数の帰宅困難者が発生した幕張システムラボラトリ(千葉県美浜区)では、震災での経験にもとづく帰宅困難者の滞在準備や帰宅可能者(近隣居住者)による徒歩帰宅訓練を行います。
また、被災地区に在籍する約8万人のグループ従業員に対し、緊急連絡網および安否確認システムを併用した安否確認訓練を行います。
- 事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の検証とお客様システムの復旧支援訓練
当社は東日本大震災での対応を振り返り、特に災害発生直後の危機対応行動の大切さを教訓とし、きめ細かな初動対応計画(DRP:Disaster Response Plan)を新たに策定しました。今回の訓練を通じて災害発生直後の対策本部の役割と手順を検証し、危機対応能力のさらなる向上をはかります。
富士通セミコンダクター株式会社(注4)グループでは、事業継続計画にもとづく訓練として、被災した本社(神奈川県横浜市)から三重工場(三重県桑名市)に対策本部機能を移管し、災害による被害状況の収集および事業継続に向けた初動対応活動を行います。
株式会社富士通エフサス(注5、以下、富士通エフサス)では、事業継続計画にもとづく訓練として、東京に集中する技術支援機能やコールセンター機能などを関西で再開し、首都圏におけるお客様のICTシステムの復旧を支援する訓練を実施します。また、首都圏のお客様の支援活動を行うために必要な緊急物資を、ヘリコプターを利用し東海支社(愛知県名古屋市)から名古屋空港経由で厚木研究所(神奈川県厚木市)へ輸送し、システム復旧体制の整備を行う訓練も実施します。
また、当社および富士通エフサスでは保守パートナー81社とともに、お客様に災害対策の重要性をご理解いただくために、約5,000社のお客様を訪問し災害発生時の当社グループの支援内容や体制を説明する「災害対策キャンペーン」を実施します。本キャンペーンは、両社の防災への取り組みを紹介する「防災フォルダ」を提供し、お客様システムの防災充実度を診断します。
当社の防災訓練への取り組み
1995年より始めた防災訓練は今回で16回目を迎えます。2008年からはグループ内外での事業継続マネジメントのコンサルティングに実績を有する株式会社富士通総研のノウハウを活用し、当社グループの災害対応能力の継続的強化、およびお客様に対する迅速な復旧支援活動へ向けた防災訓練を実施しています。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 株式会社富士通総研:
- 本社:東京都港区 代表取締役社長:佐藤 正春
- 注2 MCA無線:
- Multi-Channel Access radio systemを用いた業務用無線。
- 注3 株式会社富士通東北システムズ:
- 本社:宮城県仙台市 代表取締役社長:八田 信
- 注4 富士通セミコンダクター株式会社:
- 本社:神奈川県横浜市 代表取締役社長:岡田 晴基
- 注5 株式会社富士通エフサス:
- 本社:神奈川県川崎市 代表取締役社長:今井 幸隆
本件に関するお問い合わせ
富士通コンタクトライン
0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。