PRESS RELEASE (サービス)
2010年10月28日
富士通株式会社
千葉県と県内42団体がクラウドサービスで提供する電子調達システムを採用
電子調達システムの共同利用を実現、システム経費を約50%削減
当社は、千葉県様および県内42市町様で共同利用する電子調達システムを、2011年4月からクラウドサービスで提供します。
千葉県様と県内42市町様は、クラウドサービスを共同利用することで、5年間でシステム経費の約50%削減を見込まれています。また、本サービスの利用にともない、業務プロセスの見直しを行い、これまで各自治体で行っていた入札参加資格申請の受付窓口を一本化することにより、申請を行う事業者の事務負担が軽減されます。さらに、本サービスのインターネットを通じた設計図書(注1)などの提供により、入札に参加する事業者の利便性の向上が図れます。
本サービスは、当社のSaaS型(注2)電子調達システム「SuperCALS(スーパーキャルス)」を活用し構築しています。「入札参加資格申請」、「業者名簿管理」、「電子入札」、「電子閲覧」、「契約・検査結果入力」、「入札情報公開」といった調達業務に係る6業務全てを、共同利用するクラウドサービスは全国初となります。
千葉県様は、行政経費の削減と県民・事業者負担の軽減を目的として、クラウドサービスの活用を積極的に進められる予定です。
背景・課題
地方自治体では、近年の厳しい財政状況下において、自治体ごとにシステムを開発し運用することは大きな負担となっています。千葉県様は、2006年度より県内市町様の共同利用による電子調達システムを開発・運用してきました。このたび、県域全体のさらなる経営改善といった観点から、システム経費の大幅削減、自治体の業務軽減、事業者の利便性向上を図るために、次期システムでは、県側と市町共同側を統合するとともに、現在の28市町から42市町(予定)に拡大し、電子調達システムの共同利用をクラウドサービスで導入することを決定されました。
電子調達のクラウドサービスについて
本サービスは、従来の千葉県様の千葉県電子調達システムと、市町様の「ちば市町村共同利用電子調達システム」を統合し、千葉県様および42市町様で共同利用する電子調達のクラウドサービスです。「入札参加資格申請」から、「業者名簿管理」、「電子入札」、「電子閲覧」、「契約・検査結果入力」、「入札情報公開」までの自治体における調達業務に係る6業務を、全てクラウドサービスとして共同利用する全国初のサービスです。
また、本サービスは、当社のデータセンターにおいて、お客様専用のサーバを活用するプライベートSaaSで実現しているため、SaaS利用に抵抗をもたれていた自治体様にも、安心してご利用いただけます。
電子調達のクラウドサービス利用の効果について
千葉県様と県内の各市町様は、本サービスの利用により、現在の電子調達システムと比較し、システム経費を5年間で約50%削減することを見込まれています。
一方で、入札への参加を希望する事業者は、現在各自治体で行っていた「入札参加資格申請」を、受付窓口が一本化されることで、複数自治体への一括での申請が可能となるなど、事務負担軽減を図ることが可能となります。また、現在、役所まで閲覧しに行く必要のある入札に係わる設計図書などの書類を、インターネットで参照できる「電子閲覧機能」により、利便性の向上が図れます。
さらに、電子入札システム利用時の業者認証に使用するICカードを、現在、業種区分(注3)別に最大で5枚必要だったのを、本サービスでは1枚のICカードだけで対応することができ、事業者の費用負担の削減も図れます。
千葉県様は、行政経費の削減と県民・事業者負担の軽減を目的として、クラウドサービスの活用を積極的に進められる予定です。
富士通は、今後、他の県市町村共同利用団体などにも、本サービスを提供していく予定です。
システムイメージ図
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商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 設計図書:
- 設計の内容を示す仕様書・設計図・計算書などの書類の総称。
- 注2 SaaS:
- Software as a Serviceの略。ネットワークを利用してアプリケーション機能をサービスとして提供するサービス形態。
- 注3 業種区分:
- 入札の区分のことで、工事、測量・コンサル、物品、委託、資材の区分がある。
関連リンク
本件に関するお問い合わせ
千葉支社 第一公共営業部
電話: 043-238-7022(直通)
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