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PRESS RELEASE (サービス)

2007-0226
2007年11月5日
富士通株式会社

新聞業界向けに高精細印刷とインキ削減を両立させた技術を開発

~ 信濃毎日新聞社様と新AMスクリーニングの実験を開始 ~

当社はこのほど、新聞業界向けに新しい印刷スクリーニング(注1)技術を開発しました。

本技術は、テレビ画像や雑誌印刷レベルの高精細印刷の実現と、印刷インキの最大30%削減(従来比)を両立させた、業界初の画期的、かつ環境に優しい技術であり、パソコンに搭載するソフトウェア関連製品として、2008年4月に商品化予定です。

また本技術は、信濃毎日新聞社(本社:長野県、代表取締役社長:小坂健介)様に、高精細印刷と環境配慮について高くご評価いただき、本格採用に向けて両社にて共同実験をしています。

近年、新聞業界ではお客様満足度向上のため、高精細な印刷技術が求められています。特に新聞広告についてはテレビや雑誌など他のメディアの表現力に劣ることのない、色合い、質感を表現することが求められています。一方で、二酸化炭素排出量の低減など、エコロジーに対する考え方が浸透し、印刷インキなどの印刷材料使用量の削減への取り組みは急務となっています。

当社はこのほど、株式会社富士通研究所(本社 神奈川県川崎市、代表取締役社長 村野和雄)のスクリーニング自動生成技術(注2)をベースに、高精細印刷とインキ使用量の削減ができる新AM(注3)スクリーニング技術を開発しました。

信濃毎日新聞社様では、早くからこの技術と環境配慮に着目し、本年4月より、技術レビューを含めた共同実験を当社と実施しております。

新AMスクリーニング技術の特長

  1. 高スクリーン線数印刷の実現

    色の濃淡を表すドットの集まりである網点(あみてん)(注4)の作成において、個々の網点内のドットの密集度合いを高めることによって印刷用インキの付着率を向上させ、高スクリーン線数による印刷が実現しました。

    本技術により、新聞印刷において業界初となる200線(注5)の高スクリーン線数印刷を、紙面汚れを発生させること無く、実現しました。

  2. インキ使用量の削減

    従来印刷(100線程度)と同等の濃度再現をおこなう場合に、印刷インキの付着率向上と、高スクリーン線数によって得られるドットゲイン(注6)をうまく活用することによって、画像部分の黒化率(注7)を、10%から30%削減させることを実現しました。これにより、画像部分(網点部分)でのインキ使用量の削減を実現します。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

  注1 スクリーニング:
階調のある写真データを濃度に応じた大小の点に変換するための関数、または、関数を記述したデータ。
  注2 スクリーニング自動生成技術:
印刷濃度に応じた大小の網点のパターンを自動で生成する技術。
  注3 AM:
Amplitude Modulation。網点の大小で濃淡を表す方法。
  注4 網点(あみてん):
色の濃淡を表す小さな点。点の大小や密度で色の濃淡を表す。
  注5 200線:
200線は幅1インチあたり200個の網点があることを示す。1インチあたりにある網点の数をスクリーン線数という。
  注6 ドットゲイン:
光が紙を通り越して乱反射し、紙上の網点より太って見える現象や、印刷時の圧力によって版上の網点がつぶれて大きくなる現象。
  注7 黒化率:
画像網点部分(黒ドット)の面積率。(ベタ黒=100%、紙白=0%)

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本件に関するお問い合わせ

メディア・エネルギー事業本部
メディアシステム事業部
電話: 03-6424-6294 (直通)


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