PRESS RELEASE (サービス)
2009年4月20日
富士通株式会社
クラウド時代に向けた新ネットワークサービスの提供
～「FENICSⅡユニバーサルコネクト」の販売～
当社はこのほど、クラウド(注1)時代に向けて、利用者を把握し、多様な端末・アクセス回線を活用して安心・安全に企業内ネットワークに接続するサービス群「FENICSⅡ(注2)ユニバーサルコネクト」（以下、ユニバーサルコネクト）を、本日より販売開始します。
これにより、企業内ネットワークの利用者は、モバイル端末を駆使して、お客様先や出張先からも自社の業務システムに接続でき、自席にいるように業務を行えるようになります。
また、システムを管理するIT部門は、既存のネットワーク資産を活かしながらリモートアクセス環境を構築でき、自社で構築するよりも最適なコストでモバイル利用を可能とします。
さらに、内部統制で要請されている、ネットワークIDと利用者と利用権限の関連性の見える化を図りながら、業務システムの利用シーンを自社内から外出先、在宅、海外などに拡げ、ワークスタイルの改革を促進できます。
［関連リンク］「FENICS」紹介サイト
昨今のモバイル端末やワイヤレスを含むブロードバンド・ネットワークの進展は、ICTの適用領域を拡大し、企業のワークスタイル多様化を促す大きな要因となっています。また一方で、運用管理コスト削減、セキュリティリスク軽減、省エネルギー化の観点からサーバ・ストレージのデータセンター集約が進み、あらゆる場所からさまざまな端末を用いてネットワークを経由して業務システムやアプリケーションを利用する形態が増えてきています。
 【 FENICSⅡユニバーサルコネクトのイメージ 】 |
当社は、このような状況に対応し、 2007年に「FENICSⅡ」を発表し、「人とビジネスを安心安全につなぐネットワークサービス」という考え方を提唱しサービスを提供してまいりました。
今回、この考え方を踏襲し、多くの先行商談の実践をもとに、認証システム連携強化、証跡の見える化、端末種別の違いを吸収するための利用技術、さらにはクラウド環境への対応を付加し、新ネットワークサービス群「FENICSⅡユニバーサルコネクト」として提供を開始します。
FENICSⅡユニバーサルコネクトの提供サービス
- ユニバーサルコネクト（基本サービス）
近年の内部統制の要請を受け、ネットワークにアクセスするIDと利用者と利用権限の見える化をするサービスです。本サービスでは、従業員番号などお客様自身が認識できる管理体系をマップしたIDを用いてサービスが利用できるため、営業・開発・保守・スタッフなどの職種や、幹部社員・一般社員・派遣社員などの職務権限により、アクセス経路や利用できる業務システムなどに制限をかけることができます。また、お客様の管理者が自ら、IDの追加・削除・権限変更などの操作もおこなえ、システムの利用部門からの緊急の要求にも即座に対応できます。
- リモートアクセスサービス
PC、携帯電話、スマートフォンから、既存のブロードバンド回線やモバイル回線を用いて社内ネットワークにリモートアクセスするためのサービスです。お客様が自社でリモートアクセス環境を構築する場合に比べ、低コスト・短期間で社内ネットワークへの接続が可能になります。また、端末種別ごとに通常のID・パスワードによる認証方式と、利用者と利用端末環境（機体番号・ソフトウェア構成・ウイルスチェックの有無など）を併せて認証する「端末セット認証オプション」を提供し、アクセスセキュリティ強度を高めます。
- モバイルコンテンツ変換サービス
携帯電話リモートアクセスサービスと併せて利用し、PC向けに作られた業務システムのWebコンテンツを携帯ブラウザの種別に合わせて自動変換し、携帯電話の画面サイズに合わせて最適に表示するサービス。これにより、お客様は携帯ブラウザによる業務利用を検討する際に、一から携帯向けにWebコンテンツを作り直す必要がなくなります。また、本サービスを利用するにあたってのコンサルティング、構築支援も併せて提供することで、お客様のモバイル活用を加速します。
本サービスを、5月14日（木曜日）、15日（金曜日）に東京国際フォーラム（東京都千代田区）で開催される「富士通フォーラム2009」に出展します。
株式会社損害保険ジャパン 取締役常務執行役員 櫻田謙悟様コメント
今回の発表に際し、携帯電話リモートアクセスサービスとモバイルコンテンツ変換サービスを先行導入いただく損害保険ジャパン様からコメントをいただいております。
「インターネットやモバイルデバイスの普及は、企業がお客様との接点のあり方や社員のワークスタイルを見直すチャンスをもたらしつつあります。高度なデータセキュリティと、モバイルデバイスからの視認性に配慮した画面変換機能などを備えた本サービスは、このような企業ニーズにいち早くかつ的確に応えるものです。
当社は、社員が社外から社内システムにアクセスし、スピーディなお客様サービスを実施できるよう、本年より本サービスを採用、まずは第一線の社員によるモバイルアクセスを実現します。その後も本サービスの利用拡大を検討し、マルチデバイスを活用した通信環境の整備を進めることで、全社業務の革新を図ってまいります。」
今後の計画・取り組み
今夏以降商用サービス開始が計画されるモバイルWiMAX(注3)、次世代PHSなどの高速モバイルアクセスに対応していきます。また、当社が保有するユニファイド コミュニケーション(注4)、映像配信、SaaSアプリケーションなどとの連携性を高め、ユニバーサルコネクトを通じて利用できるサービス範囲の拡大に努めていきます。
さらに、無線モジュールの機器組込みやセンサーなどにネットワーク接続する対象を拡げ、M2M(注5)やセンサーネットワーク技術を取り込んでサービスを進化させていくことにより、ICTの適用領域をさらに拡大し、各現場に最適なサービスを開発・提供し、豊かな生活・美しい環境の実現に貢献してまいります。
販売価格、およびサービス提供開始時期
| サービス名 | 販売価格 | 提供開始時期 |
|---|---|---|
| FENICSⅡユニバーサルコネクト ・基本サービス ・リモートアクセスサービス ・モバイルコンテンツ変換サービス |
個別見積（初期費＋月額費） |
・2009年10月中旬 ・2009年7月上旬より順次 ・2009年6月下旬 |
・携帯500台からのリモートアクセス＋モバイルコンテンツ変換サービスで、1IDに付き月額4,000円～
販売目標
ネットワークサービス全体で、今後2年間で2,000億円以上の売上を目指します。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 クラウド：
- サーバ、ストレージなどのITリソースをネットワーク経由でサービスとして利用するという形態。
- 注2 FENICS：
- 当社ネットワークサービスの商標名。1985年にサービス開始以来、累計5万社以上のお客様にご利用いただいているサービス。複数の通信キャリアの回線サービスをインテグレーションし、エンド・トゥ・エンドで、ヘルプデスクを含めて、お客様にワンストップで提供。
- 注3 WiMAX：
- IEEE802.16eに準拠したモバイル無線標準規格。
- 注4 ユニファイド コミュニケーション：
- 電話、Web会議、電子メール、ボイスメールなどの様々なコミュニケーション手段を統合し、シームレスな活用を実現するためのソリューション。
- 注5 M2M：
- Machine to Machine。ネットワークにつながった機械同士が相互に情報を交換し、自動的に最適な制御が行われるシステム形態。
関連リンク
本件に関するお問い合わせ
サービスビジネス本部 ネットワークビジネス推進統括部 ネットワークサービス推進部
電話： 03-6424-6250（直通）
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。
