PRESS RELEASE

タカネ電機株式会社が富士通株式会社の「雰囲気分析装置」等を技術導入

川崎市のコーディネートにより市内中小企業の技術力と大企業の優れた開放特許のマッチングが実現
－知的財産戦略推進事業「知的財産交流会」成果第5号－

1. 知的財産交流会の概要
   • 市内に研究機関が立地する大企業の協力を得て、これらの研究機関等に蓄積された開放特許等の知的財産権と、中堅・中小企業の技術力とのマッチングにより付加価値の高い新製品の開発や新事業を興すことを目指した取り組みです。
   • 技術評価や契約交渉での双方の意見調整における川崎市及び川崎市産業振興財団の知財コーディネータによるマッチングのコーディネート及びフォローアップが特徴です。
2. ライセンス技術
   • 日本特許 特開2007-292676 「雰囲気分析装置及び雰囲気分析方法」
   • 日本特許 特開2004-47929 「分子汚染監視システム、保管搬送容器および分子汚染センサ」
   • センサー部およびコントローラ部の技術ノウハウ
3. 技術概要・特徴
   • 基本となる技術はQCM（Quartz Crystal Microbalance）といって、水晶発振子の表面に物質が吸着すると発振周波数が変化することを利用したものです。1平方センチあたり1ナノグラムの物質が吸着しただけで1ヘルツ変化するという高い検出効率を持っています。
   • 元々はLSI製造装置内の汚染度をリアルタイムかつ正確に検知・測定するために開発された技術です。センサー部分は密閉容器等に容易に挿入できる構造であり、コントローラ部分も小型・軽量でパソコンに接続できる仕様となっております。また、吸着に選択性を持たせることによって汚染物質の特定も可能であり、製造ラインの汚染モニタリングのみならず、様々な応用が考えられます。
4. 今後の展望
   • 高いクリーン度が要求される装置の汚染センサー 例）半導体、ディスプレイ製造装置
   • 閉鎖空間での微小な環境変化の汚染センサー 例）病院内、食品加工工場内
5. 成功要因
   1. 中小企業の意欲・決断
   2. コーディネータによる、きめ細かいコーディネート、フォロー
   3. 大企業の協力（技術面でのサポート）
   4. 川崎市の積極的関与
   5. 地域のその他支援機関の連携協力

参考 企業情報

タカネ電機株式会社

所在地	：	川崎市中原区上小田中5-2-2
代表者	：	代表取締役 簑原 利憲（みのはら としのり）
事業内容	：	開発設計、ソフトウェア開発 ワイヤーハーネス加工の設計、試作、量産 中間製品の製造（組立、配線、検査、調整） 電子機器の修理やメンテナンス 部品調達、電子部品のみならず金物・板金部品、モールド部品にいたるまで幅広い調達ルートを持っており、特別部品は別としてあらゆる部品の調達が可能です。
資本金	：	8,800万円
従業員数	：	約110名

富士通株式会社

本店所在地	：	川崎市中原区上小田中4-1-1
代表者	：	代表取締役社長 野副 州旦（のぞえ くにあき）
事業内容	：	通信システム、情報処理システムおよび電子デバイスの製造・販売ならびにこれらに関するサービスの提供
資本金	：	3,246億2,507万5,685円 （2009年3月末現在）
従業員数	：	単独: 25,899名 連結: 165,612名（2009年3月20日現在）

注釈

  注1 実施許諾契約：

富士通（株）が所有している特許・ノウハウに基づいて、タカネ電機（株）が物を生産・使用・譲渡等をすることを認める契約。

本件に関するお問い合わせ

川崎市
経済労働局 産業政策部 企画課
電話： 044（200）2360

(財)川崎市産業振興財団
新産業振興課
電話： 044（548）4152

タカネ電機株式会社
電話： 044（751）6101

富士通株式会社
広報IR室
電話： 03（6252）2175

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