このページの本文へ移動
  1. ホーム >
  2. プレスリリース >
  3. 効率の良いXMLデータ交換技術EXIがW3C勧告に
  • English

PRESS RELEASE (技術)

2011年3月11日
富士通株式会社
株式会社富士通研究所
Fujitsu Laboratories of America, Inc.

効率の良いXMLデータ交換技術EXIがW3C勧告に

Web技術の標準化団体であるW3C(World Wide Web Consortium) (注1)は、アプリケーションやサービス間でXML(注2)データ交換を効率的に行うための技術仕様のEXI(Efficient XML Interchange Format 1.0)を勧告として公開しました。富士通株式会社(以下、富士通)は、この技術仕様を策定したW3CのEXI WG(Efficient XML Interchange Working Group)に、その設立時から参加し、標準化活動に貢献してきました。

今後、富士通、株式会社富士通研究所(以下、富士通研究所)およびFujitsu Laboratories of America, Inc.(以下、米国富士通研究所)は、これまでの仕様策定活動で得られたノウハウを活用し、お客様が容易にかつ最適な形でEXI技術をご利用できるよう、富士通製品や開発現場での対応を進めてまいります。

背景

XMLは、1998年にW3Cよりその仕様が公開された後、その柔軟なデータ表現能力から、さまざまな分野でデータ交換形式として採用されてきました。しかし、XMLを用いてデータを記述したXML文書は、XMLの特徴である人間による可読性と冗長性から、データの大きさが肥大化しやすく、さらに、XML文書から必要なデータを取り出すための処理(XML構文解析)の負担が発生するなどの課題がありました。このため、アプリケーションやサービスがXML文書の形でデータ交換するのは効率が悪く、それがXMLの難点とも言われてきました。

XMLデータ交換技術EXIについて

XML文書交換に関わる難点に対し、その問題意識を共有する企業や団体が集まり、Web技術の国際的な標準化団体であるW3CにおいてEXI WG(Efficient XML Interchange Working Group)を、2006年に設立しました。EXI WGは、データ交換が必要とされるさまざまな場面や用途を調査し、どのような条件下においても、XMLを用いてデータ交換を効率的に行うことを可能にする技術を検討してきました。このたび、その成果がW3C勧告(注3)、Efficient XML Interchange Format 1.0として公開されました。当社は設立時からEXI WGに参加し、2008年より共同議長として今回の勧告をまとめ、技術面だけでなく運営面においても標準化活動に貢献してきました。

当社ビジネスの展開について

今回の標準化を受け、富士通、富士通研究所および米国富士通研究所は、お客様が、容易にかつ最適な形でEXI技術をご利用できるよう当社製品の対応を行います。さらに、EXI技術を用いることで、従来ではXMLの利用が困難とされた分野においてもXMLの利用可能にするための研究・開発活動を行い、EXI WGでの活動も継続してまいります。

お客様のメリット

従来、XML文書交換においては、データ転送効率の向上のため、独自データ交換フォーマットを採用するなどの工夫が必要でした。その結果、用途ごとに異なったデータ交換フォーマットが乱立し、既存システム間の連携に困難が伴いました。EXI技術を利用することで、どのようなシステムにおいても無理なくXMLを用いたデータ交換を達成することが可能になります。また、W3C勧告となったEXI技術を使用することで、第三者の製品やサービスとの接続性を保証することも可能となります。


図 EXIの特長
拡大イメージ

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 W3C(World Wide Web Consortium):
1994年にWeb技術の標準化を目的として設立された団体の名称。これまでに、XMLやHTML(HyperText Markup Language)を始めとする、今日のインターネットを支える数多くの技術仕様やガイドラインを策定し公開している。
注2 XML(Extensible Markup Language):
拡張可能なマーク付け言語.。インターネットにおいて、構造を持つデータを表現するための言語として設計された。
注3 W3C勧告(W3C Recommendation):
W3Cの会員により承認され、W3Cより公開された仕様や指針。他の標準化団体が公開する規格に相当する。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。