富士通

 

  1. ホーム >
  2. プレスリリース >
  3. 「平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」において「科学技術賞(開発部門)」および「若手科学者賞」を受賞

[お知らせ]

2009年4月8日
富士通株式会社
株式会社富士通研究所
富士通マイクロエレクトロニクス株式会社
株式会社山形富士通

「平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」において
「科学技術賞(開発部門)」および「若手科学者賞」を受賞

~科学技術賞(開発部門)ダブル受賞と若手科学者賞4年連続受賞~

富士通株式会社(以下、富士通)と株式会社富士通研究所(注1)(以下、富士通研究所)と富士通マイクロエレクトロニクス株式会社(注2)(以下、富士通マイクロエレクトロニクス)および株式会社山形富士通(注3)(以下、山形富士通)では、文部科学省が主催する「平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」において、科学技術賞(開発部門)で2件7名(その他、共同受賞者1名)の受賞と、若手科学者賞で4年連続となる1名の受賞が決定しました。受賞式は4月14日に虎ノ門パストラルにて行われます。

文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進などにおいて顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的とする科学技術分野の文部科学大臣表彰を定めています。

このたび富士通グループでは、平成21年度の受賞者が以下の通り決定しました。

受賞者および受賞技術

[科学技術賞]

開発部門

本部門は、我が国の社会経済、国民生活の発展向上などに寄与し、実際に利活用されている画期的な研究開発もしくは発明を行った者を対象としています。

1.  受賞者  :  齋藤邦彰(富士通 パーソナルビジネス本部長代理)
山口剛(富士通 PC事業部プロジェクト統括部長)
牛若恵一(富士通 PC事業部プラットフォーム開発部プロジェクト部長)
小檜山清之(富士通研究所 システムLSI開発研究所主席研究員[3月末現在])
藤山博之(富士通マイクロエレクトロニクス Infotainment事業部 第三設計部プロジェクト課長)
案件名  :  「デジタル放送受信パソコン・コンテンツ保護技術の開発」(注4)

平成12年にデジタル放送が開始されたが、当初パソコンによる放送視聴は普及しなかった。これはPCを不正に利用(クラッキング)される恐れがあったためである。このクラッキングの問題を解決するため、業界初のコンテンツ保護LSIを開発した。この技術開発により平成17年に業界初の本格デジタル放送受信PCを製品化し、それ以来、本技術はデジタル放送受信PCの市場拡大に寄与している。

2.  受賞者  :  溝下義文(富士通 ストレージプロダクト事業本部 シニアスタッフ)
岡本巌(山形富士通 プロジェクト統括部長)
E. Noel Abarra(イー ノエル アバラ)(キヤノンアネルバ株式会社マネージャー)
案件名  :  「磁気交換結合による熱安定性磁気記録媒体の開発」(注5)

ハードディスクドライブ(以下、HDD)では、磁気記録媒体の磁化が熱により乱される「熱揺らぎ現象」が障壁となるため2000年以降の大容量化は困難とされていた。この記録限界を超えるために磁性粒子ごとの人工的な反強磁性結合を実現することで、「熱揺らぎ」によるビット情報の減衰を防ぐ媒体構造(SFM)の開発に成功した。本技術はHDDの標準技術として全世界で広く採用され、情報化社会の進展に大きく貢献した。

[若手科学者賞]

本賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究など、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者を対象としています。毎年、70名前後の受賞者が表彰されますが、そのうち民間企業の研究者の受賞人員は毎回わずか数名程度です。

受賞者  :  竹本一矢(富士通研究所 ナノテクノロジー研究センター 研究員)
(4月1日より、東京大学 ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構へ特任准教授で出向中)
案件名  :  「量子暗号通信に向けた通信波長帯単一光子源の研究開発」

光子の生成から光ファイバーへの導入、検出にいたる独自技術を確立することで、世界に先駆けて通信波長帯単一光子の検証を実現し、さらに単一光子生成効率と単一光子純度の両者において世界最高水準を実現することで、量子暗号通信実用化へ大きく道を開くことが可能になった。

商標について

その他、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

  注1 株式会社富士通研究所:
代表取締役社長 村野和雄、本社 神奈川県川崎市。
  注2 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社:
代表取締役社長 岡田晴基、本社 東京都新宿区。
  注3 株式会社山形富士通:
代表取締役社長 石田祥二、本社 山形県東根市。
  注4 デジタル放送受信パソコン・コンテンツ保護技術の開発:
本技術開発の一部は、独立行政法人情報通信研究機構の行う民間基盤技術研究促進制度の委託を受けて実施。
  注5 磁気交換結合による熱安定性磁気記録媒体の開発:
本開発の基礎となる特許は、平成19年度の恩賜発明賞を受賞。

本件に関するお問い合わせ

知的財産権本部 情報部
電話: 044-754-3049 (直通)
E-mail: jusho@lip.fujitsu.com


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。