PRESS RELEASE （サービス）
2008-0086
2008年5月12日
富士通株式会社
富士通フロンテック株式会社
耐久性・柔軟性に優れるUHF帯リネンタグの海外向け販売開始
～クリーニング時も取り外し不要！一括読み取りにより、効率的な製品管理を実現～
富士通株式会社（以下 富士通）と富士通フロンテック株式会社（以下 富士通フロンテック）は、小型、薄型で耐久性に優れたUHF帯(注1)RFIDタグ「リネンタグ」の北米、欧州、中国を中心とした海外向け製品の販売を本日より開始します。
本製品は薄型であるとともに耐久性にも優れ、クリーニング時の水、熱だけでなく、曲げや圧力などにも強く柔軟性に優れているため、多様な繊維製品に違和感なく装着することが可能です。また、UHF帯の特長として、多数のRFIDタグを非接触で一括読み取りすることが可能であり、業務の効率化に貢献します。
従来、本製品は国内の周波数帯域のみに対応しており、海外販売はおこなっていませんでしたが、このたび、北米、欧州、中国を中心とした海外の各地域で規定されている周波数帯域に幅広く対応したリネンタグの販売を開始します。
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| 耐久性に優れたリネンタグ |
富士通と富士通フロンテック（以下 当社グループ）は、海外周波数帯域に幅広く対応したリネンタグを開発し、従来国内のみに限定していたリネンタグの海外向け販売を開始します。一枚一枚に固有の情報を記録させることのできるリネンタグを繊維製品に取り付け、トラッキング(注2)をおこなうことで、個々の製品の所在だけでなく使用回数・使用期限といった付加情報も併せて管理が可能となり、効率的かつ適正な製品管理を実現します。
今回、開発した海外向けリネンタグは、国内向けリネンタグの耐久性、柔軟性はそのままに、幅広い海外の周波数帯域でも優れた性能を発揮します。今回販売開始をするのは、当社グループ指定のEPC(注3)コードが書き込まれたモデル（A501型）と、お客様自身でコードを書き込むことが可能なモデル（A601型）の2タイプです。A601型では、お客様はコードの数列の各桁に製品の種類や色、サイズなどの情報を意味づけることができ、細かい分類による製品管理が可能です。当社グループは、世界初のUHF帯リネンタグを生み出した先行性と国内での実績をベースに、RFIDビジネスを展開している現地パートナー企業とともに、北米・欧州・中国を中心に、ホテルやアミューズメントパークなどでの採用を目指します。
なお、本製品の開発は富士通と富士通フロンテックが担当し、製造は富士通フロンテックがおこないます。
リネンタグの特長
- 国際規格への対応により、容易なシステム構築を実現
UHF帯RFIDの国際規格であるISO / IEC18000-6 Type C「EPCglobal(注4) Class1 Generation2(注5)」に対応しており、市販のリーダ・ライタ機器やアンテナでの読み取りが可能なため、システム構築が容易です。また、UHF帯の特長として、多数のRFIDタグを非接触で一括読み取りすることが可能であり、業務の効率化に貢献します。
- 多様な対環境性を備え、高い耐久性を維持
リネンタグ読み取りイメージ 「防水」、「耐圧」、「耐熱」、「耐アルカリ性洗浄」など、多様な耐環境性を備えており、200回のクリーニングサイクル（洗濯、乾燥、アイロン）にも耐えることが可能です。また、薄型であるとともに柔軟性を備えており、さまざまな繊維製品に違和感なく装着が可能です。
- 海外の幅広い周波数帯域をカバー
各国ごとに規制の異なる周波数帯域でも一律の通信距離での読み取りができるよう設計されており本製品を適用した物品の、複数地域や国にまたがるオペレーションを実現します。
主な取り付け対象品
| 繊維製品 | ： | ユニフォーム、作業着、リネン類、モップ、麻袋など |
| プラスチック製品 | ： | パレット、コンテナなど |
販売価格および販売開始時期
| 製品名 | 販売価格 | 販売開始時期 | 出荷時期 |
|---|---|---|---|
| A501型 | 個別見積もり | 即日 | 7月初旬より |
| A601型 | 個別見積もり | 即日 | 7月初旬より |
主な仕様
| A501型 | A601型 | ||
|---|---|---|---|
| 適用規格 | ISO / IEC 18000-6 Type C （EPC Gen2） 準拠 | ||
| 寸法、および重量 | 60（W） x 15（D） x 1.6（H）mm, 2g | ||
| EPCコード領域 | 96bit （当社指定コード書き込み済） | 96bit （コード未書き込み） | |
| 周波数 | 866-868MHz, 902-928MHz | ||
| 読み取り距離 | 866-868MHz | 2WERP：1.0m （平均） | |
| 902-928MHz | 4WEIRP：1.3m （平均） | ||
| 使用環境 | -20℃ から 50℃, 10％ から 95％RH （結露なきこと） | ||
| 保存環境 | -40℃ から 55℃, 8％ から 95％RH （結露なきこと） | ||
| 耐用年数 | クリーニングサイクル200回もしくは3年の短い方 | ||
| 耐環境性 | 耐熱（アイロン、乾燥）、耐圧、耐アルカリ性、防水性 | ||
販売目標
3年間で50億円
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 UHF帯：
- Ultra-High Frequencyの意味。RFIDに使用される周波数帯のひとつ。電波の性質により、一度に大量のデータを読み取ることができる。
- 注2 トラッキング：
- 消費者や対象とする物品の流通経路を確認しデータを収集すること。リネンタグを用い経路を追跡することで、物品の所在を確認することができる。
- 注3 EPC：
- Electronic Product Codeの略。EPCglobal（注4参照）が規定する商品コード体系であり、既存のバーコード体系と互換性がある。
- 注4 EPCglobal：
- RFIDタグの国際標準化を推進する非営利法人。国際的な流通コード標準化団体であるGS1（旧国際EAN協会）と米国標準化団体のGS1 US（旧Uniform Code Council）が共同出資し、2003年11月に設立された。
- 注5 Class1 Generation2：
- EPCglobalが策定したUHF帯RFIDタグとリーダ・ライタ間の通信規約であり、EPC Class1仕様の性能を向上させた第二世代の標準仕様。本仕様をベースにISO / IEC18000-6 Type Cとして国際標準化されている。
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