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PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)

2010年7月6日
富士通株式会社

ものづくりに欠かせない解析・シミュレーションソフトウェアの性能検証を実施する
「PCクラスタ性能検証センター」開設

最新ハードウェアによる性能検証結果を公開し、お客様の解析効率の向上に貢献

当社は、CAE(Computer Aided Engineering)を利用したものづくりのためのソフトウェアについて、動作および性能検証する施設「PCクラスタ性能検証センター」を本日、開設しました。

本センターにおいて、ものづくりに必要な解析・シミュレーションのアプリケーションを提供するベンダー様と共同で、当社の最新ハードウェアとアプリケーションの動作・性能検証を実施し、検証結果を随時公開していきます。これにより、お客様は流体解析、電磁波解析、衝突解析、落下解析、構造解析など各解析に最適なシステムを安心して効率よく導入することができます。当社は、お客様の解析やシミュレーションの性能を向上させ、お客様ビジネスに貢献してまいります。

近年、CAEや解析、シミュレーションは、製造、化学、金融などの産業界において、コスト削減や開発期間の短縮、環境負荷低減などの点から、適用分野が拡がってきています。特に、流体解析、電磁波解析、衝突解析、落下解析、構造解析など各解析用のアプリケーションを活用したPCクラスタシステムを導入するお客様が増加しています。一方、適用分野の拡大、処理量の増大に伴い、お客様のシステム導入や運用負荷の増大、解析効率の低下が課題となっています。

今般、「PCクラスタ性能検証センター」において、解析アプリケーションベンダー様と共同で当社のハードウェアと解析アプリケーションの動作検証、性能検証を実施し、解析アプリケーションごとに最適なハードウェア構成と検証結果を公開します。解析アプリケーションを使ったPCクラスタシステムの導入を検討しているお客様は、検証結果が解析効率の指標となり、早期に効率よく最新のPCクラスタシステムを導入することができます。

「PCクラスタ性能検証センター」の概要

「PCクラスタ性能検証センター」は、解析アプリケーションベンダー様向けにアプリケーション性能検証用PCクラスタシステムを常設した施設で、富士通トラステッド・クラウド・スクエア内(東京都港区)に開設しました。最新のハードウェアと、オープンソース・ソフトウェアを含むPCクラスタに最適なOS・ミドルウェアにより、動作・性能検証を行います。検証の実施においては、専任技術者によるサポートを行います。

〔常設PCクラスタシステムの主な構成品〕

  • 計算ノード: ブレードサーバ 「PRIMERGY BX920 S2」「PRIMERGY BX922 S2」で最大216並列
    (CPU:インテル® Xeon® プロセッサー5600番台搭載)
  • 計算ネットワーク: InfiniBand™ QDR(40Gbps)

共同検証の先行事例について

<エムエスシーソフトウェア株式会社様>

先般、エムエスシーソフトウェア株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:加藤 毅彦)様と共同で、汎用非線形構造解析ソルバー製品「Marc®」の新パラレル(並列)ソルバーとDDM(Domain Decompositions Method、領域分割法)計算機能の並列性能の検証を行いました。測定の結果、DDMと並列ソルバーを組み合わせたケースでは、逐次実行と比較して、16並列で実行時間を10分の1以下に短縮できることを確認し、「Marc®」がスケールアウトにより大きな性能向上を達成できることを実証しました。

IHV/ISV検証結果

<エクサ・ジャパン株式会社様>

先般、エクサ・ジャパン株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:石川 和仁)様と共同で、熱流体ソフトウェア「PowerFLOW®」を用いた直接解法による流体騒音シミュレーションの計算時間の評価を行いました。従来、流れと音の同時計算による騒音予測には膨大な計算時間がかかり実用適用が困難であるとされてきましたが、本検証では、格子ボルツマン法を採用している「PowerFLOW®」の特長である並列性能の高さが192並列(コア数)まで実証され、軸流ファンの騒音レベルの定量的予測が48並列でも3日以内、144並列ではわずか1日で計算可能なことが確認されました。

なお、両検証に使用した当社のブレードサーバ 「PRIMERGY BX900」は、インテル® Xeon® プロセッサーの最高性能CPU、高速転送性能および低レイテンシーを誇る計算ネットワークInfiniBand™ QDRを搭載しながら、スケールアウトに最適な省スペース設計を実現しています。

解析アプリケーションベンダー各社様からのエンドースメント

<エムエスシーソフトウェア株式会社様>

エムエスシーソフトウェア株式会社はお客様視点に立脚した解析ソフトウェア製品およびエンジニアリングサービスを提供しております。解析ソフトウェアの高速化、精度向上はものづくりの現場における重要な差別化要因です。エムエスシーソフトウェア株式会社は最新のプラットフォーム環境下で性能測定が可能な富士通株式会社の「PCクラスタ性能検証センター」の開設を歓迎いたします。お客様のご期待に応えるべく、富士通と協力してお客様のシミュレーション環境強化をご支援いたします。

エムエスシーソフトウェア株式会社 代表取締役社長 加藤 毅彦

<エクサ・ジャパン株式会社様>

エクサ・ジャパン株式会社は、全世界の主要な自動車メーカーで採用されている流体解析ソフトウェア「PowerFLOW®」の販売、およびこれによる技術支援、コンサルティングを提供する熱流体ソリューション提供企業です。当社は富士通株式会社の「PCクラスタ性能検証センター」と協調して、お客様へ高品質のソリューションを提供いたします。

エクサ・ジャパン株式会社 代表取締役社長 石川 和仁

商標について

インテル、Xeonは、米国インテル社の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
InfiniBandは、InfiniBand Trade Associationの商標またはTrade Markです。
PowerFLOWは、米国エクサ・コーポレーションの登録商標または商標です。
Marcは、MSC.Software社の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
その他の記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話: 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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