PRESS RELEASE (ネットワークプロダクト)
2008-0236
2008年11月18日
富士通株式会社
~日本テレビ様が北京・日本間でのデジタル動画高速転送で番組制作を大幅に効率化~
当社は、日本テレビ放送網株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:久保伸太郎、以下、日本テレビ)様の北京と日本間での放送システムに、当社の帯域活用装置「WANDIRECTOR(ワンダイレクター)A100」を採用いただき、大容量の映像ファイルを高速転送することに成功しました。
この装置を使用することで、従来のシステムに比べ、約3.5倍のファイル転送速度を実現しました。これにより、大容量の映像ファイルの送信時間が大幅に短縮でき、より早く映像コンテンツを放送することが可能となりました。
[関連リンク]帯域活用装置「WANDIRECTOR A100」
従来の放送システムでは、現場の生映像もしくは収録映像を専用回線で送り、放送局側でテープに収録していたため、その作業には、多くの人手を必要としました。また、テープに収録してから編集機で編集して放送していたため、放送までの時間の短縮が課題となっていました。
近年、デジタル動画の普及によりテープレス化が進み、映像をデータ化し、収録から編集・放送までノンリニア編集機(注1)での番組制作が可能となりました。しかし、放送素材のような大容量ファイルをIPネットワークで転送するには膨大な時間が必要であり、収録した映像ファイルを迅速に放送することが新たな課題となっていました。
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今回、北京と日本間での、日本テレビ様の放送システムに、当社の帯域活用装置「WANDIRECTOR A100」を導入することで、映像ファイル転送の大幅な高速化を実現しました。
具体的には、報道機関の共同回線として北京と日本の間に敷設された専用回線から割り当てられた、25MbpsのIPネットワークの両端に「WANDIRECTOR A100」を設置しました。この結果、本装置を使用しない状態では通信遅延の影響で転送速度が7Mbpsだったものが、本装置を使用することで帯域幅をほぼ最大限活用した24Mbpsに向上し、約3.5倍の高速化を実現できました。
このファイル転送の高速化により、国際長距離回線での課題であった回線遅延(RTT)(注2)の問題を解決するとともに、放送局のワークフロー変革における課題のひとつを解決しました。
当社は今後も、報道機関の、コンピュータ・グラフィックファイルの他拠点とのやりとり、広告代理店からのCM映像ファイルの送信、研究機関の大容量ファイルの高速転送、またさまざまなサービスを提供される通信事業者に向けて、帯域活用装置「WANDIRECTOR A100」を提供していきます。
「WANDIRECTOR A100」は、システムで使用されているアプリケーションを問わず、TCP/IP通信を回線の帯域幅まで最大限活用することによって高速化するアプライアンス製品です。
TCP/IP通信は長距離になると通信遅延やパケットロスの影響で通信速度が低下する問題がありますが、本製品を適用することによりこの問題を解決できます。本製品では、最大300Mbpsの通信能力を有しています。
また本製品は、既存ソフトやシステムを変更することなく、導入できます。設定・チューニングが自動で行われるため、すばやい導入ができ、また、ネットワーク技術者がいない現場でも運用が可能です。
コンパクト(1Uハーフサイズ)、軽量(1.8Kg)、低消費電力(15W)で設置場所を選びません。
記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
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