PRESS RELEASE （サービス）

2011年6月28日
富士通株式会社

京都教育大学様、富士通のデータセンターにプライベートクラウド構築を決定

2013年までに全基幹システムを移行予定

背景

京都教育大学様は、1876（明治9）年に創設された教員養成として134年の歴史と伝統を有している単科大学です。京都教育大学様では、教育研究用、教務、法人など全システム（サーバ60台）を全て大学内で管理しています。そのため、年に1度ある法定停電によるメンテナンス時には長期間にわたり全システムを停止させる必要があり、学生、教職員向けのシステムが使用できなくなるなどサービスレベルの低下に繋がっていました。特に、学生が就職活動を行う上で必須のツールとなるメールシステムやレポートなどの提出の際に利用するファイルシステムの停止は、学生生活に大きく影響するため課題となっていました。

そこで京都教育大学様は、全システムに対しガバナンスを効かせ学内全体の運用保守の最適化を図るため、基幹システムのプライベートクラウドへの移管を検討し、まず2010年2月に、メールシステム、ファイルシステムなどの一部の基幹システムのサーバを仮想化し15台を5台に集約しました。さらなる効率化に向け1年間仮想環境における運用を評価し問題なく運用できたこと受け、このたび当社のデータセンターに京都教育大学様専用のプライベートクラウドを構築することを決定しました。2011年9月のプライベートクラウドの運用開始にあわせ第一弾として、メールシステム、ファイルサーバ、ホームページサーバをデータセンターに移行します。

システム概要

プライベートクラウドの基盤には、2010年2月の仮想化から使用している当社のUNIXサーバ「SPARC Enterprise（スパーク・エンタープライズ） T5140」3台とストレージシステム「ETERNUS（エターナス）NR1000 F2050」1台、PCサーバ「PRIMERGY（プライマジー）」を採用し、高信頼・高性能なシステムを実現しています。また、東日本にあるデータセンターに移管したサーバのデータバックアップを京都教育大学様内のサーバに保存するなど、ディザスタリカバリー構成とすることで事業継続対策を強化しています。

大学とデータセンター間のネットワークには、学術情報ネットワーク「SINET4（サイネット・フォー、注1）」という大学、研究機関など向けの高速専用線を利用することでネットワークの信頼性と利便性の向上を図っています。これにより業務の性質上、安定した高速ネットワーク回線が不可欠な基幹システムでも安心してデータセンターにて運用が可能となります。

なお、SINETと当社のデータセンター内のサーバを接続することは、初めての試みとなります。

本システムにより、学生は就職活動や学生生活で活用している大学のメールシステムを24時間365日利用することが可能になるなど、利便性の向上が図れます。また、ディザスタリカバリー構成により、災害時でも、学生への安否確認業務のための連絡手段が確保できるなど、基幹システムのより安定的な利用を支援します。

今後

京都教育大学様は、2013年までの基幹システム全面移行に向けて2011年9月の運用開始以降は、データセンターにおける24時間365日運用による効果を運用面や事業継続性の観点で検証していきます。

全国国立大学市場において、当社は初の事例となる京都教育大学様プライベートクラウドの9月本稼働を目指すとともに、データセンターを活用した大学クラウドサービス推進を展開していく予定です。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

注1 SINET4：

国立情報学研究所が提供している学術情報ネットワーク。約700の大学、研究機関などが利用している。

関連リンク

• 京都教育大学様サイト
• 「SPARC Enterprise」紹介サイト

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