PRESS RELEASE (サービス)
2008-0037
2008年2月20日
富士通株式会社
金融ソリューション体系「EVOLUO」ラインナップ強化
~先進技術を活用した可視化シリーズを追加~
当社は、金融の現場業務を可視化する3種類のソリューションを本日より販売開始いたします。
今回の商品は、複雑な業務をおこなう金融機関の現場において「見える化」を実現することで、現場の変革を支援し、お客様サービスの向上に寄与するとともに、金融商品取引法への対応などリスクマネジメントの全社的強化を可能にします。
金融業界においては、金融資産をより効率的に運用したいというお客様のニーズに対応して営業力を強化し、サービスを拡充することが重要な課題となっております。そのために、現場業務の状況を把握し、問題点の抽出をおこない、どのように是正すべきかを分析・評価すること、つまり「見える化」することが求められています。さらに金融商品取引法やリスクマネジメントへの対応としても、お客様との対応現場を「見える化」することがより重要になっております。
こうした課題に対し、当社では複雑な金融業務をおこなう現場を定量的・客観的に分析し「見える化」を支援する以下の3ソリューションを「EVOLUO(エヴォルオ)(注1)」可視化シリーズとして提供いたします。
営業担当者の会話音声を認識し、法令を遵守した対応がおこなわれているかを「見える化」
業務システムのデータを解析し、業務の効率性や安全性を「見える化」
システム間のデータの流れを解析し、業務システムに支障が発生しないかを「見える化」
これにより、金融機関は問題が発生する可能性のある業務やシステムを早期に特定し、未然に対策を講じることで、安心・安全を継続的に守っていくことができます。
金融ソリューション体系「EVOLUO」では、お客様の継続的な改革、進化を実現するために、「全体最適化」に基づく各種のソリューションを提供し、お客様での稼動実績を積み上げてまいりました。
今回は、お客様の「全体最適化」に向けて、「見える化」のソリューションを新たに追加し、ラインナップの強化を図りました。
商品名 | 販売価格 | 販売時期 | 提供時期 | 販売目標 |
---|---|---|---|---|
音声可視化ソリューション 「EVOLUO-ConversationEye」 |
最低販売価格:1,800万円 音声録音案件数による 従量制見積り |
2月20日 | 2008年4月から 順次出荷予定 |
100社 (5年間) |
業務可視化ソリューション 「EVOLUO-ProcessEye」 |
最低販売価格:1,000万円 分析対象データ量による 従量制見積り |
2月20日 | 2008年4月から 順次出荷予定 |
500社 (5年間) |
システム可視化ソリューション 「EVOLUO-TransactionEye」 |
最低販売価格:1,680万円 業務トランザクション数 による従量制見積り |
2月20日 | 2008年4月から 順次出荷予定 |
500社 (5年間) |
【商品概要】
2007年9月に施行された「金融商品取引法」により、金融機関ではリスクを伴う金融商品を販売するにあたりコンプライアンス(法令遵守)が重要な課題となっており「お客様が希望しない勧誘をしない」、「お客様の投資知識にあったリスクの商品を販売する」、「リスクなどについて十分に説明する」などの原則を守ることが義務付けられています。本ソリューションは、お客様対応プロセスにおいて、重要事項がきちんと説明されているか、禁止文言が使われていないかなど、適正な対応がなされているか否かを「見える化」します。本ソリューションは、株式会社アニモ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:服部一郎 (注2))と共同で開発したものです。
【特長】
金融機関の営業店やコールセンターにおいて従来どおり通常のセールス活動をおこないながら、担当者の音声を録音、データ化し、自動的にチェックしてリアルタイムで警告を表示します。また、すべての会話履歴を集中管理することで専門的な本部スタッフによる再確認も可能です。
【導入効果】
商品説明の内容についてお客様が正しく理解したか否か、担当者との会話の内容をデータ化して客観的に判断できるので、より適切なお客様対応ができます。
複数の営業現場の状況を一元的にチェックできるので、ルールに則り、組織横断的に統一されたレベルの金融商品販売が可能です。
金融機関の担当者が、お客様に金融商品の説明をする際に使用した不適切なキーワードなどをPC画面にアラーム表示することで担当に注意を喚起し、お客様が納得した上で安心して金融商品の購入ができるよう支援します。
