お知らせ
2009年11月2日
株式会社富士通研究所
富士通デザイン株式会社
株式会社富士通研究所(注1)(以下、富士通研究所)と富士通デザイン株式会社(注2)(以下、富士通デザイン)は、財団法人電気科学技術奨励会が主催する第57回 電気科学技術奨励賞において、「電気科学技術奨励賞」を受賞することになりました。
受賞の対象となった技術は、富士通研究所が開発した「手のひら静脈認証」と富士通デザインが開発した「携帯電話による色覚認知補助技術」です。また、「手のひら静脈認証」については、「電気科学技術奨励賞」全32件中の最高賞である「文部科学大臣奨励賞」も併せて受賞することになりました。「文部科学大臣奨励賞」は、富士通グループとしては初の受賞となります。
なお、本賞の贈呈式は11月26日(木曜日)に学士会館(東京都千代田区)にて行われます。
「電気科学技術奨励賞」は、電気科学技術に関する発明、改良、研究、教育などで優れた成果を挙げ、日本の諸産業の発展および国民生活の向上に寄与し、今後も引き続き顕著な成果の期待できる人を表彰するものであり、今回で第57回目となる半世紀以上の歴史と権威のある賞です。また、毎年この「電気科学技術奨励賞」の受賞者の中から最も優れた技術者に贈られる最高賞が「文部科学大臣奨励賞」です。
[文部科学大臣奨励賞]および[電気科学技術奨励賞]
受賞者 | : | 遠藤 利生(富士通研究所) 浜 壮一(富士通研究所) 塩原 守人(富士通研究所) |
受賞技術 | : | 手のひら静脈認証 |
技術概要 | : | 体内にあって他人に盗まれにくい手のひらの静脈パターンを利用した生体認証技術で、世界最高水準の認証精度と心理的抵抗感が少ない完全非接触方式を実現しています。本技術は、国内だけでなく、海外でも金融機関や病院などの公共機関における本人確認、入退室管理での個人識別などさまざまな分野で利用されており、安心安全な社会の実現に貢献しています。また近年では、動いている手のひらからでも静脈認証が利用できる世界初の高速撮影技術を開発し、さらなる応用分野の広がりが期待されています。 |
[電気科学技術奨励賞]
受賞者 | : | 吉本 浩二(富士通デザイン) 伊藤 智之(富士通デザイン) |
受賞技術 | : | 携帯電話による色覚認知補助技術の開発 |
技術概要 | : | 色覚に差異のある方が赤や緑などの特定の色を判別する際に、色の識別を補助する技術です。日本国内では全人口の約2.5%の方が色覚に差異があると言われています。この技術は、携帯電話用ソフトウェア「ColorAttendant(カラーアテンダント)」に採用されており、携帯電話のカメラを使って撮影した写真の色を判別することができます。また、このソフトウェアは携帯電話の処理速度を考慮した色の判別アルゴリズムや写真内の物体の色の測定における照明環境の影響を調整する機能なども搭載しています。本技術はユニバーサルデザインの観点より、幅広い利用者に受け入れられるよう開発されており、障がい者の補助だけでなく、一般的な人への普及を通じて、色認知技術分野の活性化に大きく貢献しています。 |
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
富士通株式会社
知的財産権本部 情報部
電話: 044-754-3049(直通)
E-mail: jusho@lip.fujitsu.com
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