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世界初！100万部品を0.2秒で処理する3次元CADエンジンを開発

機械装置開発において設計から製造まで一貫して活用できるシステム環境を実現

機械装置業界では、他社よりもいち早く品質の高い新製品を市場投入するために、3次元CADの適用を進めています。しかし、設計する機械装置が大規模なほど必要なデータ量は膨大になるため、扱うデータ量の制約により、簡略化や分割したデータで設計を行っています。また、電気や制御の情報、加工・組立などの製造情報もデータ量が増大するため機械・電気・制御を別々のシステムで設計しています。そのため、機械装置全体での機械・電気・制御の整合性検討や実機を使った検証の際に、手戻りや修正が発生しやすくなり、リードタイムの延伸を招くことが課題となっています。

こうした課題に対し、当社は、100万部品を0.2秒で処理する超高性能3次元CADエンジンを開発し、今後、新製品「iCAD V7」に搭載してまいります。

高速CADエンジンの特長

コンピュータ上で3次元物体を表現するために微少な面に分割して近似表現する方式が一般的で、大規模な機械装置などではデータ量が膨大になる課題があります。

本エンジンは、機械装置に現れる部品の大半は正確に数式表現可能である点に着目した表現方式を編み出し、メモリ使用量を激減させることを可能にしました。これにより微少面の近似表現方式と比較すると200倍の性能向上が可能です。

1. 100万部品もの大規模装置の設計が可能

   機械装置は部品点数が非常に多いため、一般の3次元CADでは数万部品の取り扱いが限界です。本エンジンにより100万部品もの超大規模データでも0.2秒の高速処理が可能になり、装置全体、複数装置間を連携させる設計などが制約なしに可能になります。

2. 一つのシステム環境で機械・電気・制御の設計が可能

   従来、データ量の制約から装置の機械部分と電気配線や制御ソフトなどは別々のシステムで設計されていました。本エンジンにより、これらの設計をデータ量の制約なしに一つのシステム環境で行うことでシステムコストの抑制が可能になります。また、一元化された設計データを用いて配線の自動接続や接続先チェックを行うことで、配線の実装漏れや誤接続を未然に防止することができ、実機検証での手戻り・修正を削減し、検証期間を大幅に短縮します。

3. 設計前の構想設計段階においても製造部門の事前確認が可能

   従来、大規模な装置では3次元データを用いたデザインレビューが不可能で、設計と製造の担当者が、実機を目の前にして立会って検証作業を行っていました。本エンジンを搭載した製品により、設計が最終確定する前に、製造部門が3次元データを用いて立会い検証を行い、製造時に検出される不具合を事前検証する「デジタル立会い」を実現します。各設計部門で一元化された機械装置全体の3次元データを設計・製造部門で活用することで、開発のリードタイム短縮に貢献します。

CADビジネスの体制強化について

富士通はこのたび、PLMビジネスセンター内に、CAD製品のプロモーションを強化するグループを、また、開発を行うiCAD社には、商談技術支援を行うメンバーを配置しました。本体制のもと、全国の富士通およびパートナーの製造業担当営業、約1,000人とともに、本エンジンを搭載した製品（2010年末販売予定）の営業・販売支援活動を強力に推進します。

富士通のCAD製品の販売目標

2011年度に8,000本（当社の決算期は3月末日です。）

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

関連リンク

• 富士通の3次元CAD紹介サイト

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話： 0120-933-200
受付時間： 9時～17時30分（土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く）

iCAD株式会社
ICADインフォメーションセンター
電話： 0120-004-967（直通）

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