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PRESS RELEASE

2008年11月20日
旭川赤十字病院
富士通株式会社

旭川赤十字病院が道内最大規模の地域医療連携システムを本格稼働

~富士通の地域医療ネットワークシステム「HOPE/地域連携」を採用~

旭川赤十字病院(所在地:北海道旭川市、院長:後藤 聰)と富士通株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役社長:野副 州旦)はこのたび、旭川赤十字病院を中核とした、北海道で最大規模となる地域医療連携システムを構築し、本格稼働させました。

旭川赤十字病院では、富士通の地域医療ネットワークシステム「HOPE(ホープ)/地域連携」を採用し、同病院と68ヵ所(2008年11月1日現在)の連携先医療施設との診療情報の共有を実現しました。患者プロフィールや診療歴などのカルテ情報を開示することにより、地域医療機関の連携を強化します。連携先医療施設の数は2008年末までに74ヵ所に拡張する予定です。

これにより、両者は、地域における一貫した医療体制の整備ひいては医療の質の向上を図り、患者が安心して診療を受けることのできる医療社会の実現に貢献します。

昨今、医療機関の機能分化を推進する行政施策の推進と同時に、地域医療連携とそれに伴う、患者情報の共有の必要性が高まっています。また、診療情報の電子化が認可されて約10年が経過し、院内のみならず地域の医療施設間での電子カルテ情報の共有をおこなうことによる、診療の効率化ひいては医療の質の向上という電子カルテの新たな活用方法が模索されています。富士通は、島根県における「医療ネットしまね」や長崎県の「あじさいネット」など、各地の地域医療連携システムを構築したノウハウを集約した地域医療ネットワークシステム「HOPE/地域連携」を2007年10月より提供しています。

≪システムイメージ図≫
拡大イメージ

旭川赤十字病院では、「HOPE/地域連携」を採用し、2008年4月より当院を中核とする地域医療連携システムを順次稼働させています。2008年11月現在、診療所やリハビリテーション病院など68医療機関と連携し、ネットワークを利用した診療情報(カルテ、検歴、病名、属性情報や血液型などの患者プロフィール、診療情報のサマリー、放射線・生理・内視鏡・自科検査(注1)のレポート、画像など)の共有をおこなっています。旭川赤十字病院に来院した患者様のカルテ情報やPACS画像(注2)情報が、今回連携した医療施設に対してネットワーク上で提供され共有されることにより、患者様は院内で病棟を移るのと同じようなイメージで病院を移ることができるようになり、転院への不安を軽減するとともに、重複診療を削減します。


また、11月からは新たに地域連携パス(注3)の機能を追加し、連携先医療機関とのさらなる情報共有と診療の効率化を推進してまいります。

なお、本システムは、2008年12月までに74の医療施設との連携を予定しており、さらにこれからも連携先施設を拡大していく方針です。

旭川赤十字病院の地域連携システムの特長

  1. 画像共有による高度医療への対応

    富士通の診療画像情報システム「HOPE/DrABLE-EX(ホープ/ドクターエイブル イーエックス)」と連携することで、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(核磁気共鳴画像法)などの画像データや放射線科医による読影レポートを連携先医療機関へインターネットで迅速に送り、フィルムレスの運用をおこないます。また高度医療機器の共同利用を推進することにより、医療費の削減に貢献します。

  2. 「地域連携パス」のオンライン化により、一貫性のある継続的なケアを推進

    従来、紙やメールの添付文書でやり取りしていた患者様の診療計画「地域連携パス」を、システム上で一元管理することが可能になりました。地域連携に関わるそれぞれの医療施設が、診療計画の進捗に合わせた診療をネットワーク上でおこなうことにより、地域で一貫性のある継続的なケアの推進を支援します。

  3. 高度なセキュリティ対策

    厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠したセキュリティ対策を実現し、IPSec(注4)によるトンネリング(注5)、SSLによる暗号化、ファイアーウォールによるセグメント分割などネットワークに対するセキュリティ対策をおこなっています。さらに、アプリケーション面では患者様の同意に基づいた情報公開制御をおこなっているほか、情報アクセスログ管理機能により、不正アクセスを防止しています。

旭川赤十字病院と富士通は、今後も「HOPE/地域連携」の活用により、複数医療施設との連携ひいては質の高い一貫した医療体制の整備をサポートし、今後とも患者様が安心して暮らせる社会の実現に貢献してまいります。

動作環境

連携先医療機関のクライアント環境

[クライアント]  
  1. インターネットへのアクセスが可能なこと
  2. Internet Explorer6.0か7.0が動作する環境
  3. Microsoft® Windows Vista®またはMicrosoft® Windows® XP Home EditionのOSが動作する環境

中核病院側のシステム環境

[サーバ]   Microsoft® Windows 2003 Server
[クライアント]   Microsoft® Windows® XP Home Editionが動作するPC/AT互換機

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

  注1 自科検査:
診療科内で実施し、その場で検査結果が出る検査
  注2 PACS画像:
画像ファイリングシステムに格納された診療用画像情報
  注3 地域連携パス:
複数の医療機関と連携しておこなわれる患者様の治療計画を表にしたもの
  注4 IPSec:
IP(Internet Protocol)レベルの暗号化機能
  注5 トンネリング:
公衆回線上に、2点間を直結する、閉じられた仮想的な通信回線を確立すること

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

旭川赤十字病院
電話 : 0166-22-8111
E-mail : renkei@asahikawa.jrc.or.jp

富士通株式会社
富士通コンタクトライン
電話 : 0120-933-200
受付時間 : 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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