PRESS RELEASE(サービス)
2008-0082
2008年4月18日
富士通株式会社
~セキュリティ強化にマウス型の手のひら静脈認証装置「PalmSecure」を活用~
当社はこのほど、マウス型の手のひら静脈認証装置「PalmSecure(パームセキュア)」を、中国企業の電子商取引における信頼性を格付けする中国電子商務協会(所在地:北京、理事長:宋玲(ソン リン)様に採用いただきました。中国電子商務協会様は、マウス型の手のひら静脈認証装置を職員が使用するパソコン端末へのログインに使用することにより、事前に各パソコン端末に登録された人物のみがそのパソコンへアクセスすることが可能となり、情報セキュリティ管理を大幅に強化します。
なお、中国で手のひら静脈認証装置が採用されるのは、これが初めてです。
近年、中国ではオンラインバンキングや企業の購買活動、電子政府サービスなど電子商取引の普及が進んでいる一方、身分証明書やパスワードを使ったユーザーの個人認証に対する信頼性が求められています。その対策として、なりすましを防止するだけでなく、操作方法も簡単で、利便性・安全性を兼ね備えた生体認証技術を利用した個人認証の採用が広がっています。
手のひら静脈認証PCログインキット (マウスタイプ) |
中国政府は、電子商取引の信頼性の格付けを推奨しており、中国電子商務協会様は政府から認められて、電子商取引をおこなう企業に対する格付けシステムの運用をおこなっています。
中国電子商務協会様では、システム管理者および企業審査の専門家は、評価企業の情報入手や評価結果の報告をおこなう際、IDとパスワードを直接入力してシステムにアクセスしていましたが、評価企業の機密情報を扱うため、より高度なセキュリティの確保が求められていました。このたび、高い認証精度やIDとパスワードの入力を省略できる簡易性、手をかざすだけという認証操作の容易性が高く評価され、手のひら静脈認証装置「PalmSecure」のPCログインキットの採用に至りました。これにより、事前に登録された人物以外はシステムへアクセスできなくなり、大幅なセキュリティの強化を実現しました。
3月末から、PCログインキットを使用してパソコン端末にユーザーの手のひら静脈パターンを登録し、手のひら静脈認証装置を活用した本人認証を開始しました。将来は、静脈パターンを認証サーバへ登録することにより、ユーザーの特定やアクセスした時間帯などの情報管理を実施し、さらなるセキュリティの強化を検討しています。
名称 | : | 中国電子商務協会 |
設立 | : | 2000年6月21日 |
理事長 | : | 宋玲(ソン リン) |
所在地 | : | 北京市 |
事業内容 | : | 電子商取引をおこなう企業に対する格付け、電子商取引関連業務の調査と研究、政府部門への関連法律制定の提案、電子商取引に関連する国際交流、国際・国内技術交流セミナーの主催など |
手のひら静脈は体内情報であり、偽造が困難です。また指や手の甲に比べ、複雑かつ安定しており、本人拒否率0.01%、他人受入率0.00008%以下(注1)という高い認証精度と合わせて、高信頼のセキュリティを実現しています。
指紋では表面の磨耗や乾燥などにより、登録・照合ができないことがありますが、手のひら静脈認証装置では、体表の影響はほとんど受けません。また、指先などと比べ、外気温の影響を受けにくいことが検証されています。当社では、全世界で7万5千人、15万手での静脈データサンプルを収集し、認証精度と適用率の確認をおこないました。これらのサンプルで適用できなかったケースはなく、適用率の高さが実証されています。
衛生的であるとともに、手のひらを開いたまま装置にかざすという自然な操作性を実現しています。利用者が同じ装置に触れることがないため、心理的な抵抗感が少ないものとなっています。
なお、本製品の開発・製造は、富士通フロンテック株式会社がおこなっています。
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
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