【商品概要】
金融機関における業務システムは、長期運用することで導入当初と異なる利用・運用となっているケースもあり、そのため、無駄な手順や業務などが発生している場合があります。本ソリューションは、このような状況を改善するため、業務システム内のデータから、どのような流れで業務がおこなわれたかを示す情報を抽出し、現場の業務プロセスの実態を可視化します。これにより、業務改善が必要な箇所や、監査の際に問題となりそうな箇所を発見することが可能です。本ソリューションは株式会社富士通研究所(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:村野和雄)と共同で開発したものです。
【特長】
業務システム内のデータから短期間で業務プロセスを自動的に生成するため、ITや業務の専門家を長期間拘束することなく現状を把握することができます。また、分析対象のシステムは、ベンダーやアプリケーションを問わず、既存システムを変更することなく可視化することができます。
【導入効果】
業務プロセスを分析し、無駄な繰り返しや例外処理、想定した限度を超えるような異常が発生していないかなどの実態を可視化します。また効率が悪くなっている業務プロセスを早期に発見し、システム再構築の際に参考にすることが可能です。
本来の標準的なプロセスで業務がおこなわれているかどうかを、担当者、商品、季節などの切り口で比較することができ、効率の良い業務改善が可能です。
対面によるヒアリング調査や帳票のチェックだけでは捉えきれない、不正の疑いのある操作がおこなわれていないかどうか現場の実態を可視化し、内部統制の強化やオペレーショナルリスクの削減に寄与します。
【商品概要】
近年、システムの巨大化や複雑化が進み、それらの大規模なシステムでは業務の処理状況を全体として的確に管理するための有効な方策がなく、障害検知や問題箇所の特定が難しくなっています。そのため、システム管理者の負担が増し、ひいては運用コスト増加の要因となっています。
そうした複数のコンピュータで構成されたシステムについて、システム全体の観点からネットワークを流れるデータを観測し、注文処理や残高照会といった業務取引ごとの処理状況や負荷状態を可視化します。これによりシステム管理者の負担を軽減し、システムの安定性や性能の維持に役立てることができます。本ソリューションは、株式会社富士通研究所、および株式会社富士通アドバンストソリューションズ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:岡田 和男)と共同で開発したものです。
【特長】
従来の技術では、業務システムの性能情報収集のために何らかのプログラムの組込みが必要で、その作業のためにサービスを休止したり、収集プログラムがシステムに負担をかけるといったリスクがありました。本ソリューションは、複数のコンピュータ間のネットワーク上を流れるデータから稼動状況を把握するため、本番で運用中のシステムに影響をおよぼすことはなく、しかもシステムの基本ソフトウェアやハードウェアの種類にかかわらず利用することができます。
【導入効果】
従来、業務ごとの処理状況を把握するためにはプログラムの修正や入替え作業が必要で、費用やリスク面で問題がありました。ネットワーク上を流れるデータを解析する本ソリューションは、システム管理者に負担をかけることなく、システムの処理状況をさまざまなかたちで可視化します。
業務ごとに通常より時間がかかっている処理や問題箇所の特定が可能になり、それらに対して迅速、確実な対応をおこなうことによって性能トラブルの発生を未然に防ぎ、ビジネス機会の損失を最小限にとどめることができます。
システムの処理状況を業務ごとに把握することにより、システム全体に関する負荷の傾向や性能予測が可能になります。これらの分析結果に基づいてシステムの最適化に向けて改善するための計画を立案することができます。
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注1 : | EVOLUtional financial services Orchestrationの略。エスペラント語で「進化」の意味。 |
注2 : | 当社の新事業制度において、1994年に設立されたベンチャー第一号企業。音・音声にフォーカスしたソフトウェア・サービスの開発・販売をおこなう。 |
金融ソリューション開発本部 金融ソリューション企画部
電話:03-6252-2432(直通)
E-mail: kinyu@sales.fujitsu.com
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。