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PRESS RELEASE (サービス)

2010年12月9日
富士通株式会社

100万部品を0.2秒で処理する3次元CAD「iCAD V7」を販売開始

機械装置の設計情報を、設計部門から製造部門までリアルタイムに共有

当社は、機械装置設計に利用する3次元CAD「iCAD V7(アイキャド バージョン セブン)」を、本日より販売開始します。

本製品は、従来の3次元CADと比べ200倍の高速処理性能を持つ3次元CADエンジンを搭載し、100万部品の大規模な機械装置の3次元設計データを0.2秒で処理するとともに、これまで処理性能の制約から複数のシステムで行っていた機械(メカ)・電気配線(エレキ)・制御ソフトの設計を、同一システム上で行うことが可能になります。

これにより、機械装置メーカーは、スムーズで快適なレスポンスの設計環境のもと、機械装置全体の3次元形状を表示できるだけではなく、設計部門から製造部門までが、同一システムの設計情報をリアルタイムに共有できるため、構想設計・詳細設計・製造・組立の各段階で生じる情報のズレや作業のムダを防ぐとともに、手戻りや修正も軽減でき、開発期間の短縮と品質向上を図ることができます。

本製品は、CADの開発で豊富な実績を持つ当社グループのiCAD株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:西村 直樹、以下 iCAD社)が開発しました。

[関連リンク]「iCAD V7」紹介サイト

機械装置業界では、他社よりもいち早く質の高い新規機種を市場投入するために、3次元CADの適用を進めています。しかし、大規模な機械装置の3次元設計データは膨大になるため、処理性能の制約から、機械(メカ)・電気配線(エレキ)・制御ソフトが複数のシステムで設計されています。そのため、機械・電気配線・制御ソフトの整合性検証は試作機に依存し、設計の手戻りや修正が発生しやすくなり、開発期間の延伸を招くことが課題となっています。

こうした課題に対応するため、当社は、従来比200倍の高速処理性能を持つエンジンを搭載した3次元CAD「iCAD V7」を販売開始します。

本製品の特長

本製品は、2010年6月に当社およびiCAD社が開発した、高速処理性能を持つ3次元CADエンジンを搭載しています。機械装置の3次元形状を表示するための部品の数式表現を簡略化し、データ量およびメモリ使用量を激減させることで、一般的な3次元CADと比べ200倍の高速処理性能を可能にしました。

設計から製造まで一元化した設計情報を全ての部門で活用

  1. 100万部品0.2秒の超高速レスポンスにより「iCADデータ衝」を実現

    一般の3次元CADでは数千部品の取り扱いが限界のため、部品点数が非常に多い機械装置では全ての部品を取り扱うことができません。本製品では、100万部品もの超大規模な機械装置の設計データを0.2秒で高速処理することを可能にし、スムーズで快適なレスポンスを持つ設計環境のもと、機械装置全体の3次元形状を表示できます。また、装置全体や複数装置間の配置検証や機構検証などを制約なしに設計できます。さらに、設計部門から製造部門までが設計データや設計情報を一元化して並行で検討を行える「iCADデータ衝」も実現しました。

  2. 同一システムで機械・電気配線・制御ソフトの設計が可能
    1. 機械装置全体での動作検証が可能

      従来、機械・電気配線・制御ソフトの設計における検証は別々のシステムで行われてきましたが、本製品では同一システムで行えるうえ、動作検証機能を大幅に強化しました。これにより、機械装置全体の動作検証はもちろん、装置の中で駆動部分の動作中の干渉(ぶつかり)や、さまざまな部品やユニットの動作連動のタイミング検証を行うことができます。また、シミュレーション・ソフトへのデータ渡しや動作設定を必要とせず、実際の機械を想定したデザインレビューや検証作業を行え、すぐに検証結果を3次元設計データに反映でき、設計品質の向上と開発期間の短縮を実現します。

    2. 機械設計と同一システムで電気配線設計が可能

      本製品では、電気配線設計機能を新たに開発し、従来、別々のシステムで行っていた機械と電気配線の設計を同一システムで設計できるようにしました。これにより、シンボル配置、結線、線番付与、接点表作成など電気配線設計に必要な主要機能を活用し、回路図の作成や回路図から部品情報の抽出が行えます。また、機械設計の最新情報を参照しながら並行検討を行うこともでき、情報の伝達漏れや勘違いを防ぎ、よりシームレスな設計環境を実現します。

  3. 設計フェーズの初期段階で、製造部門による事前検討が可能

    従来、ビューアソフトで確認していた作業視野やウォークスルー(機械装置の中を歩いたときの見え方)による作業性検討を、3次元設計データ上で実施できる透視投影機能を新たに開発しました。検証のたびにビューアソフトのデータ形式へ変換する必要がないため、製造部門が設計フェーズの初期段階で、作業性・保守性を検討することが可能です。検討結果を素早く設計部門へフィードバックし設計に取り込むことで、品質の高い機械装置を素早く市場投入することに貢献します。

販売価格、および出荷時期

商品名 販売価格(税別) 出荷時期
ICAD/SX 138万円から 2011年1月末
ICAD/電気回路設計 40万円から 2011年1月末
ICAD/組立支援 24万円から 2011年1月末

販売目標

2011年度に8,000本(当社の決算期は3月末日です。)

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話: 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。